ホビー

[レビュー]BUSTER DOLL ナイト(コトブキヤ メガミデバイス バスタードール)

はじめに

BUSTER DOLL ナイトは先にリリースされた「BUSTER DOLL ガンナー」のヘッド&武装違いのようなキットになっています。
基本構成はBUSTER DOLL ガンナーと同じなので、基礎知識が必要な方は先にガンナーのレビューをご覧いただくと良いかもしれません。
本記事では、ナイトに特化した部分のみをご紹介します。

概要

「美少女×メカニック」シリーズ『メガミデバイス』新素体シリーズ第2弾!

ついにベールを脱いだ完全新型素体「マシニーカBlock2-M」を搭載した第2弾メガミはBUSTER DOLL ナイト!!
浅井真紀氏の手による「マシニーカ Block2-M」は大部分の構造を大幅に見直した完全新開発の素体です。

それぞれのパーツ構造を一から見直し、組み立てやすさやパーツ交換による拡張性を限界まで盛り込んで開発されました。
もちろんプロポーションもアップデートされ更に美しいラインとなり、これまでメガミデバイスをご購入いただいていた皆様に新鮮な驚きを感じていただける仕上がりとなりました。
その新素体に合わせてデザイン設計されたBUSTER DOLL ナイトはコンセプトデザインをメガミデバイスプロデューサーの鳥山とりを氏が担当、メカニックデザインを設計担当のたすく氏自らが行っているため、従来のメガミデバイスキットに比べよりシステマチックに組み立て、カスタムが楽しめるよう工夫されています。

キャラクターデザインは美麗なイラストで魅了し続けるパセリ氏が担当し新シリーズに華を添えます。
全てのパーツに新鮮さと将来性が込められたBUSTER DOLL ナイトをぜひ手に取っていただけますと幸いです。

【付属品/ギミック】
・完全新設計の「マシニーカ Block2-M」を素体として採用。組み立てやすさと美しさを極限まで追求しました。
・多重装甲のようにレイヤー構造化した武装パーツ、豊富なジョイント穴を持つ拡張性に優れるパーツが付属。
・ブレザーをイメージしたコスチュームパーツのほか、ピュアな素体としても組み立てることができる胸部、腰部パーツも同梱。
・3種の塗装済み顔パーツに加えディテールの無いフェイスも付属。
・アーマーを身に着けた「武装モード」と、アーマーを脱いだ「素体モード」をパーツ差し替えで再現できます。
・3種の手首は全てプラ製で、武器持ち用手首は丸型、角型グリップ両方に対応した形状で挿し込むだけで手軽にホールドできます。
・新設計の専用スタンドが付属。従来のものより自立をしっかりサポートします。
・各部に配置された3mm径のジョイントや頭部の互換性により既存『M.S.G』『フレームアームズ』『フレームアームズ・ガール』『ヘキサギア』『創彩少女庭園』『アルカナディア』シリーズ等と各部併用が可能。

作品メガミデバイス
シリーズキャラクタープラモデル
スケール1/1
製品サイズ全高:約160mm
製品仕様プラモデル
パーツ数201~400
素材PS・ABS・POM
対象年齢15歳以上
原型製作浅井真紀、福元徳宝、吉本アートファクトリー、たすく、鳥山とりを、雨間(アイプリント)
品番KP683
https://www.kotobukiya.co.jp/product/detail/p4934054043781/

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パッケージ

パッケージは先に発売されたBUSTER DOLLガンナーと同じキャメル箱です。
箱の全面印刷なのでデザイン的にはいいのですが、バンダイの商品に慣れているプラモデラーは箱の蓋と底を使い分けながら組み立てる人なども多いのでは?
私も蓋と底を使い分けながら組み立てるので、キャラメル箱方式はその点だけはちょっと不便なんですよね(笑)

BUSTER DOLLナイトもガンナーと同じく、素体モード、コスモード、ライトアーマー、フルアーマーの4つのモードが楽しめます。
これらはあくまで公式側の提案でありまして、この商品だけでオリジナルの組み替え遊びが十分に楽しめるのも魅力の一つですね。

表情はキリリ、叫び、困りの3つがついていて印刷のレベルは今回もかなり高いです。
ガンナーのときは頬が病的に赤かったのですが、ナイトちゃんは赤いながらもそこまでではなくてひと安心です。

素体モード

このナイトさんもガンナーから実装された「マシニーカ Block2-M」の共通素体です。
ガンナーちゃんは白いボディがベースだったのですが、ナイトさんは紺色がベースになっていて、黒髪も相まってシックでクールな感じです。
ガンナーちゃんは太ももの分割部分で色が変わっていたので白いニーハイのようなデザインでしたが、ナイトさんはスネの途中の部分で色が変わっているので靴下のようなデザインになっています。
色変え部分でレッグウェアの種類が変わって見えるのが面白いです。

個人的に、BUSTER DOLLシリーズはお腹を丸出しにしているのが気になるポイントではあるのですが、今回もバッチリお腹丸出しですね。
私はいずれ塗装してボディースーツっぽくしたいなと思っています。

よく動くし表情もいいのでポーズがしっかり決まってくれて最高です。
成形色の関係で紺色パーツのゲート跡が目立つので、切れ味のいいニッパーを使うか、ゲート跡をしっかり処理してあげるとさらに可愛く仕上がりそうです。

個性的に束ねられている後ろ髪は軸で回せて、上下にスイングもできるようになっています。
私のものは少し軸が固かったのでガシガシあそぼうとすると破損が心配な部分でした。

コスモード

続いて、制服(?)を着た状態のコスモードです。
ガンナーちゃんはセーラー服風でしたが、ナイトさんはブレザーベースです。
もちろん、お腹は丸出しです。

素体モードからコスモードへの変更はガンナーちゃんと同じく少し手がかかって、一部組み立て済み部分を分解する必要があります。
この仕様を面倒と感じる方もおられますが、私はBUSTER DOLLシリーズはコスモードがスタートラインだと思っているので、素体モードに戻す機会はあまりないのかなとも思っています。

ガンナーちゃん同様、スカートの白い線は入っておらず、リボンの境界部分の白もありません。
どちらもモールドはあるので腕に自信がある人は白いラインを墨入れしてみてもいいかも。
赤い成形色に白い墨入れがどれほど綺麗に発色してくれるかはわかんないですけど…

普通の制服っぽくなってくれたら本当に神シリーズだったんですけど、お腹丸出しになってるところだけがやっぱり苦手でした。
まぁ、ここはデザインの好みだけの問題ですね。

困り顔がめちゃくちゃ板についてるんですけど、ナイトさんはドジっ子設定だったりしますかね?

今回もとてもよく動くので動かすのがとても楽しいです。
パーツ同士の隙間が目立ちやすい箇所もあるので、気になる部分にはできる範囲で手を入れてあげるのがプラモデルの楽しみ方ですね。

ライトアーマー

コスモードに接続用のピンや穴をつけてから、追加装甲を少しだけつけたのがライトアーマーです。
接続用パーツはクリアグリーンになっていて、この部分の見栄えもとても良いです。
色が暗くなってみにくいのですが、太もものリング部分もクリアグリーンです。

個体差で私のものは足首の関節が柔らかめで、靴の形状的にも少し立たせにくいのでこの状態では自立が少し難しかったです。
付属のスタンドがかなり使いやすいのでスタンドを使えば解決ですし、弱い部分の軸を太らせるなどで対策も難しくない問題です。

干渉する部分が少なく、装甲も逃す方法があるのでこのモードでもとにかくよく動いてくれます。

ライトアーマーは肩に翼のようなパーツをつけるのが標準なのでその状態で何枚か。

この翼は3ミリ穴があるだけのワンパーツですが、肩装甲の接続部分が動いてくれて、肩装甲も軸でぐるぐる動かせるので翼自体の表情付けも簡単にできるようになっています。
シンプルだけどよく計算されていることが伝わる仕様でした。

フルアーマー

最後は装甲を全部装備させたフルアーマーです。
BUSTER DOLLナイトの目玉となるモードです。

ガンナーと同じく、ライトアーマーにさらに装甲を被せるという方式で、重ね着方式が好きな私にとってはめちゃくちゃ嬉しくて楽しい仕様です。
ライトアーマーの装甲を生かしながら装甲が薄いところを補完するような構造になっているので、着膨れしすぎないところも素晴らしいところかと思います。

BUSTER DOLLシリーズはほかのメガミデバイスに比べて、装甲や武器類が穴だらけでペラペラしているような印象があるのですが、この辺りはバンダイの30MSなどの影響なのかなとも思いました。
30MSでペラペラワンパーツに慣れてるので別段の驚きはないのですが、それを通ってなかったらペラペラワンパーツに不満を持ってたかも。
もちろん、造形的にはコトブキヤの方が1〜2ランク上かなと感じます。(お値段も倍なので単純比較ができない部分ですが)

大きくなった靴と装甲を重ねたようなフォルムがとても美しいです。
素体のまま剥き出しの部分もちらほらありますが、当たらなければどうということはないんでしょう。

構造的に特に気に入っている部分は、太もも前のアーマーが膝についているところです。
立っているときは重厚に見えるのですが、膝を曲げると太ももがむき出しになるので身軽に見えるんですよね。
ここのデザインはめちゃくちゃ好き。

シールドにはソードを収めることができます。
ソードはワンパーツなのですが剣先などはかなりシャープになっていて見栄えは悪くないです。
3ミリ穴や軸はかなり豊富に設置されているので、この子を素体にいろんなカスタマイズが楽しめます。

とにかく可愛いくてカッコイイので写真をまとめて何枚か。

ある程度の頑丈さがあるのでガシガシ動かして楽しめるし、カスタマイズの幅もあるのでずっと触っていたくなる良キットです。

商品写真に翼パーツを足首に付けている例があったので真似してご紹介です。
高機動型っぽい感じかな?

翼パーツをシールドに付けているカスタマイズ例もありました。
BUSTER DOLLシリーズはほんとうに良いキットです。
メガミデバイスは大好きなシリーズですが、たくさんあっても養いきれないのでガンナーだけ買ってシリーズを追うまではしない予定だったのですが、このクオリティでこられるとシリーズを追い続けたくなっちゃう…

子供体型の新素体のリリースも予定されているので期待はさらに高まります。

大きな欠点と感じ始めたところ

ガンナーちゃんの時にも触れましたが、BUSTER DOLLシリーズのハンドパーツはABS製となっているため、今までのゴムっぽい素材とは違って固いんです。
ゴムっぽいハンドパーツは無理やり曲げていろんなものを持たせることができてたのですが、ABS製ハンドは固いのでそういう持たせ方ができなくなりました。
これ、ガンナーちゃんの時はさほど気にならなかった(気づかなかった)んですが、この仕様変更で同社のM.S.Gシリーズの多くが持てなくなってるんですよね。

たとえば、ガンナーちゃんに持たせたくて買った新商品のこれも、ABS製ハンドのガンナーちゃんには持たせることができなかったんです。

最初はこのオプションの問題かと思ったのですが、他のM.S.Gシリーズを持たせてみようにも持てないものがかなり多くて、ナイトさんに持たせたかったこれもそのままでは持たせることができなかったです。

いや、嘘でしょ…
「ナイトマスターソード」だよ??

優秀な可動範囲と豊富なオプションに浮かれて気づかなかったんですが、同社のオプションが持てなくなってるのって致命的レベルの仕様の改悪なのではと思い始めています。
加工すれば持たせられるんでしょうけど、気軽に無加工で持たせたかったなぁ…

まとめ

BUSTER DOLLシリーズは硬質ハンドパーツを致命的な欠点と感じるようになりましたが、商品単体で見た時の完成度、可動範囲、組み立てやすさ、単品でのカスタマイズ製などなどメリットがめちゃくちゃ多くて一押しできる商品ということには変わりありません。
その分、ハンドパーツのデメリットが目立ってしまって「なんて惜しいんだ」という気持ちが強くなっています。

ナイトマスターソードは色違いの発売も予定されており、ナイトさんに持たせたいと考えている人も多いかもですが、ナイトさんには持たせられないので要注意です!

BUSTER DOLLシリーズは本当に最高の商品なんですけど、ハンドパーツだけが本当に惜しい!

こねこ星人