発売 2022年2月第3週
価格 500円
種類 全5種
対象年齢 15歳以上
バンダイのオリジナルシリーズアクアシューターズも本弾で第8弾となりました。
今回の大きなテコ入れとしてキャラクターたちは従来のスカート制服ではなくスポーツウェアのような衣装でのリリースとなりました。
アクアシューターズシリーズの共通の悩みとして、スカートが干渉して可動軸の割に脚が思うように動かせないし、脚を動かすことで腰が引っ張られて抜けちゃうというのがありましたが、もしかしたらそれが解決するのかなという期待もありました。
しかし、本弾08はかなり難のある品質で正直コレクションをここでやめちゃおうかなと思うレベルだったのです…
問題点の詳細は後ほどまとめてご案内します。
第08弾のキャラクターたちは第03弾の衣装違いという位置付けでのリリースです。
↓アクアシューターズ03
衣装が違うので印象が大きく違うけど第03弾と比べてお顔が結構違う??
第03弾も手元にはあるので時間があったら比較レビューしてみようと思います。
今回のアクアシューターズは残念ながら今までのシリーズ以上に触るとストレスが蓄積されていく困った品質でした。
撮影中にもポロポロとパーツが外れてどっかに飛んでいって探して組み直してポーズを付け直して撮影再開しようとしたらまたポロリを繰り返すという修行のような状態で途中で完全に心が折れました…
アクアシューターズは第01弾からずっと触っているので組み立て方を知らないとかそういう状態でなく、今回は個体差というより品質自体が良くないかなと思いました。
アクションフィギュアの部類なのに動かすとどこかがポロポロと落ちちゃうっていうのは致命的…
特に気になったのは以下の通りです
すでに述べていますが動かすたびにどっかがポロポロと落ちるレベルです。
髪の毛のお団子、二の腕、太ももの分割は触っているとポロポロポロポロポロポロと外れまくります。
二の腕をロールさせようとすると抜けます。
太ももは二の腕よりも頑張るけどロールさせると抜けます。
野中りかちゃんの髪の毛のお団子は接続が浅くて丸っこいのでなんなら重力に負けて落ちます。
足首とシューズの接続もシューズ側のボールジョイントの受けが浅いのか簡単に外れちゃいます。
もっと奥まで入るのかなと力の限り試してみましたが、入らなかったのでやっぱ浅いんでしょうね。
ちなみに、肩関節がすぐに抜けるという人は差し込みが甘い可能性があります。
ここは従来と同じくめっちゃくちゃ奥まで差し込めば抜け防止のスプールが機能して抜けにくくなるので肩関節が緩いという方は見直してみてください。
肩の付け根に隙間が見えてたら奥まで入っていない可能性が高いです。
左が二の腕で分割のある従来品で右が第08弾のものです。
センターがうまく取れなくて分かりにくいのですが、第08弾は径が小さく軸が短く丸っこくなっています。
こんな短くて小さな軸でエッジも丸っこかったらそれは抜けるでしょう…
二の腕の小さな円形パーツを袖口に固定するピンも浅くなってるので腕を動かすたびに(動かさずに当たるだけでも)そこが一緒に動いてポロポロと抜けちゃうんですね…
軸のサイズが変わったので腕を差し替えてのカスタマイズ遊びができなくなりました。
差し替え遊びができない前提になったので、二の腕の小さな丸パーツを袖口に接着しちゃえばポロポロは軽減されるかもしれませんね。(私は試していないので自己責任でお願いします)
本件に関連しそうな開発担当さんのツイートを引用です。
共通規格のシリーズを重ねることによりアイテムの種類が増えて、アイテムが増えることによって遊びの幅が増える。
アクアシューターズの楽しさはまさにここだったのですが、開発担当さんはこの互換性をあまり重視しないのかなと感じました。
もちろん、互換性を捨ててまで得られるメリットがあるのでしたらそれは前向きな進化ですが、今回の第08弾の二の腕のような意味が見えない仕様変更は私には理解できません。
「互換性がある=安心して種類を増やして遊びの幅を広げながら楽しめる」という私にとってのアクアシューターズの楽しみの主軸が本弾で死んじゃうんだと思います。
本弾は可動素体としていろいろな子に差し替えて遊べると期待してただけに、素体の出来の悪さがとても残念でした。
今までも個体差で組み立て関節が緩めになる子もいましたが、今回は全体的に緩くて個体差があるとさらにプラプラレベルで緩いという状況です。
今回はより組み立てやすくしたという話がありましたが、その影響で嵌合が甘いのかな?
個体によっては肩関節がゆるゆるなのでポージングがめちゃくちゃ難しい…
今回の武器セットに入っているチューブ付きの銃を持たせるとチューブに引っ張られて完全に負けちゃいます…
プラモデルづくりなどに慣れている人にとっては軸を太らせるのは軽作業なので気のなるなら簡単に対応できる部分ですが、組み立て遊ぶだけの人にとってはちょっと辛いポイントかも…
本弾からアクアシューターズを触る人は「こんなもんか」で済むかもしれませんが、初期から触っていて「たった500円なのに高品質」という印象を持っている人はガッカリする点が多いかも…
猫耳がついていて追加のヘアパーツもあって太ももにも可動軸があるという、一つだけ手に入れるとしたらこれが良いだろうなという本弾のアタリキャラです。(ただ、太もものポロポロ問題があるので太ももは動かない方がいいという人もいるかも)
太もものポロリについてはこちらも軸の接続が浅くなっていて、抜け防止のスプール(軸の途中がリング状にぷっくり膨らんでるところ)がないというのが原因ですね。
同じような可動軸を持つAqours SHOOTERS!03 津島善子はその辺りがばっちりなので太ももが抜けることはありませんでした。
通常弾と高価格品を比べるのはフェアじゃないかもしれませんが、すでにノウハウのあるスプール加工にそんなにコストが変わるのかしら…
猫耳ヘッドフォンは汎用性高めなので他のキャラにも装備できるけど髪型によっては装備が難しいキャラもいるという感じです。
これはたくさんほしいし天王寺璃奈ちゃんにも装備させてあげたい!
和田あずきちゃんには髪型の違う前髪パーツがふたつついています。
お好みで使い分けられますが、右側は帽子を深く被らせるときに効果的なものです。(左の方は横の毛が邪魔で深く被れない)
武器セットの帽子を被らせて髪パーツの違いを比較です。
左は犬耳っぽくて可愛くもあるけど帽子を乗せてるだけなので不安定です。
右は深く被ってるところ。
帽子用の前髪パーツは帽子を被らなくてもかわいく造形されていて、こちらは少し大人しめの印象になります。
帽子の着用にこだわらずに好みで使い分けできます。
ポージングいろいろ。
脚の稼働範囲は広がっていますが派手なポーズで自立は無理なので付属のいつものスタンドを組み合わせて遊びます。
太もものロールをうまく使えば踏ん張りポーズや女の子らしいポーズも決まります。
ほんとポロリがなければいい商品だったんだけどなぁ…
第03弾と比べて大きく印象が変わったので最初誰だかわからなかった!
見比べるとたしかになーって感じではあるんですけど。
見た目だけで言えば気になるのは前髪がぺったんこなところですが、先述の問題点モリモリの子がこの子です。
いやー、ほんとひどい。(この子自身に罪はないけど)
髪の毛のお団子はポロポロポロポロポロポロ落ちまくるし、接着しようかと思ったけど接着すると帽子を被らせることが難しくなるんですよね。
肩の組み立て関節もプラプラで太ももも二の腕もちょっと動かすとポロポロです。
靴は3体とも共通でただの色違いだとは思うのですが、なぜかこの子は右の靴がうまく履けなくてちょっと動かすとポロっと外れちゃいます。
いやー、ほんとポロポロポロポロポロポロポロポロポロポロポロポロポロポロ…
第08弾は他の子も過去弾に比べて遥かにポロポロ落ちやすいのですが、この子はそれを遥かに超えてポロポロポロポロ……
ほんと、なんなんだこれ……
ほんと本弾は可動素体として楽しみにしていた分だけこの子は特に辛い…
今までの弾やノウハウの蓄積から考えれば技術力不足とかじゃなくて商品化の調整不足・チェック不足だなって思います。
これが全部個体差なら返品交換してほしいし、個体差じゃなければ流通品を触ってテストするときに絶対に気づいたのに見えないふりして発売したでしょって感じ…
今後このクオリティでいくのかなぁ…
髪を束ねてアップしているのでお姉さんっぽさがより強くなりました。
全体の配色も落ち着いてていい感じです。
望月あかねは脛の色の部分でパーツが分割されており、ここは非可動のはめ込みなので太ももロールがない素体です。
似たような素体なのに可動の有無に差が出るのがなんともって感じですが、太もものポロリがない分こちらの方が遊びやすいと感じる人もいるかも?(だが腕はポロポロ取れるよ!)
髪の毛パーツは外せますが野中りかちゃんほどのひどいポロリではなく安定しているのでその点でも遊びやすいです。
マクロ撮影でアイプリント拡大です。
この辺はいつも通りくっきりと綺麗な仕上がりです。
顔の横にある長い髪がちょうど肩にぶつかって干渉するのでポージングはけっこう限られちゃいます。
髪は力技である程度曲がるので、髪をかわしてポーズをつけるなどできなくはないけどできることはかなり限られます。
今回はお胸のサイズに違いがないようで胴体はただの色違いです。
3人の靴はただの色違いですが、裏はツルツルでLR表記ありです。
第05弾の霜鳥ジュリちゃんもスニーカーでしたが、彼女のスニーカーは2色に色分けされていて裏面にソールパターンもあったので今回はコスト削減による改悪と言えるかも。
ハンドガン大・中・小という感じです。
見比べると全然違うけど手に持たせるとあまり目立つサイズではないので誤差レベル。
この人専用とこだわるよりは好きな子に好きなように持たせるのが気楽です。
武器セットは今までとと同様に色違いが二種なのでまとめてご紹介します。
水タンクからチューブの伸びた二丁ハンドガンと専用持ち手パーツ、帽子二種とゴーグルと凸凹ジョイントがくっついた汎用パーツがセットになっています。
ディテールがはっきりするのは黒い方、形状はぼんやりするけど特殊なアイテム感があるのはクリアピンクの方という感じ。
給水チューブはしっかりとした硬さではありますが程度自由に曲げることができます。
でも曲げすぎると接続が外れます。
また、硬さゆえに今回の素体のゆるゆる関節が負けちゃってポーズをつけようとすると肩が引っ張られたり二の腕が抜けて外れたりします。
ほんと、なんなんだこれ…
ハンドガンの形状の関係で丸穴が使えないので専用持ち手パーツがついています。
従来の武器を持たせるというか「手のひらのくぼみに置く」ことはできます。
保持力ほぼ皆無なのでほんとくぼみに置くという感じです。
専用持ち手は手の表情の一つとして使えるので使い方によってはいい絵面が生まれます。
例えば帽子のツバを持たせるなどにも。
ゴーグルはレンズなどなくワンパーツでできていて、頭の上から通したりしたから通したりで固定できそうな場所を見つける感じです。
ゴーグル部分が厚めなので目元に影が落ち込んでしまうのですがこれを雰囲気として上手に活かして遊びましょう。
ゴーグルはおでこに乗っけるのもありです。
武器セットと共に3人を何枚か。
組み合わせ遊びってやっぱ面白い。
過去弾と混ぜたらもっともっと面白いことができるのでやはり互換性も大切です。
効果がよくわからない仕様変更はほんとやめてほしい…
今回はいわゆる品質的な地雷弾(古い話を持ち出すと、ベトナム工場に代わったときにガシャポン戦士NEXT22とか本当に酷かった…)なのかもしれませんが、一度でもこういう弾があるとシリーズの今後に対して不安さが膨れ上がります。
500円という価格はメーカーにとってはめちゃくちゃ頑張ってるお値段なのかもしれませんが、ランダムに排出されるガチャで手に入れるユーザーにとってはけっこう勇気のいるお値段なんです。
開発担当の方が頻繁にコストが限界とか厳しいとかおっしゃっていますが、変に無理をして地雷弾を出してしまうくらいならお値段が上がっても良心的な方法で売ってくれたらいいのになとも思います。
例えばガチャ販売にこだわらずに妥当な価格でフルコンプボックスを売るとか…
第08弾に関しては謎の二の腕の仕様変更を除いてきちんと作ればかなりポテンシャルがありそうだったのに、そこの詰めを疎かにして低品質なものになったのかなという印象を持ちました。
やっぱ、気軽に遊べるお手軽系アクションフィギュアでちょっと触るたびにいろんな場所がポロポロポロポロ取れるのはストレスが半端なくて論外です。
冬の気温でこんだけポロポロなら素材が緩くなる夏なんてどうなるんだろう…
なんにせよ、申し訳ないけど今回のアクアシューターズ08はディープなファン以外にはお勧めできない商品でした。
正直、次弾も心配になっています…
アクアシューターズが気になってて手を出してみようかなっていう方は是非第07弾などから。
現時点で第07弾はちらほら店頭在庫を見かけますので。