ホビー

[レビュー]Rabbit Vlid(ラビットヴォイド) SO-TAカプセル版

はじめに

ガチャカプセルの限界を超えたような商品が次々とリリースされている昨今ですが、個人的に最も注目していました「FORM Series Rabbit Vlid(ラビットヴォイド)」(SO-TA)が発売されたのでご紹介します。
地元に入荷されてから半日出遅れて夕方に買いに行ったのですが、ガチャショップでは軒並み売り切れでひっそりとゲームセンターの片隅にあったガチャでギリギリゲットできました。
ただ、2玉しか変えなかったので全4種類のうち二つだけご紹介です。

「即日売り切れ」と言っちゃてもいいように人気っぷりだったので、郊外店などで偶然出会うことなどがあれば迷わず回した方がいいかも?

概要

デザイナー兼造形師のArata氏によるオリジナルデザインのフィギュアで、全身16箇所の可動で様々なポージングが可能になっています。
全長125mmという大きさにも驚きですが、太ももなどかなりボリューミーに造形されているので手に持つとずっしりとした重さがあります。
ガチャ版とブラインドボックス版が販売されており、ブラインドボックス版「Enhanced」と称されガチャ版を素体としてバイザー・右太腿・肘・手首・耳パーツのアップグレードに加え、台座・武器パーツ2種が付属しています。(ただし、ボックス版はひとつ1,320円)
3mm径の共通規格により他商品との組み合わせも可能となっています。

メーカー SO-TA
発売日 2023年5月下旬
価格 500円(税込)
ラインナップ 全4種(スノウ、ダーク、スカイ、アップル)
全長 約125mm
素材 PVC、ABS

くるくる動画

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Rabbit Void

ラインナップはスノウ(白)、ダーク(黒)、スカイ(青)、アップル(赤)という色違いで、スノウとスカイがカタールタイプの耳パーツとハンドガン付き、ダークとアップルがブレードタイプの耳パーツでナイフ付きという感じです。

私にはスノウとアップルが来てくれたのでそちらをご紹介します。

構造等はミニブックをご確認していただいた方がいいと思うのでスキャン画像をご参考にどうぞ。
(カラー面の文字が読みにくいかもですが、元がこんな感じなんです…)

パーツ構成はこんな感じで大胆ながらも計算されたフォルムで思う以上によく動く構造になっています。
ただ、PVCの塊のような商品なので自重に負けやすく自立は大変苦手です。

パーツ数が多く見えますが組み立てはシンプルで最初は10分、構造を理解した上での2体目以降の組み立ては5分くらいでサクッと終わります。
なので、手に入れることさえできればガシガシ量産することも苦じゃないです。(再販ありますよね??)

気になるサイズ感なのですが、1/10~1/12の15~16センチクラスの美少女プラモデル(メガミデバイス、30MSなど)と並べるとめちゃくちゃ良いバランスかと思います。
想像よりは大きかったのですが、小型の支援メカみたいなイメージがあったのでちょうどかわいい。

隣のモデルは最近Amazonさんでやたら叩き売りされてるメガミデバイスの赤ずきんちゃんです。(名キット)

組み立てるとこんな感じで、太もものボリューム感が半端ないです。
特徴的な太もものクリアパーツは左側だけだったのがイメージ違いでした。
勝手に両脚ともこういう構造かと思ってたのでガッカリしかけたけど、2秒後に左右非対称のデザインだからこそかっこいいんだろうなと気づくことができました。

クリアパーツにいい感じの厚みがあるので光をよく反射してくれて見栄えがいいです。
肩関節や股関節パーツも同じクリアパーツなので神秘的に光を受けてくれます。
めっちゃくちゃ素敵。

クリアパーツの内部はガッツリと空洞なのでオリジナルアレンジで中身を作って見てもいいかも。
設定を無視してコックピットとか作って見ても面白いかも?

美しいフォルムでとにかくよく動いてくれるのですが、関節の弱さと重さのせいで単体でディスプレイするのはとても難しいかと思います。
ちょうどお尻にスタンドを挿せる3ミリ穴があるのでスタンドと組み合わせて遊んだ方が良さそう。

ということで、ポージングをいくつか。

素体のデザインとパーツ構成の相性が良い(というかめちゃくちゃ計算されてる)ので、面白いくらいよく動いてくれます。
ただ、動かし方にはクセがあるのでよくあるようなボールジョイントや軸ロールみたいに直感的に動かせるものではないです。

肘や膝は1軸なのですが、肩や股関節などはこういう特殊な形状のジョイントが使われています。
軸の生えた半円に45度くらい角度がついた軸が伸びている形状で、これをうまく回して位置調整することで自由自在に動かせるようになっています。
慣れないと困惑するかもしれませんが、クセをつかんでしまえば面白くて自由度の高い可動方法だと理解できると思います。

デザイン上仕方ないのかもしれませんが、構造上の不自由さがあるのが足パーツです。

脚に接続するボールジョイントが小さめなので自重に負けてしまって、ここがクニャッと折れ曲がって自立できないというケースが多いです。

このパーツを真後ろから見たところを分かりやすいよう赤線で輪郭づけしています。
先っちょのとんがったタイヤのような形状になっているので、この曲線が自重を受けてボールジョイント部をくにゃっと曲げてしまう大きな要因でもあります。

デザインも質感もいいので見栄えは最高なんですけど、ガシガシ遊ぶにはちょっと不便な構造です。
商品にスタンドは付いていませんが、スタンドがあった方がいい商品ですね。

手のひらに空いている3ミリ穴にピンを刺して、それを介して武器を持たせる方式です。
このピンは全部で4つ付いてて余ると思うのでモビルスーツアンサンブル等に流用して遊べるのも嬉しいですね。

武器は右腿側面に空いている3ミリ穴に装着することもできます。
この穴は右側にしかないのもちょっと残念。

うさみみについているクリアパーツはカタールやブレードとして手のひらにつけて近接武器っぽくも使えます。

ここからは赤色でご紹介です。

色が変わるとだいぶ印象も変わりますね。
色が変わるだけでガンダムAGEに出ててもおかしくないようなデザインになっちゃった。

ウサ耳のクリアパーツですが、白い方がカタール型、赤い方がブレード型です。
色の差の方が目につくので形状はどっちでも気にせず使えるかも。

付属武器ですが、白い方がハンドガンで赤い方がナイフだそうです。
赤い方はレーザーガンかと思ってたのですが、クリア部分がビーム刃のナイフという感じっぽいです。

ウサ耳の位置を変えるだけでかなり表情が変わるのですが、この内側に沿わせる感じがお気に入りです。
武器の先の3ミリ穴にウサ耳パーツをつけるのがかっこいいかも。

正直、赤い子は色がドギツイから好きじゃないかもと思ってたのですが手にして触ってみると赤は赤のかっこよさがあってかなり気に入りました。

3ミリ穴はあるものの、使い勝手が悪く穴の数も少ないのでカスタマイズ目的だとがっかりするかも。
他商品と組み合わせる遊びを期待するよりは、色違いのRabbit Void同士でパーツを交換してカスタマイズする方が面白そうだなって思いました。

胴体が破壊されたら頭だけが脱出ポッド的な役割で帰ってきたりしますかね?
オリジナルキャラってこういう妄想力も膨らむからとても楽しい!

まとめ

ボリュームがあってちょっとクセがありながらも可動範囲もすごくて触ってたら楽しいめちゃくちゃいい商品だと思います。
自立はかなり苦手な部類だと思うので3ミリ軸で接続できるスタンドがある方が良さそうですが、Rabbit Void自体の重量が結構あるのでしっかりしたスタンドじゃないと難しいかも。
また、3ミリ企画で他社商品と組み合わせて遊べるという点も期待しすぎない方がいいと思います。

素体で使えそうな3ミリ穴って耳の穴と右太ももの穴くらいなのでカスタマイズ用と考えるのは厳しいかもですね。
手のひらにも3ミリ穴があるのですが、他商品との組み合わせで考えると穴の向きが難しいのでアタッチメント類が必要かも。
ただ、この子に3ミリ穴がポコポコ空いているのがいいとも思えないので、単体で愛でてあげるのが一番いいと思います。
この子単体の完成度が高すぎて、デザインも美しいんですから。

一部、勝手に期待しすぎて勝手にがっかりした点もありますが、500円で遊べる可動フィギュアとしてはここ数年のトップクラスの素晴らしさで満足を通り過ぎて不安になります。(塗装部分がないとはいえこんなお値段で大丈夫?っていう不安)

デザインが気に入った人、お手頃な可動フィギュアが好きな人は見つけ次第迷わずゲットした方がいいやつですよこれ!

こねこ星人