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[レビュー]TINY SESSION VF-25G メサイアバルキリー(ミシェル機) with ランカ

2023/3/23 - ホビー, レビューバンダイ , おすすめ度★★★★★ , マクロス , タイニーセッション

デフォルされた可変バルキリーと、その機体に関連するキャラクターのミニフィギュアがセットになったコレクション性の高いマクロスの完成品フィギュア「TINY SESSION」の第一弾が2022年11月に発売されました。

「これ、絶対大ヒットするでしょ!」と思っていたのですが、発売日から大幅な値引き販売が始まって2023年3月末に発売されるジークフリードなんて予約の段階で4割引という「なんで!?」という有様になっています。

幸先不安な感じですが、このシリーズとても素晴らしいし途中で終わってほしくない、どんどんラインナップを増やしていって欲しいという気持ちを込めて、VF-25G メサイアバルキリー(ミシェル機) with ランカをご紹介します。

ちなみに、執筆時点でまだ発売されていないジークフリード&フレイアはAmazonで4割引、3000円を切るわけのわかんないお値段になっちゃっています。

ほんと、買ってくださいこのシリーズ…

概要

デフォルメデザインされたメカとキャラがセットになった新機軸のコレクションフィギュア新ブランドが誕生!『マクロスF』より「VF-25Gメサイアバルキリー(ミシェル機)」と「ランカ」のセットが発売!

【セット内容一覧】
本体
バトロイド用頭部
ガンポッド
キャラクターフィギュア
台座一式
ジョイント一式
交換用手首左右
フォールドスピーカー
マーキングシール

商品名 TINY SESSION VF-25G メサイアバルキリー(ミシェル機) with ランカ
価格 4,950円(税10%込) 4,500円(税抜)
発売日 2022年11月18日
対象年齢 15才以上
サイズ 全高:約100mm(バトロイド状態)
素材 PVC、ABS

https://tamashiiweb.com/item/14074/

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パッケージと中身

パッケージはマットな質感で小さな国語辞典くらいの大きさなので、箱ごと本棚に立ててコレクションできそうな感じです。
箱の窓からミニフィギュアの実物が覗けるようになっていますが、写真よりも実物の方がクオリティが高いんですよね。
かなり小さいのでそれなりに雑味がある塗りではありますが、ほんと小さいので飾るには気にならないレベルです。
アイプリントはとても綺麗でここがしっかりしているおかげでクオリティが高く感じられるのです。

裏面はランカちゃんフィギュアとの組み合わせ写真とバルキリーの変形例が描かれています。
ランカちゃんフィギュアは「コックピットに乗せる」「専用の手のひらに乗せる」「専用パーツを介してスタンドに立たせる」という飾り方ができるので飾り方の選択肢は広いです。

背表紙のような部分もかわいいデザインなのでほんと本棚に似合うデザインなんですよね。
質感・デザインともにパッケージも最高なんです。

中身はこんな感じです。
これ系フィギュアではお馴染みの感じでブリスターに入っており、スタンド類やシールも付属します。
バルキリー本体の塗装が禿げそうな部分はしっかりフィルムで保護してあったので開封時点での事故は少なそうですが、「遊んでるうちにここが禿げるよ」というメッセージとも解釈できます。

シールは追加マーキングとどこにでも貼れる感じのランカちゃんのイラストです。
透明シールなのですが艶消しっぽくなっており、バルキリーに貼ってもシールだけがギラギラと浮いた感じになるのは軽減してくれそうです。(貼ってないので実際はわかりませんが)
ランカちゃんのミニフィギュアは別パーツなどありません。

専用のスタンドも付いていますがバルキリー本体を専用ジョイントで接続するタイプで、ちょっと使いにくいスタンドでした。
専用パーツをバルキリー本体に固定するのがなかなか難しく、しっかり固定してなかったらぽろっと外れてバルキリーが落下するので要注意です。


ランカ・リー

3センチくらいのフィギュアなのでカメラでの細かな撮影も難しいレベルなんですが、塗り分けはかなり頑張ってくれています。
ひと昔前のガチャのボールチェーン付きミニフィギュアの上位版みたいな感じです。
アイプリントもしっかり可愛くて発色も良いので、パッケージ写真よりも現物の方が可愛いって感じました。
パッケージ写真はちょっと肌色などくすんだ印象になっていますが現物は悪くないんです。
写真は割愛しますが、ごく少サイズなのにパンツまで塗り分けされているこだわりに感服でした。

可動箇所などはなくパーツを外せる部分もないのでこのまま楽しむアイコン的なアイテムです。
スタンドなしの自立は困難です。

スタンドに立てる時は足首を固定するための専用パーツを使うことになります。
この専用パーツは3ミリの丸軸なので左右に振って飾る角度を変えたり、他の3ミリ穴にくっつけたりすることができます。

ファイター

ブルーは整形色で白い部分は塗料の部分が多いのですが、白の発色がとても良くてブルーの上に塗っても濁りが出ている感じはありません。
マーキングはシールで補うのが少し残念ですが、この状態でも十分に楽しめますね。

キャノピーは紫がかったクリアパーツで、キャノピーのフレームの部分は黒で丁寧に塗装されています。
ここに限らず、細かい部分もものすごく丁寧に塗り分けされていて塗装の発色も良いのでとても質感がいいです。
おもちゃっぽさが強すぎないのが良いです。

機体の長さや厚み、翼のサイズなどデフォルメバランスが素晴らしくてファイターからデザインしたのかなと思うレベルなのですが、実はのちに紹介するバトロイドもクセがありながらも良いプロポーションで、デザインレベルの高さを感じます。

パーツ同士の密着感もなかなか良くて、特にお尻についているシールドは設定通り外れるとは思わなかった密着感でした。

尾翼にクリックとかがないので角度決めは自分でやらないといけないのですが、ちょっと当たると動いちゃう部分なのでここは少し不便かも。
ただまぁそんなこと気にせずにガシガシ遊ぶのが正解な商品だと思います。
ファイター形態ではガシガシ遊べる頑丈さは感じられました。

後ろ姿はこんな感じで、拳を出したままの変形です。
リアル等身だとシールドの中に手のひらを入れる感じの変形だったのですが、デフォルメ版はそこを割り切って省略してくれたのが良かったですね。
そんなところ再現しようとして差し替えパーツが増えたりシールドが分厚くなったりするのは嫌ですもん。

裏返し。
機種下部のグレーの部分がランディングギアかと思ったのですが、これは変形に使うジョイントです。
脛にある分割線も変形の都合でついているパーツのジョイントなのでランディングギアが無理だったんでしょう。

ファイターはデフォルメらしい機体の厚みで、ランディングギアがないのでそのままだとお辞儀ぎみになります。

キャノピーの色が全体のアクセントにもなっているのでほんと最高です。

スタンドにつけるとこんな感じ。
スタンドは角度が変えられるだけでなくチルトもできるのでファイター形態のディスプレイがめちゃくちゃ映えます。

スタンドはこういう特殊な形状のパーツをバルキリーの脚の接続パーツに嵌め込むようになっているのですが、正直かちっとハマった感じがなくてバルキリーが崩れ落ちることが多々あります。
なにかコツとかあるのかもしれないと思いしばらく向き合ってみましたが、やはりただひたすらはめにくく保磁力も低いなと感じてしまいました。

この商品唯一最大の不満点がこのスタンドの接続部ですね。(スタンドの質感自体はものすごく良い)
ただ、ファイター、ガウォーク、バトロイドともにこのパーツでスタンドに乗せることができるので、けっこう考えられているアイテムです。

翼の下にフォールドスピーカーを装備させることもできます。
この接続が3ミリならカスタマイズ性高くてさらに楽しかったんですが3ミリより小さい規格でした。
こんな小さなオプションパーツですら塗り分けが丁寧で素晴らしい。

ファイターの下部にガンポッドを懸架させることもできます。

ガンポッドのグリップを倒すと懸架用のピンが出てくる感じになっているので、接続のために専用パーツを持ってくるなどの手間がないので嬉しい。
この接続用のピンを腕のシールド用の穴に入れるので追加の穴など開けられることなくしっかり固定されるんです。
よく考えられてるなぁ…

ランカちゃんと合わせてディスプレイです。
ガンポッドを懸架したまま飾れるのもありがたいです。

ファイターモードの紹介でどんだけ尺を使ってるんだってくらい伝えたいことがたくさんありましたが、最後にもう一つ!

キャノピーをぱかっと外すと簡易的なシートが造形されています。

このシートの座面にいい感じの切り込みがついていまして…

この切れ込みにランカちゃんの足首をはめれば、コックピット立ちモードで搭乗できます。
もちろんガウォークでも同じことができます。

TINY SESSIONはファイターモードだけでも相当遊べちゃうからすごい。

ガウォーク

続いてガウォークの紹介です。
手足がちょうどいい感じに長いすらっとした感じのガウォークです。

実はこの商品、ガウォークに関するご不満が多いようなのですが、脚を接続しているアームの角度を変えることで脚の長さは好みの状態を選べる感じなので自分好みの位置を試してみるといいかも。
あと、股関節の可動範囲に関するご不満も多いのですが、それについては後ほど写真で説明しながら誤解を解きたいと思います。

ファイターからガウォークへの変形はとてもシンプルです。
翼のブロックを立てて、股関節のブロックを引き出し、長いアームに接続された腕を引き出してあとはお好みの位置へ。

腕の付け根の棒状のアームが長くて、両端共にボールジョイントなのでけっこう自由に動かせるんです。

肩を動かすというより、アームの付け根を自由に動かすことである程度の可動範囲が確保されています。
このガウォークは手足のポジションがかっちり決まっているというよりは、自分の好みの位置に動かせる範囲で自由に動かしてスタイルを作るってコンセプトなのかも。

脚は理想的な八の字というほどは開きませんが、誤解されてるような前屈しかできないというものでもありません。

気づかないのも仕方ないってレベルなのですが、この股関節のボールジョイントはかなり引き出せるようになっており、引き出すことで股関節の可動範囲がぐっと広がります。
「気づかないののも仕方ない」の理由なのですが、ここがめっちゃくちゃ硬くて到底引き出せる感じには見えないんですよね。
でも、ここ引き出せる設計で作ってると思われ、頑張って引っ張り出してたらなんとなくクリック感があって一段引き出せた感じになるのです。

ただ、ほんとうにめっちゃくちゃ硬いです。
この脚をつけているグレーのパーツ自体も弱そうだし、力の掛け方を間違えると膝関節すら壊しちゃいそうな硬さです。
温めながらゆーっくり引き出して、引き出せたらしばらくゆっくり動かして馴染ませてあげたほうがいいかも。

ほんとめちゃくちゃ硬いので、自己責任のうえ無理せず試してみてください。

ほんとうに硬い(笑)

ガウォークをお写真でまとめて。

ガウォークは機首と胴体部分にロックなどないのでガシガシ動かしてるとその部分がいつの間にか動いてバトロイドに変形しようとすることがあります。
ここのジョイント部分は金属ピンなのですが、ちょっと胴体後ろ半分の重心に引っ張られて垂れがちです。

ただ、これは太ももの位置によっては押さえて固定することもできるので、気になるようでしたら太もも位置を工夫すれば良いです。

バトロイド

最後にバトロイドです。
こちらの写真も股関節を引き出してあげてるので、ある程度脚を広げることができています。

バトロイドへの変形は、頭部の差し替えが必要です。
ガウォークの頭部を外して、機体後部を引っ張って伸ばして、機首と翼と機体後部を畳んであげて、出来上がった胴体上のスペースにバトロイド用の頭部を差し込みます。

設定とは少し違う簡易的な変形で、少し独特のプロポーションになっていますが変形させていて気持ちがいいです。
各形態への変形は1〜2分でさくっとできるので気軽に遊べます。
胴体と背中は絶妙なパーツ位置でしっかりロックされるので触っていて外れることはほとんどありません。
肩のアームのロックが外れやすいというお声もありましたが、交換用ヘッドの肩の部分にアームをぐいっと嵌め込むスペースがありまして、そこにきちんと嵌め込めばスカスカ外れる感じではありません。
ぐいっとする部分がすこしわかりにくいので、外れやすいなと感じる方は確認してみるといいかも?

真横から見ると背中部分のスカスカ感が気になりますが、機首が見事におさまっているのが確認できるのでこれはこれでアリかも。

頭部のクリアパーツの曲線と厚みが光を複雑に屈折させるので見惚れる部分でもあります。
ちなみに、この写真は肩のアームがしっかりロックできていないものです。
アームの丸棒がグレーの肩パーツにしっかりと密着する位置があるので完全に隙間なくくっつくのが正解です。

変形を重視した特殊なフォルムなので可動範囲はあまり期待できませんが、これ系のトイにしてはかなり動く方かなと思います。
脚は前後に180度動くので脚を伸ばしてお座りさせるのも余裕です。(かわいい)

交換用の平手を使えばランカちゃんを手のひらに載せることもできます。
交換用の手のひらはにぎり手の4倍くらいのサイズなのでアクション用としても迫力がつきます。

バルキリーが人型になるのは巨人と格闘するためですもんね。
これくらい強そうなのが正解(?)

遠慮なくガシガシ遊べるのが楽しいおもちゃです。
塗装が剥がれそうな部分も多いですが、剥がれたらリペイントするくらいの気持ちでガンガン遊びたい!

まとめ

最低限の差し替えで余剰パーツも少なめで気持ちよく変形するデフォルメバルキリートイはかなり楽しいです。
手にするまではミニフィギュアと組み合わせるというコンセプトには興味はなかったのですが、世界観を広げたりディスプレイの幅という点ではこちらも歓迎できるものでした。

パーツの強度や塗装のハゲなど耐久面での不安もありますがサイズや価格を考えれば仕方ない部分で、気にせずガシガシ遊ぶ方のがいいのかも?
3000円くらいで買えちゃうので予備を買っちゃうのもアリな価格帯ですよね。

不満点としては
・スタンドがちょっと使いにくい
・マーキングがシール
・ハンドパーツの金型が粗い?
という点ですが、他の部分の満足度がとても高いので無視できるレベルの不満でした。

シリーズが続けばさらに楽しくなるものなので長く続いて「VF-1D&リン・ミンメイ(チャイナ)」とか「VF-1Sストライクバルキリー&リン・ミンメイ(ステージ衣装)」とかまで出て欲しいんですけどどうですかね?
何かの間違えで「VF-1Jアーマードバルキリー&早瀬未沙」とか「VF-2SS&イシュタル」なんかまで出ちゃうなら一生ついていくし毎回3つずつ買いますけどどうですかね?

世間はこれを食わず嫌いとか過小評価しちゃってるのではとソワソワした気持ちになる、圧倒的なおすすめ商品です!

これ系のトイは再販が見込めず、在庫がなくなると逆にプレミア価格になりがちです。
そして、値引率が一番高いのは現時点でまだ発売されていないジークフリードです。
ジークフリードがミシェル機と同じくらいのクオリティかどうかはわかりませんが、私も買ったので一緒に遊びましょう!(笑)

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