【お詫び
動画や記事中の「バトロイド」という表記ですが、ケーニッヒモンスターの場合は「デストロイド」という呼称が正解です。 修正が難しいのですみませんが脳内で読み替えてくださいm(_ _)m
頭部の差し替え以外は完全変形とななっており、マクロスファンなら飛びつきそうなケーニッヒモンスターのプラモデルですが、これはあくまでVFGブランドの商品です。
ケーニッヒモンスターは美少女プラモが乗るビーグルのような扱いでなので、公式設定と同じように変形するのではなくあくまでVFGのビーグルとして変形するという感じの商品です。
この点をしっかり理解しておかないとがっかりしてしまうというケースもあるでしょうから、事前知識としてご理解ください。
今回はケーニッヒモンスター本体のみのご紹介となりますが、本体のみの組み立て時間は3時間くらいでした。
パーツがでかいだけだろうから余裕かなと思っていたのですが、組み立てが難しいところもあり組みごたえのあるキットでした。
アオシマのVFGシリーズは接着剤不要で組み立てやすいのですが、バンダイのガンプラのような組みやすさはなく、パーツの切り出しが難しかったり、はめ込みが合いにくかったり、可動箇所等が硬すぎて動かしにくいので組み立て時の調整が必要など、ある程度の組み立てスキルが必要なプラモデルです。
バンダイのプラモデルが組み立てやすすぎるだけで、プラモデルって本来そうですよね。
私はガンプラ感覚で組み立てていたのですが、結果としてはめ込みが合わないとか変形がかっちり決まらないとかお見苦しい完成品になっています。
パーツを一つづつ丁寧に切り出して、細かく調整しながら組み立てていけばもう少し綺麗に仕上がるんだと思うのですが、分解も難しくてこんな感じになっちゃった。
私の組み立てたものはシャトルのコックピットの後ろのパーツが噛み合わなくて豪快に隙間が空いています。
しっかり嵌め込んでるつもりなのですがたぶんどこかが甘くてその皺寄せがここに出ちゃってる感じです。
その兼ね合いか、頭部のパーツが奥まで埋まらずにしたから赤いクリアパーツが覗く感じになっています。
ここは完全に埋まって見えなくなるのが正解っぽいのですが、これはこれでかっこいいなとも思ってそのままにしています。
パチ組みでも作り手の技量や丁寧さが反映されるプラモデルだと思うので、乱暴につくるとこうなりますという意味も込めて。
いったん組み立てると分解も難しいので…
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一番設定に近そうなフォルムがシャトルモードです。
デカールと一部の色分けシールが付属しますがそれらは貼っていない状態です。
かなりの大きさで重量は270グラムくらいでした。
270グラムといってもピンとこないかもしれませんが、1/144 EGガンダムが35グラムくらいだったので7倍くらいの重さです。
重心が偏っているので体感の重さはそれ以上で、持つ場所が悪いとネジ折れたり外れたりしておっことしそう。
変形させる時には十分にご注意を。
カラーリングも含めてなんとなくザンジバルを連想するような巨大シャトルです。
丸っこいフォルムながらも厚くなりすぎない良いフォルムだと思います。
後ろから見た時のブースター類が圧巻です。
たまたまかと思いますが、ゴールドの成型色がいいアクセントになっています。
機首はぷっくりとまるく重量感のある感じです。
シールでの色分けも多い部分で、デカールなどもこの辺りにたくさんあるのでシールを貼ると情報量が格段に増える部分です。
私の組み立てが甘くてうまくはまっていないのが原因なのですが、コックピットの下側から赤いクリアパーツがかなりの存在感で見えちゃってますね。
本来、この部分は見えずに機首に収まる部分のようです。
真上と真下からみたところ。
前後に長く二等辺三角形に近い形状をしています。
大きなキットなのですこし間延びした印象があるのですが、主翼のエンジンのような部分は色分けも造形も素晴らしく、ケーニッヒモンスターの特徴的で目につきやすい場所にしっかり見どころが詰まっている印象です。
撮影が難しかったのですが、機首の付け根付近の横側にある大きめのスリッドのなかから赤い内部パーツが見えるようになっています。
目立つ色のパーツにしてくれたのでここのチラ見えがかっこいいんです。
シャトル主翼の付け根でデストロイドだと膝になる部分ですが、何度か変形しているうちにこのあたりが合わなくなってきて隙間が大きくなってきました。
組み立て直後はかっちりあってたのですが、変形しているうちにどこかが緩くなったのかなと思います。
もうちょっとシンプルな変形かと思っていたのですが、キットの大きさや重量から関節やスライド機構がめちゃくちゃ硬くて、調整等もけっこう必要で変形は想像以上に大変でした。
3回くらい変形させただけなのですが、正直もうあまり触りたくないです(笑)
変形の構造を知るためのアイテムとしたら最高なんですが、変形に気を使いすぎて気軽にガシガシ遊ぶ感じではないです。
変形の時に外したりしますが、ランディングギアは開閉が可能になっています。
接続軸等うまくバランスが取れている感じで、重量をしっかり支えるだけの強度があるのはびっくりでした。
後ろ側のランディングギアは展開しっぱなしですが、お好みで外すことはできます。
キットにはスタンドは付属しませんが、3形態ともスタンド用の3ミリ穴が用意されています。
ただ、重量があるので普通のスタンドだと簡単に負けます。
重いので落とした時の衝撃も大きいでしょうから大破は免れないでしょう。
飾るには向かないキットで、そっと変形させてそっとあそんで箱にしまうのがベストかも?
ケーニッヒモンスターが好きな人はこのシャトルモードだけで感涙ものだと思います。
こんなでっかいキットを組み立てて触ったのもいつぶりかって感じなので、満足度というか達成感は強いですね。
デストロイドモンスターに近い形状のガウォークを見てみましょう。
マクロスの可変商品の中でガウォークがプロポーション的に割りを食いやすいのですが、ケーニッヒモンスターもちょっと割りを食ってるイメージです。
真正面から見るとこんな感じで、デストロイドモンスターよりもほっそりとしたフォルムです。
横から見るとわかるのですが脚部が胴体よりも後ろの方についていて、自立させようとすると頭を少し上に向けてあげなければならないのでちょっと不格好です。
ガールが乗った時だと違和感の少ないバランスなのですが、単体で見ると不格好に感じます。
ちなみに、足首がほとんど動かないので自立や足裏の接地まで考えると下半身はほぼこれくらいで固定と思った方がいいです。
そもそも重量がすごいので、足を広げると関節が負けて股割れで崩れ落ちます。
主翼が脚に変形して、主翼のエンジン部分が脚のディテールアップにも貢献しているのが素晴らしすぎますね。
後ろから見ると4連キャノンよりも下の部分はメカ剥き出しのような感じです。
踵の部分は円弧フレームを引き出してハイヒールのような感じで踵をあげています。
全体バランスから見ると頼りないパーツなのですが、組み立て直後であれば硬いくらいのロックで体重を支えてくれるようになっています。
摩耗したらやばそうな一方で、摩耗するまでは硬すぎて破損しそうなのが怖いところでした。
オレンジ色の部分はガールが座るシートになっています。
シートの前にはガール用のハンドルなども付いています。
こんな感じで、ケーニッヒモンスターの再現ではなくガールが乗るケーニッヒモンスター型のビーグルといったコンセプトなのです。
公式の写真などはシートを外したり見えない角度から撮影したりでうまくこれを隠していますね(笑)
なので、お好みによりシートを外すこともできます。
シャトルモードからの変形途中ですが、こんな感じでシャトルモードのときも中にシートが収納されていました。
変形で驚いたのは機首を倒してゴールドのハッチを開くと機銃が回転して出てくるところでした。
目立たない部分なのにこだわりと作り込みがすごい!
そして私が困ったのは、この機首を倒す部分の伸縮ギミックでした。
ここの根元がスライドで伸縮するのですが、素直に組み立てるとめっちゃくちゃ硬くて動かないレベルでした。
動かすために力を加えれる場所も少ないので、ここのスライド部分が固かったらちょっと削ってあげたほうがいいかもしれません。
スライド部分が動かなすぎて組み間違えてるかと思っちゃった…
上部の4連キャノンは左右に二門ずつ分けることができて、ガールを乗せる時はこの状態にすることが多そう。
ここにガールが乗ります。
砲門の造形が素晴らしいです。
足裏は肉抜きが多いですが、肉抜きしたほうが強度が出る部分もあるので必要な選択なのかも。
腕や肩は結構自由に動くのですが、それ以外はほぼ動かないので腕で表情づけするキットかもしれません。
3回くらい変形させたとこころ、肘や肩の関節がだいぶ緩くなってポーズのキープは難しくなりました。
どうしても大きさと重量に負けますよね。
大きくて重くて弱そうな部分もあるのでガシガシ遊べる感じではなく、本当に気を遣いながら動かす感じにはなっちゃいますが、ほんと良くぞ出してくれたという商品です。
サイズ、ギミック、プラスチックという素材のそれぞれの妥協点の中心がここっていう感じですね。
VFGのコンセプトを無視して小さいスケールで出せば重量問題解決できそうだなとも思うんですが、小さければ小さいで強度が問題になりそうですし。
こんなかんじで、開発したひとも熟考に熟考を重ねながら商品化してくれたんだろうなということが伝わってきます。
最後は全長28センチにもなるデストロイドをみてみましょう。
差し替え部分は頭部だけなのです。
この二つのパーツを並べてみると、ケーニッヒモンスターって設定としては頭部はどういう変形するんだろうっておもっちゃいます。
大きくて重いのでほぼ直立しかできないキットですが、脚の位置決めをしっかりしてやれば意外と安定して立ってくれます。
このまま飾るのは無謀ですが、写真撮影くらいならしっかりと立ち続けてくれる感じでした。
いったん正面と斜め後ろから。
ぱっとみるとデストロイドとしてうまくまとまってるように見えるのですが…
横から見るとシートの関係で背中の4連砲が胴体からかなり離れた位置にあります。
公式の写真はシートを外してたり、絶妙にこれがわからない角度から撮影していたりで普通のケーニッヒモンスターに見えたわけですからなかなかの策士ですね(笑)
デストロイドモードで砲身を立てちゃうとシートの存在感がすごいですね。
デストロイドでも4連砲の砲身を左右に二つづつ分けることができ、こちらであれば少しだけ前に倒すことができます。
4連砲の付け根は変形優先でかなりクセのある構造になっているので、自由に動かせる感じでもなくここは触るとモヤモヤする部分でした。
配色的にもセンサー類の雰囲気からもかなりミリタリー色が強いですね。
膝は90度くらい曲がって脚が長いので膝立ちのようなポーズができそうなのですが、足首が動かないので寝かせている方の膝の置き場がなくなります。
腕はしっかり動くのでポーズはつけやすいのですが、とにかく大きくてバランスもシビアなのでアクションポーズで飾るようなキットではないですね。
このキットで一番モヤモヤしたのが手の肉抜きですね。
けっこう大きなパーツなのですが大胆な肉抜きがあって、肉抜きしたほうが強度が出るケースもあるのでしょうが肉埋めパーツがあったらよかったなぁ…
指先の方には滑り止めのような造形があるので、パテで埋めるにもちょっとハードルが高そう。
長身なので見上げるようなアングルもめっちゃかっこいい。
参考として、1/144 EGガンダムを素体としているEGガンダムとほぼ同じサイズのラーガンダムと並べるとこんなサイズです。
この子のライドマシンにもできそうなサイズ感です。
飽くまでVFGアレンジのケーニッヒモンスターですが、オリジナルにこだわらなければ作り込まれた変形ギミックが素晴らしく感動的な商品です。
ただ、組み立てには普通のパチ組み以上の技術が必要で、重量や素材の強度などの観点から何度も気軽に変形させて遊ぶようなキットでもないです。
私のように「どんな形でもいいから変形するケーニッヒモンスターを組み立てて触りたい」という感じの方はかなり満足できると思うのですが、AFGアレンジや組み立てや取り扱いの難しさがネックになってストレスと感じたり思った感じじゃなかったとガッカリする人もいそうです。
万人におすすめできるキットではないのですが、私はかなり楽しめました!
次回はガールのご紹介です。
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