デザイナーとして働いている人や、これから働きたいと思っている人でも、周りに相談できる人がいなくて独学で頑張っているという方も多いと思います。
独学だと「これでいいのかな」という迷いがずっと付き纏ってたり、「なんかぱっとしないな」の解決の糸口が掴めないことなど多々あると思います。
そんな何となくのモヤモヤを理屈で解決してくれる、デザイン初心者・中級者のステップアップに役立ちそうな本がこちらの「赤ペン添削でわかりやすい!選ばれるデザイナーへの道」です。
”上司のいないデザイナーのためのオンライン上司”として活躍しておられる上司ニシグチさんが、デザインに悩んでいる部下とのやり取りという形式で、ぱっとしない初稿デザインが修正を重ねてだんだん良くなる過程を見せてくれる本になっています。
作例はポスター、フライヤー(ミニチラシ)、WEBのバナーだけでなく商品パッケージなどもフォローされており、それらがセクションにまとめられているのでデザインに困った時の読み返しもしやすいです。
デザインのビフォアアフターを比較しながら、修正ポイントに着眼してささっと読める作りになっているので、流し読みなら1時間もあれば読むことができます。
でも、初級〜中級デザイナーであればその1時間で大きな成長につながるのではないかと思います。
中には「自分はこっちの方が好きだったけど、これが採用されたのか」という作例もあるのですが、その感性の違いこそが向き合って理解すべきポイントなのかもしれません。
独学に行き詰まってる人や自分のデザインにパッとしなさを感じている中級者までの人にとってめちゃくちゃいい本だと思います。
[良い点まとめ]
・1つの作品をビフォアアフターでささっと比較できる
・ビフォアアフターだけでなく中間課程からの再修正まで収録されているので「だんだん良くなっていく」が実感できる
・ビフォアアフターのアフターは、「他の完成例」まで掲載されていてより深く理解できるようになっている
・「他の完成例」については「自分はこっちの方が好き」がたくさん出てくると思うので、自分の感性や好みを理解できる(それを理解することで逆にデザインの引き出しを広げることができる)
・作例ごとに4ページで解説されているのですが、レイアウトがパターン化されているので後から読むときでもリズムよく欲しい情報に目をやれる
・文章を読むというよりもデザインのポイントを見て学ぶ感じなので隙間時間でささっと読むことができる
・ポスター、チラシ、パッケージなど用途ごとに作品がまとめられているので、実際にデザインする時に詰まった場合もあと読みしやすい
いい点を挙げればキリがないくらいたくさんのいい点がありますね…
初級〜中級デザイナーの読み物として最適なので、新人の面倒を見ることになったデザイナーさんが教科書として使うにもいいかと思います。
自分のデザインに悩んでる人は費やす時間1〜2時間、費やす費用2千円未満で突然壁を乗り越えたレベルの大きな成長につながるかもしれない良書だと思います。
Amazonで内容の確認ができるのでちらっと見てみてください。