レビュー

[レビュー]モビルスーツアンサンブル25(MOBILE SUIT ENSEMBLE)後編

前編はこちら

[ご注意]
モビルスーツアンサンブル25はひとつ500円のランダム販売商品です。
本記事ではAmazonの商品リンクなどを貼り付けていますが、これらの商品は定価を大幅に超えて出品されている場合があります。
ランダム販売商品に関しては運次第なので何度回しても出ないものがあれば高くてもいいから買っちゃいたいという人向けの価格設定になっているものと思います。
インターネットでご購入される場合はお値段を十分ご確認の上で購入を検討ください。

また、BOX販売以外のネット購入はメーカーさんにとって非正規ルートになるとのことで、万一不良があってもメーカーのサポートは受けられません。
ネットでの単品販売、オリジナルセット販売を購入される場合はその辺りのリスクも考慮してご利用ください。

モビルスーツアンサンブル25の今の価格を見る

概要

発売日 2023年9月3週目
販売方法 ガシャポン(1回500円)、店頭でのボックス販売(税込550円)

ラインナップ(併記している色はカプセル色)

  • 白 ガンダム・エアリアル(改修型)
  • 赤 シャイニングガンダム
  • 緑 ウィンダム
  • 青 バックパックセット
  • 黄 MS武器セット

シャイニングガンダム


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ガンダムシリーズの異色作品「機動武闘伝Gガンダム」からシャイニングガンダムが登場です。
実はこちらもあまり期待してなかったけど手にしてみるとめちゃくちゃよかった機体です。

これよりだいぶ前にプレバン限定のEXシリーズとしてゴッドガンダム、マスターガンダムが発売されていました。
私は見送ったのですがこのシャイニングガンダムを触った後だったらゴッドもマスターも買っちゃってたと思う。
シャイニングガンダムはそれくらい触っていて楽しいものでした。
バンダイさんこれに関しては発売スケジュール下手くそすぎません?
よかったら再販お願いします!

肩が大きいということもあり上半身はけっこうガッシリした印象です。
派手なカラーリングを開発者が執念に近い形で色分けしているのがすごい。

頭部はアンテナ以外は完成済みですが、トサカのような黄色いパーツは別パーツで組み立て済みです。
その関係でバルカンまでしっかりと色分けされているのがすごい!
分解してみると頭部のパーツ類は本当に細かくて、組み立てコストがすごかったろうなと予想しちゃいます。

パーツ構成はこんな感じで、完成した時の見た目の印象以上にパーツが細かく分けられています。
アームカバーを装着するために手首が別パーツになっているなど、普段あまり見ないようなパーツ分割が特徴的でした。

シャイニングガンダムに関しては組み立て時に注意した方がいいところが2つあります。

武器セットに付属のほうもそうなのですが、脚横のカバーがアンダーゲートのようになっているので切れ味の良いニッパーで丁寧に切り離した方がいいです。
雑に切ったり切りすぎたりすると成形色の白がチラ見えします。(私は失敗しました)

もう一点注意すべきところは、アームカバーの接続がかなり硬いので力任せに組み立てると接続ピンを破損しそうなところです。
黄色いパーツの塗料が厚いみたいで、塗料の分だけ入りにくくなっているようです。
やりすぎは禁物ですが、黄色いパーツの穴を広げる感じで穴の部分の塗料を剥いであげが方が遊びやすくなりそう。

開発担当者さんが公言した関係で「アンサンブルは可動フィギュアじゃないから可動を期待するな」が初期からアンサンブルを触ってる人たちの常識になっているのですが、このシャイニングガンダムは予想外によく動きます。

最初のうちはアンサンブルの共通関節がかなり硬いのでゆるゆるガシガシ遊べる感じではないですが、可動軸を確認しながら動かせば稼働範囲の広さを実感できると思います。

シャイニングに限らず最近のアンサンブルは稼働範囲を広げる上で色んな工夫がされているのですが、膝裏から上下の装甲が綺麗に噛み合うようになっていたのが触っていて気持ちよかったです。
アンサンブルは膝が90度曲がらない機体も多かったのですが、膝裏の装甲の処理を工夫することで最近では膝が90度くらいまでは曲がる機体が増えています。
この点にだけ注目していろんなアンサンブルを見るのも面白いのですが、シャイニングみたいに凹凸で綺麗に噛み合うのは珍しい気がします。
ちなみにシャイニングが特別優秀というわけではなくて、本弾はエアリアル改修型もウィンダムも膝が90度くらい曲がります。
むしろ、ウィンダムのほうがよく動くかも。

あとは、スカートの中が広めだけど太ももがすこし細めになっていることや、スリッパの足首周りに余裕があることなど地味な改善の積み重ねでほんのちょっとずつ稼働範囲が広がっていっているのを実感します。

腕の接続軸を引っ張り出せば腕の可動範囲も広がるので、アンサンブルの構造を理解すれば昔のものよりは格段に稼働範囲が広がっていることに気づくと思います。

背中にバックパックのようについているコアランダーは運転席のキャノピーがクリアパーツになっていました。
シャイニングガンダムにすると内側になって見えない位置なのにこのこだわりはすごい!
キャノピーの開閉ギミックなどはありませんが、外すと運転席っぽい造形が確認できます。

難点としては、腰の左側に別パーツとなっているビームソードがよく落ちちゃうところですね。
取り外しにこだわらないなら接着した方が気持ちよさそうなところです。

ここからは武器セットに付属のアイテムを加えたスーパーモードでご紹介します。

各種カバーが開放された状態で、シャイニングフィンガーを再現した平手クリアパーツをつけることができます。

頭部は武器セット付属のフェイスカバーが開いてトサカが立っている状態のものに、アンテナを移植してから丸ごと差し替えとなります。

肩はシャイニングガンダムの肩アーマーをスライドさせて金色の部分を露呈させます。
肩アーマーはプラ素材でかっちりした作りになっていますが、位置決めの基準などはないのでお好みの位置で固定します。
少しの隙間でも金色の塗装がチラ見えするので存在感があっていいですね。

ただ、スーパーモードでは肩アーマーが高くなって頭のトサカが開いて干渉する箇所が増えるので稼働範囲は狭くなるし、肩アーマーは自然と戻ることも多いしでアクションフィギュアとしては少し遊びにくくなります。
ポーズを決めてから飾るくらいが一番楽しいかも。

脚アーマーは展開されたものに丸ごと差し替えです。

干渉に注意しながらなら相変わらずしっかり動いてくれるのでポージングが楽しい!
アンサンブルは武装をもりもり追加してシルエットの変化を楽しむというのが本来のコンセプトだけど、普通に小型アクションフィギュアとしてけっこういい線行ってますよね。

シャイニングフィンガーをシャイニングフィンガーソードに差し替えてみます。

親指を立てているような造形になっているのがいいですね。
もちろんソードは手から外すことができるので、他の機体にソードだけ持たせるという遊びもバッチリ可能です。

完全にかっこいいでしょこれ!

ソードがかなり長めなのでアクション映えがすごい。
肩関節を引き出せば両手持ちもできるのですごく楽しいです。
ソードの付け根が浅くてグラグラする感じがあるのと、ピンが弱そうなので破損のリスクも高そうなのが気になりました。

シャイニングフィンガーソードは3パーツ構成で、真ん中の部分を抜けば短いソードにすることもできます。

あまり愛着のない機体でしたが今回触ってみてめちゃくちゃ好きになったのがこのシャイニングガンダムです。
ほんと、こんなに動くんだったらゴッドもマスターも買っておけばよかったなぁという後悔…


ウィンダム


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今回の目玉…と言いかけたんですが今回全部が目玉レベルなので愛着がなくても触って欲しいウィンダムです。
カプセルサイズの限界に挑んだ「バックパックセット」を装備させるためだけに雑にリリースした機体かと思いきや、これもほんとこだわり抜かれてよくできていました。
アンサンブル25弾は神弾確定でしょ。

スタイリッシュで未来的な強い量産機という雰囲気がしっかりと再現されています。
極小パーツながらも目の裏側のモールドがかなり際立っていて、小さいのに情報量の高さを感じます。

本弾はエアリアル改修型やシャイニングガンダムの個性が強かったため、スタンダードすぎて物足りなさを感じるかもしれませんが造形はかなりよく、手にすると複数体欲しくなっちゃうやつでした。
標準状態だとバックパックがないので他の二体よりはちょっとボリューム軽めです。

せっかくなのでウィンダムもパーツ一式撮影しました。
シンプルなのでパーツ数が少ないかと思いきや、色分けのための小さな別パーツが多くてアンサンブル全体の中では手が混んでいる部類でしょう。
脚横のスラスターが別パーツになっておりかつ汎用性高く3ミリ穴まで空いているのは嬉しいポイント。

ウィンダムは恐れていた通りアンテナが細すぎてふにゃふにゃでした。
通常、PCVのこういう曲がりはお湯につけて水で冷やすと真っ直ぐになってくれるのですが、元が細すぎるとすぐに曲がっちゃうんですよね。
カプセルサイズの制限や破損リスクの関係もあるとは思うのですが、こういう部分はABSとかでシャープに作ってくれたら最高なんですけど求めすぎですね。

武装はライフルとシールドですが、シール後は3ミリピンを介して装備させる方式なのが嬉しいですね。
この3ミリピン、汎用性が高すぎて組み合わせ遊びの時に一気に可能性を広げてくれるので。

稼働範囲は広めでけっこうぐりぐり動いてくれる印象です。
特に首周りに余裕があるので頭部がしっかり自由に動かせるのがいいですね。

ウィンダムの腰についているビームサーベルは外して手に持たせることができます。

でもビーム刃は付いていません。

ビーム刃は過去弾のものがバッチリはまるので、持ってる人は組み合わせて遊ぶのもいいですね。

ただ、ビームサーベルのグリップを腰に装備させるとポロポロ落ちちゃうのが難点です。
サイズと構造の限界だと思うので、気になる人はギミックを無視して接着するか、いっそのこと外したままにするのもありかなと思います。

ここからはバックパックセットに付属の2種類のバックパックをつけてみます。

まずはマルチランチャーパックから。

事前情報のとおりめっちゃくちゃ大きくて、カプセル販売の通常弾でこんなことができるのかと驚きました。

二軸で接続されているので思うよりも動かせるなという印象ですが、機体に対して水平にできるほどは動きません。

こんなでかい装備なのにしっかり自立もできるのですごい。

さすがアンサンブルで、マルチランチャーも汎用性が高いパーツ構成になっていてパーツの組み合わせを変えれば砲身を長くすることができます。
複数個手に入れば無限に長くすることができるということですよね。
遊びの幅が凄すぎるし、ダブっても微妙に喜べそうなのがいいですね。

カッコ良すぎて完全に今回のお気に入りアイテムがこれ。

そしてもう一つ、ジェットストライカーです。

これも本当によくできていて、翼をたたんだり、推進ユニットごと角度を変えたりで自由に遊べるようになっています。

ディテールもすごいのですがパーツ分割もすごくて、どこも3ミリで接続できるようになっているのでカスタマイズパーツとしてもめちゃくちゃ優秀ですね。

裏側からみるともりもりのミサイルも3ミリですし、エンジンユニットの前後にあるピンのような出っ張りも3ミリパーツになっています。
汎用性が高すぎて「これを使ってどういうカスタマイズをしようかな」っていうワクワク感が生まれてきます。

ウィンダム本体は首がしっかり動くので、飛んでいる方向を見るかのような表情づけがしやすいです。
プレバン限定で4000円って言われてもおかしくないようなお化け商品ですね。

ウィンダムはバックパックセットと合わせると無限に楽しめる傑作商品でした。

バックパックセット

すでにウィンダムのところで紹介したのでここでは内容物がわかるようにだけご紹介を。

バックパックが丸ごと二つ入っているセットです。
これがカプセルに二つ一緒に入っているというのが驚きです。

パーツ構成はこんな感じで無彩色のプラモデルです。
ほとんどがプラ素材(ABS)ですが、ジェットストライカーのエンジン部分がゴム素材(PVC)なので、ここは垂直翼の曲りリスクがあるかもしれません。
曲がっていたらお湯で直しましょう。

この量のパーツでほとんどの箇所が3ミリ規格というわけですから、このセットだけでどれほどカスタマイズ遊びが捗るか想像に容易いかと思います。

まとめ

「円安だし人件費も高くなってるし、500円ではもう無理でアンサンブルはどんどんしょぼくなっていくのでは?」という心配をよそに、進化し続けるアンサンブルは過去最高弾をまた更新してくれました。
「ガンダムだから薄利でもめちゃくちゃ売れば儲かる」というギリギリの価格設定かとおもいますが、こんなプレイバリューが高いものを作り続けてくれるだけでなく、進化までしてくれているのは感謝でしかないですね。

全種類手にして欲しいからちょっとでも気になる人は入手しやすいうちに買って欲しいです!
なお、アンサンブルは26弾がちらっとアナウンスされており、キャリバーンやギャンがラインナップに加わる予定です。
まだまだ続いてくれそうでひと安心!

こねこ星人