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[レビュー]HG 1/144 ガンダムエアリアル

2022/10/25 - ホビー, レビューバンダイ , ガンダム , プラモデル , おすすめ度★★★★☆ , ガンプラ , 水星の魔女

商品概要

価格1,430円(税10%込)
発売日2022年10月01日
対象年齢8才以上

ガンダムシリーズ最新作『機動戦士ガンダム 水星の魔女』より、主人公機ガンダム・エアリアルをHGシリーズで立体化!
■シールドは11のビットステイヴに分離可能。機体各所に接続、劇中のイメージを表現できる。
■シェルユニットはインモールド成形のパーツや、ダブルサイドシールとクリアパーツの組み合わせにより再現。発光状態と非発光状態を選択式で組み立てることができる。
■ビームパーツはクリア成形で表現。
■粘着面に絵柄が印刷されたダブルサイドシールは、透明パーツの内側から貼ることで透明感と奥行を表現。

【付属品】
■ビームサーベル×2
■ビームライフル×1
■シールド×1
■シェルユニットクリアパーツ×1式
■ビームライフル用エフェクトパーツ×1
■ジョイントパーツ×1
■シール×1

https://bandai-hobby.net/item/5174/

定価大幅に超える高額転売もありますのでご注意ください。
高額ではなくても転売品は万一の場合でもメーカーのサポートを受けられませんし、偽ってサポートを受けた場合は法律により罰せられる可能性があります。

パッケージなど

クリア成形を連想させるようなタッチで描かれた透明度と清涼感の強いパッケージイラストです。
動きがついているイラストなのでエアリアルの独特のプロポーションは伝わりにくいですが、あたらしいガンダムというのがしっかりと伝わってきます。

パッケージ横は新しいガンダムをぎっしりと紹介する情報量で英語でも併記されています。(文字はかなり小さい)

ランナーはこんな感じ。
HGシリーズの見慣れた構成ながらも、新技術(?)が投入されている部分もありワクワクします。
コストがかかりそうな部分もあるのに1300円という販売価格はかなり良心的に感じます。

複雑な頭部の形状もひとつのパーツでかなりの部分までフォローされています。
HG特有のエッジのゆるさがあるので、はやくRGで見てみたいなという気持ちもあります。(でもRG化はされなさそう?)

最新のガンプラということで、合わせ目が目立ちにくいようなパーツ構成なっています。
バックパックで隠れてしまう背中部分もこのありがたい分割です。

新技術

最初の新技術がこちら。
胸の両側にある特徴的なシェルユニットがインモールド成形という技術で再現されています。
模様が印刷されたフィルムを金型に挟み込んで樹脂を成形することで、パーツの表面に絵柄を転写しているという技術だそうです。
クリアパーツの厚みの奥に絵柄が見えるので透明感や奥行きが強化されているのですが、プラモデルの中では浮いてしまっておもちゃっぽさが強くなっているとも感じてしまいます。
キットの仕上がりよりも技術の導入とアピールという側面が強かったのかな?


このパーツは透けが売りかなと思っていたのですがそういう感じでもなく、強い光に当ててもこんな感じです。
クリアパーツの下にメタリックステッカーを貼るのとさほど変わらず、HGエアリアルでの使い方に関してはその手間を簡略化した仕様かなと思いました。


こちらも注目の技術で、ダブルサイドシールという接着面にも印刷しているという技術です。

銀色一色みたいになっているシールは剥ぐと裏側に印刷されています。

これも技術の先行アピールという側面が強そうで、組み立てる側としては恩恵を感じませんでした。
「お好みの柄を選んでください」という部分ではシールを捲らないとどのような柄が印刷されているか確認できないという手間もあり、これ台紙がクリア素材で裏表どっちからも確認できる感じならもう少し組み立てやすかったかもだけど、そこでコストが上がってしまうのならそもそもこの技術自体不要かなとも感じました。(HGエアリアルに関しての印象)

どちらも技術力はすごいけど有効活用できてるかという意味ではどっちもうーんという感じ。

ガンダムエアリアル

武装と付属品はこんな感じで、写真から漏れてしまいましたが胸部の模様に関してはシールで仕上げるための別パーツ(予備)が付属します。

ビームライフルの右側に写っているのはライフルを背中に背負わせるためのアタッチメントです。

平手が似合いそうな機体ではありますがハンドパーツの変えはナシ。

いつも素組レビューだとシールを貼らないのですが、今回はダブルサイドシールの恩恵がどれほどのものかを知りたくてシールを貼ってみました。

バルバトスのデザインを踏襲しているかのような機体ですが太ももかかなり強調されつつ腰が細く、この辺りが「女性らしいガンダム」と言われるポイントでもありそうです。

特徴的な胸の模様(シェルユニット)をこちらはプリント済みパーツで組み上げてみました。
クリアパーツの厚みのおかげで奥行きが感じられるのですが、印刷がはっきりしすぎていてスケール感がなくおもちゃっぽさが強調されてしまうなと感じました。
ものとしては綺麗なんだけどキットにマッチしているかといわれるとうーんです。

あと、このパーツを切り取るときにゲート部分が割れるような感じになってしまって少し汚くなった上、うっかりと胸の中心部側についているピンまで切ってしまってちょっとプラプラしちゃっています。
これは完全に自分のミスなのですが、組み立て慣れている人ほどやっちゃいそうなところではありますのでここのパーツの切り出しは慎重に。

シェルユニットはシールの選択により非発光バージョンを選ぶこともできます。

同スケールのEGガンダムと並べて。
エアリアルの方が全体的な肉付きが良いけど身長差はそれほどない感じです。

胸の先端は尖っているのにお腹の部分はまるっこくて見方によれば顔のようにも見えちゃいます。
なかなか個性的なデザインです。

お腹の左右にある丸い赤い部分が瞳に見えたら、そこからはもう顔に見えちゃうんですよね…

HGながらも装甲の重なり合いみたいな表現はすごくて、見上げるようなアングルが映えたりします。
踵中央は腿裏と同じく黄色くなりそうな部分なのですが、パッケージ写真ではグレーに塗られています。
ここは色分けが省略されている部分ですね。

太もも裏側には縦に合わせ目ができます。

太ももやバックパックにある特徴的な模様(シェルユニット)はクリアパーツの裏に粘着面に絵柄がプリントされたホイールシール(先述のダブルサイドシール)を貼って再現します。
クリアパーツの厚みと奥行きを活かしながら、シールをしっかり密着させて絵柄をはっきりとみさせるという意図だと思うのですが、凹型になっているクリアパーツの凹み部分に裏側からずれなくよれなくしわなく貼り付けるのはかなりの難易度だと感じました。
自分はさほど不器用だと思っていませんが、極細ピンセットを使ってもうまく貼ることができず何度か貼り直しながらチャレンジ。

バックパックのシェルユニットに関してはリテイクの繰り返しで粘着力が死んでしまって結果として失敗に終わりました。
ご覧の通りクリアパーツの奥でシールがふにゃふにゃによれてしまっています。
それなりにおもちゃ慣れしていて専用の道具(先の細いピンセット)を使って頑張ったけどこの有様なので、慣れてない方や道具を使わない方だとかなり成功率が低くなりそう?(私の自己評価が高いだけで、実は単純に不器用なだけという説もあります)

一方で、おでこの部分のこの柄は下地になるプラパーツに普通にシールを貼ってその上からクリアカバーを被せるという昔ながらの方法でした。

太もも部分と比べて仕上がりに劇的な差があるとは感じられず、クリアパーツの裏側からダブルサイドシールを貼るのは難しいと感じたので全部この方式でよかったのでは??

太ももとバックパックはダブルサイドシール、胸はインモールド成形(プリント済みパーツ)、おでこは昔ながらの方法という同じような絵柄の再現でも全部やり方が違うのが謎大き部分でした。
いろんな方法で組み立てるというドキドキ感や楽しさはあったのですが、この先の商品でこういうバラバラ仕様が続きますよという感じだとうーんです。

フェイス部分は複数のパーツを組み合わせてかなり細かく色分けされています。
瞳もパーツ同士が高い精度で噛み合いながら色分けされるようになっています。
この写真では右目だけシールを貼っていますが、シールを貼れば光が入ったときにシールの反射でキラッとするので雰囲気が出ますね。
ただ、ここクリアパーツだったらもっとよかったろうな…

お顔は近くで見るとけっこう丸っこい感じです。
HGだからエッジが緩いのか、こういうデザインなのかは判断が微妙なところ。

首は二重関節になっていて構造的にはかなりうごきそうに見えたのですが、期待するほどは動かないし上を向かせようとするとすっぽ抜けやすい印象でした。
無理に動かしても簡単に壊れてしまいそうな強度ではないので抜ければ差し直すだけです。

肩アーマーの跳ね上げ機構のおかげで腕はかなり自由に動かせます。

脚に関しては独特の構造をしており最近の基準での膝立は十分にできます。

ただ、足首の接続のCクリップのような形状が少し貧弱で、アンクルガードの曲線も相まって足首を前に曲げていくと自然と押される感じで抜けてしまいます。
それもけっこう早い段階で。

そして、膝関節に関しては一度曲げた後で真っ直ぐに戻すのがちょっと難しいです。
膝のお皿と脛の上部分にそれぞれ装甲のパーツがあり、膝を伸ばしたときにこれらの装甲の上下関係が決まっているのですが、戻すときに上下関係が逆になろうとして干渉してスムーズに膝を伸ばせない感じです。
そのつど上下関係を補正しながら伸ばしてやらなきゃいけない点にちょっと触り心地の悪さを感じます。

接地させての股開きはこれくらいが限界です。
つま先と踵にロール軸があるのですがつま先側があまり有効ではなく、きちんと接地させようとすると思うほどは動いてくれません。
股関節は180度くらいガッツリ開く構造なのに爪先がついてこなくて可動を活かしきれない感じです。
また、太ももにはロールがあるものの装甲に干渉してほとんど死んでいるので構造から期待するほどはガシガシと動かせない感じです。

ここはもうちょっと頑張ってくれると思ってたのでちょっと残念。

足回りの可動の癖や接地の問題がるのでスタンドで飾る方が楽しい機体かもしれません。
エアリアルっていう名前の通り、宙を舞うイメージがあってるのかも。

ここからは武器を装備してのご紹介です。
ビットステイヴへの分離ギミックを備えたシールドは機体に対して十分な大きさで再現されているので機体の個性づけにも大きく貢献しています。

ビームライフルはモナカ構造でスコープ部分がシール色分けですがあまり目立たない色分けななのでシールを貼っても効果は薄め。

ビームライフルは専用の接続パーツを介して背中に背負わせることもできます。

ビームサーベルはバックパックの持ち手を外してビーム刃を取り付けるガンプラではお馴染みの方法です。
写真は構図の関係で長さが違って見えますが両方とも同じ長さで、機体サイズから考えると少し長めに感じます。(正解の長さがわからないのであくまで印象)

分離ギミックを備えていながらもブロック同士がうまく重なってスタイリッシュにまとまっています。
中央上から二つはシールによる色分けがあるパーツですが他の部分は成形色による色分けです。

エアリアルの腕に装備させるときはシンプルなピン接続です。

シールドは基部と11個のブロックに分割できます。
分離させるときに少し外しにくい部分もありますが、強度と遊びやすさのバランスは悪くないと感じました。

ほとんどのブロックはワンパーツ構成なのですが、両端の一番長い部分は接続用のピンの折りたたみ機能があって入門モデルながらもこだわりを感じました。

分割したシールドは2023年1月に発売予定の別売りの専用スタンドで個別に飾ることができますが、エアリアル本体に追加装甲のような感じで装備させることもできます。

分割したシールは本体の3ミリ穴で接続しますが、肩に関しては細長い専用スリットでの接続です。

ビットステイブの装着には自由度があるのですがまずは組み立て説明図通りの装備です。

両肩、両腕、腰サイドに6つのシールドパーツがついており、お尻に5つのパーツがまとめてついています。
お尻の5つのパーツは一番長いパーツにグレーのパーツをくっつけたまま装備させます。

肩のスラスターのようなパーツやお尻のウイングのようなパーツは変化を感じるのですが、腕や腰のパーツは同系色で小さめということもありあまり大きな変化を感じないかもしれません。
でも、脳内設定を付け加えながらガシガシ遊ぶには楽しいギミックです。

お尻のウイングについているグレーのパーツはビームライフルをロングバレルにするときにも使うパーツなので、使わないときはお尻の一番長いパーツにくっつけている感じですね。
ただ、このパーツはビームライフルと同じ色でライフル本体に対してはそんなに大きくもないのでロングバレル化してもさほど変化を感じないかもしれません。

ビームライフルはロングバレルの代わりにビーム刃をつけることもできます。

ビームサーベルとうまく使い分けしながら戦えるんだろうなと想像します。

オリジナル形状に組み替えて遊ぶのも面白いです。

最後はギャラリーで。

基本的には出来のいいキットで、細かな不満やガッカリポイントもあるもののお値段を考えれば大満足という感じです。
期待するほど動かない部分もありますが、気にせずガシガシ遊べる頑丈さがあるのもHGならではの長所ですよね。

先の時代でまで名作と言われるキットかと言われるとそうは思えない面も多く、最新のガンダムのデザインがどのようになっているかを手元で眺めることのできる現時点での数少ない方法の一つという点を加算しての満足度という感じです。
この先、いろんなエアリアルが販売されてゆくにつれこのHGを基準にあっちの方がいいとかこっちの方がいいとかっていう議論が起こっていくんだろうなと感じました。

リアルタイムで水星の魔女を楽しんでいる人であれば迷わずにおすすめできるけど、作品自体に思い入れがないガンダムファンだと「同じHGなら別のキットの方が出来がいい」みたいな意見がモリモリ出てくるやつだと思います。

私はめちゃくちゃ好きですけどね。


定価大幅に超える高額転売もありますのでご注意ください。
高額ではなくても転売品は万一の場合でもメーカーのサポートを受けられませんし、偽ってサポートを受けた場合は法律により罰せられる可能性があります。

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