ホビー

bit lot(ビットロット)ガンダム その1 概要&ガンダム編

概要

新フォーマットフィギュア「bit lot(ビットロット)」は、独自の分割設計と新機構のパーツ換装ギミックが搭載された全高約60mmのプラ製フィギュアです。全身10カ所が可動し、様々なポーズを取らせたり、専用台座にセットしてディスプレイすることが可能です。
第1弾は『機動戦士ガンダム』より圧倒的知名度・人気を誇るMS、パイロットがラインナップします。
 
●プラ製彩色済みフィギュア(組立て済み)1体
●ガム(ソーダ味)1個

価格680円(税込:748円)
発売日2025年1月13日 発売
売場全国量販店の菓子売場等
対象年齢15才以上
https://www.bandai.co.jp/candy/products/2025/4570117917813000.html

ラインナップ
1.ガンダム
2.シャア専用ザク
3.量産型ザク
4.アムロ・レイ
5.シャア・アズナブル

執筆時点で、Box販売(10個入り)なら定価未満で在庫がありそうです。

共通っぽい仕様

独特のアレンジが施された6センチくらいのフィギュアで、関連する武器などが数点ついています。
独自スタンドが付いているのも特徴です。

何が入っているかわかる系のパッケージなので親切ですが、シャアの人気がすごいみたいで私が脚を運んだお店ではどこも狩り尽くされていました…

フィギュア自体はベアブリックのようなものを想像すれば良いかと思いますが、可動箇所はベアブリックよりも多く以下のように全身10箇所です。

可動箇所をみるとアクションフィギュアに慣れてる人だと「これくらいは動かせそうだな」と想像が働くと思うのですが、たぶんその想像は悪い方に裏切られます。
というのも、可動箇所は全てシンプルな軸接続でボールジョイントではないのです。
可動軸が効果的でない部分も多いので、思うように動かないと感じるかもしれません。
パッケージ写真などはけっこうポーズの幅があるように見えるのですが、撮影角度を工夫した写真の罠とも言えるかも。

私のようなアンサンブルファンだと気になるところですが、残念ながらアンサンブルとの互換性や組み換え遊びは不可と思って大丈夫です。
3ミリ軸っぽいのは手首だけ(きついので3ミリでもなさそう)で、武器の持ち手径とかはかなり小さめ(2.2ミリくらい)でした。

参考としてガシャポンクエストやモビルスーツアンサンブルと並べました。
ガシャポンクエストから見るとだいぶ小さく見えますね。

アンサンブルなどとは違う購買層を狙っている商品で、気持ち程度手足が動く、独自性の高いアレンジが売りのデザイナーズトイ寄りのコンセプトかなと思いました。

悪い商品ではないけど、買い手の目的の違いや先入観からのがっかりなどで評価が激しく分かれそうだなと感じました。

ガンダム

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新商品のシリーズが発売されるとだいたい先陣を切ってラインナップにのっかる、お馴染みの初代ガンダムです。
ファンにとって見飽きたかもしれない初代ガンダムですが、この商品ではどのように立体化されるのか、それを目にすることで商品の方向性や基準がわかってくるので、ある種の指標になっているとも言えますね。

なんとなく内股っぽいアレンジになっているので、女の子を連想するかわいさがあります。

塗装はサイズ的には及第点、発色の悪さを感じるのですが全体的にトーンが揃っているのでこういう意図の色なのかなと思いました。

バックパックの白いピンはシールド接続用で、邪魔なら外すこともできますが小さな部品なので紛失注意です。

もっともスタンダードになりがちゆえに、今回のラインナップの中で一番プレイバリューが低いかなと感じるのがガンダムでした。
シリーズ素体の指標になっているとも解釈できますが、もう一捻り欲しかったなというのが正直なところ。
これが税込748円と考えると、私はちょっと割高に感じました。

ひざ関節は金属ピンで作られていますが、パッケージ写真と違って金属が剥き出しになっています。
ガンダムはこのメカニカルな光沢が別に悪いと感じないのですが、のちに紹介するシャア・アズナブル(パイロット)はかなり悪目立ちするので「パッケージ詐欺」という人がいるのもわからなくはない。

可動軸はそれなりにあるのですが、可動範囲はなかなか厳しめです。
ボールジョイントではないので、軸方向に回せるだけです。

関節はこういう刺したら抜けないタイプの軸です。
無理やり抜くことはできるけど、軸の付け根が曲がっちゃいますので取り外し不可だと思った方がいいです。

下半身の構造は面白い部分もあって干渉を避けようとしている工夫は伝わるのですが、もっと攻めることができそうという部分でもありなんだかとても惜しい。
肘が分割されてるように見えたので動くのかと思ったのですが、肘の可動はなしでした。
ここまでくるなら肘もうごいて欲しかった…

ついでの不満点として、脚を前に伸ばしてちょこん座りさせようにも、バランスが悪くて後ろにひっくり返っちゃうんですよね。
このガンダムはそっと置けばギリギリ座れるのですが、その他のラインナップは完全に無理でした。
この商品は「ぬい撮り」みたいに持ち歩いてカフェのテーブルの上で写真を撮るみたいな需要がありそうなのですが、ちょこん座りができないのも残念さ高めでした。

もう少し仕様を詰めれば神商品になった可能性があるのですが、リリースに急いだのか詰めの甘い部分がたくさん残ったまま発売されたのかなという印象です。

塗りは丁寧で安っぽさもないので悪くないのですが、側頭部の巨大なゲート跡や目立つパーティングラインやそれらの歪みなどは気になります。
首もボールジョイントではないので、この顎が出た感じはポージングで改善できない部分です。

足の裏の穴に台座のピンを刺して立たせることができますが、ピンに角度が付いているので独特なポーズになります。
左足にのみ対応しているのでポーズの幅も限られてきます。
台座を180度回転させて使ったらどうかなと思ったのですが、逆向きだとつま先が干渉するので決められた使い方以外はできない感じでした。

ちなみに、ガンダムだけはこんな感じでちょこんと脚を前に出して座ることができます。
でも、これはだいぶギリギリでちょっとでも触れると後ろにころっと倒れます。
他の子達は脚が十分に前に出ないのでちょこん座りできません。
この構造ならこのへんの可動を強みにしてくれたらよかったのにそこも残念…

ご覧の通り、好きなポーズが決まって自由に飾れるという感じではないので、左足を前に出して立たせるためのものですね。

武器類はどの子もだいぶ小さくて、2.2ミリくらいの軸でした。
フィギュアのサイズに比例してハンドパーツが小さいので、3ミリに合わせることは無理だったんでしょうね。
手首の部分はきつめの3ミリなので、破損を恐れなければ何かできそうなところ。

シールドを背中に背負わせることができるのですが、持ち手部分がかなり干渉します。
持ち手部分が別パーツっぽいので外せるのかと思いましたが、接着跡のようなものもあったので無理っぽかったです。

シールドを背負わせることができますが、持ち手がバックパックに干渉するのでガンダムらしい角度をつけようとすると浮き気味になります。

いろんなところを触っているとできそうでできない部分が多くて、モビルスーツアンサンブルを普段触ってる人だと「いろんなところに気が利かない商品」って感じるかもです。(こういうコンセプトなので仕方ないでしょうけど)

あとはポーズで何枚かですが、あまり楽しい感じにはならないですね。
ちょっと動く固定モデルと思った方がいいです。

たぶん、私が期待した用途と違うのでモヤモヤをたくさん抱えてるのですが、「固定モデルがちょっと動く」くらいの期待値であれば満足度も高いかと思います。
デザインが気に入ればオンリーワンであり、その気に入ったデザインを気軽に好きな場所に飾れるのは魅力であり、それがこの商品の最大の売りだとも感じます。

なお、プレイバリューが低いと感じるのもこのガンダムならではで、ザクはもう少し気が利いた感じであり、パイロットは「この商品の魅力はこれだ!」と感じるくらいのクオリティなんです。

ここまでお読みいただいて「なんか自分が思ってたのと違うなぁ」と感じた方も、ぜひパイロット編までお付き合いいただければ!

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