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[プチレビュー]MOBILITY JOINT GUNDAM VOL.3

2022/12/10 - ホビー, レビューバンダイ , ガンダム , おすすめ度★★☆☆☆ , モビリティジョイント

はじめに

価格、販売方法、商品仕様が全部チグハグで「造形はいいけど満足度が低くて自分には合わない商品」と結論づけていたモビリティジョイントガンダムなのですが、造形はいいのでやはり新弾が出ると気になってしまいます。
税込659円からの値上がりで今回は税込715円となりましたので、それにより何か良い影響が出てるかも気になるところでした。

なので、今回は商品チェックと興味本位で自分の好きなMSである「リゼル(ゼネラル・レビル配備機)」とそのEXパーツ「リゼル(ゼネラル・レビル配備機)用EXパーツ」のみを店頭で買ってみました。

手持ちの「リゼル(ゼネラル・レビル配備機)」とEXパーツ「リゼル(ゼネラル・レビル配備機)用EXパーツ」は触った感想のレビューとして、他はネットや動画からの印象をメモ書き程度でご紹介しようと思います。

いま、モビリティジョイントの評価って一周回って高評価なものが多いのですが、たぶんこの商品仕様を気に入ってる人のみがこれを受け入れて生き残ってて、気に入らない人は1弾や2弾の段階で見限っているから高評価が目立ち低評価が消えていってる感じなのかなと思います。(名推理)

第一弾からモヤモヤを抱えながらもまだついてきている人にとっては「モヤモヤしたまま値上げまでされた」みたいになっちゃってるかと思います。

概要

メーカー希望小売価格:¥650(税込:¥715)
2022年11月21日 発売
売場:全国量販店の菓子売場等
対象年齢:15才以上

組立済み可動ユニット“MOBILITY JOINT”を搭載した食玩ガンダムシリーズ第3弾。
MOBILITY JOINTと各種パーツ&シールで完成するプラ製アクションモデル。
「機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)」よりユニコーンガンダム、シナンジュ、リゼル、リゼル(ゼネラル・レビル配備機)の4機のMSをラインナップ。
EXパーツでフルアーマー・ユニコーンガンダムを再現、シナンジュやリゼルの武装強化が可能。全8種で展開。
 
●組み立てキット(一部彩色済)(全8種)
1.ユニコーンガンダム
2.シナンジュ
3.リゼル
4.リゼル(ゼネラル・レビル配備機)
5.ユニコーンガンダム用EXパーツ
6.シナンジュ&ユニコーンガンダム用EXパーツ
7.リゼル用EXパーツ
8.リゼル(ゼネラル・レビル配備機)用EXパーツ
●ガム(ソーダ味)1個

https://www.bandai.co.jp/candy/products/2022/4549660820840000.html

リゼル(ゼネラル・レビル配備機)

ボックスデザインは今まで通りの流れですが、値上げ分なのかなんなのかボックスが少し大きくなっています。

メインカメラやセンサー類はシールでの色分けとなります。
中途半端にほんの一部だけ塗装済みというのが目に付くこのシリーズですが、値上げしてもメインカメラすら塗れなかったかと思うとうーん。

また、旧弾の他MSと比べると頭部が小さい印象があるのですが、モビリティジョイントシリーズは頭部のサイズ感とかあまり気にしてなさそうなのでそんなものかとも思います。

でも、値上げのおかげかパーツはそれぞれしっかりとメリハリのある形状、大きさになっています。
バックパックのウイングは軸で多少角度を変えられて想像よりもリッチな仕様でした。
ただ、手持ち武器などは一切ありませんのでEXパーツは必須ですね。

今回も色分けの大部分はシールですが、細かな部分までシールが用意されているのでユーザーの好みに応じてどこまで貼るかを決められるのもメリットなのかも?
以前よりも剥がれにくいシールになったという情報もありますが、このシリーズが発売されて以来ずっと私は「いずれ塗装すると思うのでシールは貼らない」を続けているので今回もシールは貼っていないので剥がれにくいかどうかの真偽は不明。
第一弾の頃はほんとひどかったですね。

バックパックの適度なボリュームと、股間のでっぱりで機体の厚みを感じる仕上がりでした。

背中両側のバインダーはボールジョイントで接続されていて、EXパーツをつけるときはここを丸ごと差し替えます。

このボールジョイントのおかげでバインダーを少し後ろに逃してやることができるので、大きめの肩でも干渉することなく動かすことができました。

いつも通り膝から下は共通フレームではなくなるのですが、リゼル専用のフレームに装甲をつけていく感じは楽しかったしパーツ分割も秀逸でした。

塗り分けはいつも通りかなり中途半端だけど成形色と塗料の発色はいい感じです。

足裏はいつも通りガッツリ肉抜きでバックパックの3連スラスターも後ろから見るとディテールはナシ。
このシリーズは下から見るとスキだらけの仕上がりですね。

パーツ形状の工夫なのか、期待通りには動いてくれる印象がありました。
頑丈なのでガシガシと遠慮なく遊べるのもいいですね。

リゼル(ゼネラル・レビル配備機)用EXパーツ

EXパーツはこちら。
毎回思うんですが、予備知識のない人がこのパッケージデザインだけで「これにはリゼルが入っていなくて拡張パーツだけが入っている」と理解できるんだろうか?
注意書きはされているものの、こういう商品に慣れていないちびっこたちが知らずにこれだけを買って腰を抜かす事故が頻発してそう…

中身はこちら。
スカスカ感はあるものの、パーツ交換でスラスター類が追加されるのでリゼルがかなりリッチになる印象です。
手持ちのビームライフルはついていないので、それが必要な人はリゼル一般機のEXパーツから持ってくることになります。

シールドは腕に密着させることもできますが、接続パーツを介してボールジョイントで接続させることもできます。

別売りのリゼルに装備させるとこんな感じです。
背中に背負ったメガビームランチャーがかなりの大きさで、でかい武器は十分に大きく作るというモビリティジョイントシリーズの特徴が活きています。

バックパックの先端がかなり長く高身長になっているのに、それよりも長いメガビームランチャーの存在感がすごい。

メガビームランチャーの付け根はボールジョイントで、頑丈なアームを介して動き、グリップも軸で動くので窮屈そうな割にはある程度思い通りに動いてくれる感じでした。

あとはギャラリーで何枚か。

ボリュームがあり、ある程度動いてくれるので圧倒的にかっこいいです。
売り方と価格と色分けの仕様が不味いだけで、造形が良く手軽に遊べて、それらを無視すればめちゃくちゃいい商品なんですよね。

ユニコーンガンダム

首から上は彩色と成形色の色分けである程度色分けされていますが、首から下は真っ白でスリッパのみ色分けです。
頭部に関しては頬のスリットの赤い部分まで色分けされていたのは意外でした。
最悪の事態と想定していたとおり、サイコフレーム部分はシールでの色分けではありますが、スリッパの色分けはこの商品にしてはこちらもいい意味で予想外でした。
この前の食玩シリーズ「ガンダムマイクロウォーズ」でもスリッパだけは頑なに色分けしないという強い意志を感じていたので。

シールを貼らない場合のユニコーンガンダムとしてのクオリティはとほほではありますが、設定を無視して白いガンダムとして考えるとなかなか良い感じなのでは?

ほんと、このシリーズの造形はいいんですよね…

ユニコーンガンダム用EXパーツ

フルアーマー用の武装が入っているセットです。
箱が大きくなった分より一層のスカスカさを感じてしまうEXパーツですが、各パーツが大きめに造形されているのでフルアーマー化した時のボリュームはあります。
ミサイルポッド類はカスタマイズ遊びが捗りそう。

ただ、恐ろしいことにこれだけだとフルアーマーユニコーンが完成せずにもう一つのEXパーツ「シナンジュ&ユニコーンガンダム用EXパーツ」も買わなければなりません。
なんてこった。
715円もするこんなスカスカパーツセットを二つ買わないといけないのか。

シナンジュ

これは商品仕様としては悪い意味でびっくりで、シナンジュの特徴である金縁の処理方針がめっちゃくちゃですね。
シールドは赤い成形色の上に金色をベタ塗りです。
そのベタ塗り金色の間に黒いシールを貼ってベタ塗りの金を隠すことにより縁取りを表現します。
一方、胸部は黒も金も一枚のシールで補います。
シールと塗装で金縁の質感が変わっちゃうし、シールドのベタ塗り金はシールでほとんど隠すしで、これなら全部シールの方が質感の統一も出てよかったのでは?
シールドに関しては無駄なコストをかけて仕上がりをわざわざ下げてる印象でなんでこうなったのか理解できなかったです。

食玩として考えればすごいという解釈もあるかもしれませんが、EXパーツまで含めるともはや「しょせん食玩なので」と多めに見れる価格ではないなと感じます。

ただ造形は良くて後ろから見た時のバックパックの白い部分の色分けもいい感じです。

大量のシールを貼ることに抵抗がなくて、細かい部分を気にしないのであればめちゃくちゃ満足度が高そうではあります。

シナンジュ&ユニコーンガンダム用EXパーツ

シナンジュ用の武器とフルアーマーユニコーン用の残りパーツが入っています。
プレイバリューを確保するためには必須の商品だけどスカスカで、ボリュームの辻褄合わせのためにフルアーマーユニコーンのパーツもこっちに入れた感じ?
フルコンプする人にはどうでもいいかもだけど、たとえばシナンジュだけを完成させたい人は余分なフルアーマーユニコーンのパーツも買わされることになり、それを買う人によりフルアーマーユニコーンだけを完成させたい人にとってこの商品が足りなくて完成に至れないということもあり得るわけです。
その結果、特定の商品のみが小売店での半額セールに行ってしまうわけで地獄でしかない…(ユーザーにとっては半額セールをうまく巡れば安く手に入れれるという可能性もあるけど)
この売り方、メーカー以外誰も得しない悪しき風習としか思えない…
霊感商法よりもこの販売方法を取り締まってほしい…

リゼル

造形はかっこいいけどメインカメラなど目立つ部分も塗られていなくてシールでの再現です。
ここが塗られていれば細かいところはOKという感じになりそうだけど、ここを塗るのも無理だったのか…
ただ、パーツ分割の関係で塗装派の人でも塗りやすい形状になっているとは思います。

こちらも武装がないのでEXパーツ必須ですね。

リゼル用EXパーツ

リゼル一般機のEXパーツは一般機の成形色になっているので使い回しなどは難しそうです。
本体に別色シールをつけておくだけでいいんじゃないのみたいなセンサーの色違いもパーツ差し替えで行う様にしているあたりに「EXパーツでスカスカになっちゃうのをなんとかかさまししないと」っていうメーカーの狡賢さを感じます。

まとめ

結論としては「やっぱり自分には合わない、次弾はローゼンズールだけ狙ってたけどもうそれもやめとこうかな」という感じでした。

造形はいいのに価格、仕様、売り方が不味くて嫌な気持ちになってしまう商品が、別段の仕様改善もなくただ値上がりしただけという印象でした。

食玩としての統一価格にこだわったが故にスカスカで割高感のあるオプションパーツがあり、その分売ゆえに店頭の在庫バランスが壊れやすくワゴンセールに行きがちな商品です。
多少値上がりしてもこのよくわからない分売方式を辞めてあらかじめ拡張パーツもセットにした方が満足度が高そうですけどなんでやってくれないんだろう?
メーカーの建前としては本体だけ欲しい人に配慮したかもしれないけど、結果としてEXパーツのみがアホみたいに余ってるんですよね。(一部例外あり)
仕様に関しては中途半端な部分塗装が本当に中途半端で、大半をシールで補うこの商品にとってはそこが無駄なコストとしか思えないんです。
部分塗装をやめてついでに組み立て済み共通フレームもやめて購入者が組み立てするプラモデルにして「シールまたは自分で塗装してもらう簡易なプラモデル」ってコンセプトにしてしまって、浮いた分のコストを仕様や価格に還元してくれればスッキリする商品だしかなり満足度が高いのですが、現状はそれら全部がチグハグで「安くはないのにめちゃくちゃモヤモヤする商品」という印象が拭えないです。
共通フレームを活かした組み替え遊びが捗るシリーズかと思っていたのですが、第三弾まで来てもそういう遊びがやりやすくはない機体が中心にリリースされているのでそこも期待とは違うところですね。

金額や売り方を気にせずにスパッとボックスで買って、自分で塗装する人やシール地獄を気にしない人にとっては満足できそうな商品です。

ただほんと、造形だけは良いので完全に見限れないのがファンの弱さですね…

個人的にこの商品の仕様は第一弾のように初期のMSV系の方が合っているかなと思っていて、ガンダムUCシリーズとはあまり噛み合ってない気もします。
SDでの立体化が少ないゲルググにEXパーツとしてゲルググキャノンのパーツとか、ガンダムマーク2にEXパーツとしてフルアーマーガンダムマーク2のパーツとか、第一弾のパーフェクトジオングの様にこのシリーズ特有でEXパーツで遊び方が化ける機体をチョイスしてくれてたら不満が多くても買い続けたんでしょうけど、次弾も含めてUCシリーズはもう満腹でぶっちゃけ飽き気味なんです。

早めに次弾がアナウンスされていたモビリティジョイントも第4弾以降のアナウンスがないのでもしかしたら次で終わりかな…

賛否が分かれる商品ですが個人的には残念ながら”ほとんど否”という立場になっちゃっています。

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