概要
ガンダムシリーズ最新作『機動戦士ガンダム 水星の魔女』より、「HG 1/144 ガンヴォルヴァ」が商品化!
■首・腰部のボールジョイントは空間を設けた構造で前後傾の姿勢にも対応。
■シールド裏にビームサーベルのグリップと、ビームライフルのマガジンを格納できる。
■サイドアーマーは軸可動とボールジョイントの採用で腰部可動域を確保。
■ビームライフルは脚部に着脱が可能。【付属品】
■ビームライフル×1
■ビームサーベル×2
■シールド×1
■シール×1https://bandai-hobby.net/item/5307/
価格 1,540円(税10%込) 発売日 2023年06月10日 対象年齢 8才以上
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パッケージと中身
ランナーはビームサーベル以外は全てガンヴォルヴァ用の新規造形でした。
ビームサーベルは2022年モデル。
パーツはシンプルながらも個性を立てる構成になっており、組み立てで難しいところもなく1時間かからずにサクッと組み立てができました。
ただ、組み立ての注意点があるのでそこは後述。
おでこのシェルユニットのみ「2」「3」のシールで発光状態を選択します。
胸のシェルユニットのシールは発光時のみ用意されていて、非発光を希望する場合はシールを貼らないという感じ。
注意点
個体差があるかもしれませんが、かかとパーツの接続が固すぎて「A11」のパーツを一気にはめちゃうと踵が動かせなくなるかもしれません。
シンプルなピン接続なので無理やり動かそうとするとピンを捩じ切っちゃう可能性もありそうです。
「A11」のパーツは少しづつ回転させて馴染ませながら、ゆっくりと奥まで入れた方が安全かなと感じました。
私のガンヴォルヴァは左足をやってしまって、頑張って救出しましたがピンの根元が白化して虫の息です…
追記:
個体差と書きましたが、twitterで破損報告がたくさん上がってたのでキットの問題の可能性が高そうです。
再生産時に改善されるかもしれませんが、ここは気をつけて組み立てた方が良さそうです。
ガンヴォルヴァ
水星の魔女シリーズのキットとしてはお安い部類の1400円(+税)でして、量産機的な位置付けなので複数買ってねというメッセージが伝わってきます。
でも決して手抜きとか廉価版キットという感じではなくて、サーベル以外の流用パーツはない新規造形で、可動等もかなり優れている傑作キットです。
付属品はビームライフルとお馴染みの仕様のビームサーベル2本とシールドです。
シールド裏にマガジンやビームサーベルの持ち手が収納されています。
グレーをベースにしたストイックな印象の機体で、全体的に華奢なフォルムに見えるのに肩や膝などがボリュームのアクセントになっていてよわっちい感じは全くないです。
フロントアーマーと一体化された後ろに長いサイドアーマー内にブースターが入っている腰アーマーが特徴的です。
低価格キットだしここが干渉して動かしにくいのかなと想像していましたが、干渉の心配はほぼありませんでした。
これは腰から上を外して真上から覗き込んだ写真なのですが、サイドアーマーがボールジョイントで接続されており、その基部が後ろにスイングするのでサイドアーマーをかなり自由に逃すことができるのです。
めっちゃくちゃやるじゃん。
HG準拠の仕様ながらも装甲の隙間から内部構造などがチラチラ見える仕様になっていて、高密度で発見の多いデザインですね。
小さくて組み立てにくい場所ではありますが、おでこのシェルユニットはシールを貼ってからクリアパーツを被せる構造です。
クリアパーツに厚みがあるので光を反射しまくって奥のシールが見にくいのですが、だからこそシールのおもちゃっぽさがうまく隠れてていい感じ。
この写真ではおでこや瞳の黄色い部分はシールで再現していますが、ここの整形色がイエローなのでシールを貼らずに組み立ててもそれなりの見栄えになります。
おろどいたのがほっぺたの白いラインの色分けです。
整形色の違いでできている部分なのですが、組み立てると白いラインがスッと出てくるような構造になっていてちょっと感動しました。
写真だと顎が色分けされているように見えるかもしれませんが、ここは顔と同じグレーです。(光の加減でここだけ明るく映っちゃう)
胸のシェルユニットもシールの上からクリアパーツを被せる方式です。
おでこに比べて面積が大きいので少しおもちゃ感が出てしまうところです。
ここのシールがめちゃくちゃ貼りにくかったのですが、適当に貼っても光の屈折で粗が隠れたのであまり神経質になりすぎなくてもいい部分かも?
シェルユニットの部分はシールを貼らなくても造形があるので、簡易塗装にチャレンジするのも楽しい場所ですね。
ビームカービンのエネルギーパックは着脱式です。
シールドは接続軸を上下にスライドできて丸軸接続なので自由なポージングに役立ってくれます。
裏面にビームサーベルの持ち手とエネルギーパックをくっつけることができます。
エネルギーパックはシールドに付いているものは二つが一体化されています。
真ん中の部分で切り離して仕舞えば独立させることもできそうな造形です。
写真右側がビームカービンにつけるエネルギーパックなのですが、いずれもがっつり肉抜きがされていてそこだけが大変残念です。
ビームカービンにつけた時にがっつりこの肉抜きが見えちゃいますからね。
ちなみに、商品写真はこの部分が肉抜きが見えない方向に差し替えながら撮影されていますね。
撮影方法としてはなるほどーなんですけど、メーカーとしてはずるくないですか?(笑)
低価格キットですし、気になるなら微改造で対応できる部分なので問題ではないです。
超絶可動になりやすい水星の魔女フォーマットの機体で、邪魔する装甲がないとあらばそのまま超絶可動になりますね。
足首が動かしにくいことが多い水星の魔女シリーズの中でも、比較的動かしやすいので他のキットと比べて自立もさせやすいです。(重心が上にないというのもポイントかも)
膝もしっかり動いてくれて、膝装甲は曲げに追従してすこしだけ一緒に動いてくれます。
頑丈さもあるしとにかく触っていて気持ちがいいキットですねこれ。
肘は90度ちょっと動くので必要十分という感じです。
前腕部の装甲は前後はめ合わせなのですが、肘に近い方は装甲の固定箇所が少ないので隙間が開きがちかも。
ゲート跡を丁寧に処理すれば少しましになりそうですが気になるなら接着もいいかも。
バックパックの両端のスラスターはボールジョイント接続なのでぐるぐる動きます。
ここは動かないと思い込んでたので意外でしたしすごい。
膝横のスリットにビームライフルを装着させることもできます。(装着状態はのちの写真でご確認ください)
とにかくよく動くのあぐらをかくようなポーズも余裕です。
ほんと楽しい。
あとは写真でまとめて。
撮影で使っているスタンドは商品には含まれません。
まとめ
あまり期待していなかったのですが、とにかくよくできた新規造形の低価格キットでした。
あえて挙げる小さな不満としてはエネルギーパックの肉抜きで、組み立て時に注意が必要な部分としては踵ピンの破損リスクですね。
商品写真等ではカラーリングの単調さが気になっていたのですが、実物は成形色の色の差がはっきりと出ていてメリハリのある仕上がりでした。
「自分で組み立てながら機体の構造を理解して、組み立てたあとはガシガシ遊ぶ」っていう理想的なプラモデル遊びができる良キットです。
可動も優秀なのでガンヴォルヴァに興味がない人にオリジナルロボットの改造素体としてもおすすめできるお手軽さですね。
注意点はあるもののほんと期待の5倍くらい素晴らしいキットでした。
これを超える仕様と価格のキットが出るまで、水星の魔女が終わっても一生安定供給されてほしい。