[レビュー]モビルスーツアンサンブル23(MOBILE SUIT ENSEMBLE)後編
2022/10/28 - ホビー, レビュー( バンダイ , ガンダム , おすすめ度★★★★★ , モビルスーツアンサンブル )
[ご注意]
モビルスーツアンサンブル23はひとつ500円のランダム販売商品です。
本記事ではAmazonの商品リンクなどを貼り付けていますが、これらの商品は定価を大幅に超えて出品されている場合があります。
ランダム販売商品に関しては運次第なので何度回しても出ないものがあれば高くてもいいから買っちゃいたいという人向けの価格設定になっているものと思います。
インターネットでご購入される場合はお値段を十分ご確認の上で購入を検討ください。
また、BOX販売以外のネット購入はメーカーさんにとって非正規ルートになるとのことで、万一不良があってもメーカーのサポートは受けられません。
ネットでの単品販売、オリジナルセット販売を購入される場合はその辺りのリスクも考慮してご利用ください。
概要
発売日 2022年10月末
販売方法 ガシャポン(1回500円)、店頭でのボックス販売(税込550円)
前編はこちら
ガンダム・バルバトス(第4形態)
好きな機体なんですけど「こんな形だっけ?」っていう漠然とした疑問を抱いてしまう造形でした。
頭が小さいのに縦長で頭巾感が強すぎて、バランス的に腕が太いのが違和感の正体かな?
エアリアルと同じくガンダム系にしてはかなり小さめの頭部で、アンテナもかなり細めになっています。
アンテナが成形不良かと思うくらいぐっにゃぐにゃに曲がっていたのでお湯に浸けて修正しましたが、細すぎて形がキープできないのかまだまだ歪なままになっています。
顔はものすごく小さいのに「よくぞここまで!」と思えるパーツ分割で、極小サイズなのに頬のグレー部分までシャープに造形されています。
ただ、おでこのひさしやチークガードの作り出す影が深いのでこの細かな造形は奥まっていて見えにくいです。
あと、トサカの白い部分が別パーツになっていますが噛み合わせが悪くスカスカと外れるので気になる部分は接着した方がいいかも。
頭のトサカがスケールに対して大きすぎるのかな?
違和感の正体に辿り着けない…
手元にあるというだけで毎度登場してくださるストライクガンダムさんと並べてみました。
これは写真でもだいぶ頭が小さいことが伝わると思うのですが、実物だとほんともっともっと小さく感じます。
顔の細かな造形を目視するのが難しいくらいですもん。
バルバトスのアンテナは先述の通り、お湯でもまっすぐに戻ってくれなかった状態です。
腰回りはオルフェンズ系MSらしくきゅっと細くなっていてシリンダーが強調されたような造形です。
脚は真っ白ながらも情報量が多いので陰影でスケール感が表現されています。
アンサンブルでも一般的なガンダムフォルムに飽き始めていたので、異形のガンダムは新鮮で興味深いです。
肩の赤いラインも綺麗で、足の裏は真っ白ながらもものすごい情報量です。
バルバトスにはカタナがついてきます。
商品写真で見た時は少し貧相かなという印象がありましたが、実物は十分な大きさで造形もシャープです。
破損に注意が必要なレベルでもあります。
19弾MS武器セットに付属の爪楊枝のようなガーベラストレートとは全然違うのでうれしい。
刀を持ってギャラリーで何枚か。
エアリアルとは対照的にめちゃくちゃ男らしい武士ですね。
ここからは武器セットからメイスを持ってきました。
けっこうなボリュームなのですが板状のパーツの上下に2枚の板をつけて、合計4枚の板のような感じで構成されているのでかなり大きく見えるのにそれほど重くはないです。
なのでこの巨大なメイスを持たせても自立は余裕です。(ただし、アンサンブルは股関節がへたりやすい傾向にあるのでヘタった時の自立は難しそう)
メイスには板状の3ミリピンがついているので3ミリ穴にくっつけることができます。
3ミリ棒じゃなくて板状なので少しがたつきやすく、それに比例して抜けやすい感じはしますがちょっと遊ぶくらいな問題のない保持力です。
メイスを持たせてギャラリーで何枚か。
片手持ちが余裕で、バルバトス本体もよく動いてくれるのでアクションの幅が広いです。
ただ、前述の通り下半身がへたりやすいアンサンブルなのでいつまでこういう遊びができるかは分かりません…
大事なことを忘れていましたが、メイスは両手持ち余裕です。
バルバトス単体の造形には謎の違和感が付き纏ってたけど、メイスを持たせると落ち着いてるように感じました。
造形の好みは分かれそうですが、気合が入りまくっているのは間違いない一品です。
グレイズ
バルバトスと鉄血繋がりということでグレイズがラインナップされました。
シンプルな機体にみえるけれども色分けのためのパーツ分割が細かく(組み立て済み箇所含む)、こちらもめちゃくちゃ気合いの入った仕様になっています。
写真だとヘルメット部分の色が違って見えますが、実物はそこまで大きな違いはないのでご安心ください。
真正面から。
アーミー感が出ていてすごくいいと思う。
頭部は曲線を描きながら先が細くなっていくような形状で、ちょっとやりすぎかなと感じながらもHGのグレイズと比較するといい感じにデフォルメされているのが分かりました。
デフォルメバランスもコンセプトも違うので参考にはならないはずなのに、ガシャポン戦士DASHのグレイズの印象に引っ張られている自分がいることを認識できました。
ストライクガンダムと並べるとかなり小さいことがわかるかと思います。(この写真のグレイズのヘルメットは武器セットに入っているアンテナ付きのもの)
グレイズは足裏の面積が小さすぎてちょっと自立が苦手でした。
頭部の開閉ギミックも再現されており、球状カメラもしっかりとした造形で再現されています。
個体差かもしれませんが、この通常版のヘルメットは開放時の保持力がほぼなくてこの写真のような状態をキープするのが難しかったです。
MS武器セットに付属のアンテナ付きのヘルメットパーツだと保持力が高めで開いたままをキープできる感じでした。
ブースターの位置を変更するためのパーツもついているので、ブースターの位置を下げて地上用を再現することもできます。
手厚い…
下からのアングルでブースターのサイズが伝わるかと思うのですが、背中からけっこう大きく飛び出している感じです。
ライフルも気合が入っていて十分すぎる大きさでの再現に加えて、グリップ左右のハンドガートのようなパーツはABSの別パーツによりかっちりしとした形状で再現されていました。
このパーツは多少取れやすいので気になるなら接着した方がいいかもしれません。
ライフルの造形が良すぎて、フォアグリップが動くものと錯覚して動かしてしまったのですが、PVCのワンパーツ成形なのでここは動きません。
造形が良すぎてうっかり捻じ折ってしまうところでした…
グレイズってこんなにカッコよかったけ?って記憶をほじくり返してしまうくらいにカッコいいです。
この造形の担当者さん、めっちゃくちゃグレイズ好きでしょ?
ここからはMS武器セットからアンテナ付きヘルメットと斧を持ってきました。
アンテナはちょこんと乗っている感じなのでシルエットの変化にはあまり貢献していないと感じるかもしれません。
ただ、アンテナ付きヘルメットの方は頭部開放時の保持力が強いです。
頭部を開いたまま遊ぶのであれば圧倒的にこっちの方が遊びやすい。(個体差の可能性もあるのでご参考程度に)
最後はギャラリーで。
自立が苦手な造形なのでスタンドを多用していますが、可動範囲は広いのでアクションも結構決まります。
グレイズは特に膝がしっかり曲がってくれて、脚の付け根にも余裕があるのでよく動いてくれます。
肩上のの関節部分に切り込みがあるタイプの機体は腕が水平近くまで横に上がるからいいですよね!
生まれてきてくれてありがとうと感じるレベルのグレイズでした。
リック・ディアス
個人的にめちゃくちゃ好きな機体のリックディアスです。
子供の頃にガンダム系以外で初めて好きになったモビルスーツということもありかなり思い入れがあります。
旧キットのリックディアスに猛烈に魅かれて、走り回って探して組み立てた記憶があります。
頭部がかなり小さく膝下からかなりボリュームがあるのでリアル体型に近いデザインになっています。
ビームピストルが大きめに造形されていているので背中に背負った時の存在感が大きいです。
ビームピストルのサイズ感がすごくてだいぶ上に飛び出しています。
膝から下がずっしりとしているので重厚感高めです。
せっかくなのでまたストライクガンダムと並べてみました。
リックディアスの頭部がかなり小さいですが、リックディアス単体のバランス的にはこれが正解だと思います。
せっかくなので、機体のデザインコンセプトが似ているドムと並べてみました。
リックディアスと比べるとドムの頭はかなり大きく見えます。
シリーズを重ねた進化とも言えるのかもしれませんが、並べて飾るのが難しいシリーズに差し掛かってきてる気が…
頭部の横のベルトのような部分が別パーツで再現されているので、これを再現するために頭部が小さくなっているというのもありそうです。
予想に反して、リックディアスの頭部は気持ち悪いくらいぐいぐい動いてくれるのですが、頭部を動かすと横のベルトにぶつかっちゃいます。
ベルトの接続が緩やかなので頭部がぶつかるとベルトが大きく動くのですが、頭を正面に戻すとベルトもほぼ定位置に戻ってくれます。
偶然かもしれませんが、計算された設計ならすごいです。
頭部のバルカンファランクスの造形はありませんが、パーツ分割の関係で展開してるっぽくできます。
これもたまたまだと思うのですが、計算された設計ならすごいです。
本体付属武器はこのビームピストルのみですが、しょぼくならないサイズなのでかなりいいですね。
ビームピストルを背中に背負わせる時は3ミリ棒は使わずに、ビームピストルのお尻の細くなっている部分をバックパックの溝に差し込む感じです。
溝が浅いのでこんなので大丈夫なのかなとは思いましたが、今のところは心配無用な保持力です。
夏場で気温が上がってくるとPVCがゆるくなるので、やばそうだなという印象はあります。
足裏は肉抜きをうまく使ったパターン造形で色も塗られているので下から見てもすきがないです。
バズーカはMS武器セットから。
砲身が短いのでなんか組み立て間違いしたかと思ったのですがこんな感じのようです。
バックパックに3ミリ穴があるのでバズーカを背負わせることもできます。
最後はギャラリーでまとめて。
リックディアスは単体で見るとめちゃくちゃかっこいいのに他MSと並べるとちょっと違和感があるのがネックです。
ただ、そんなことどうでもいいくらいにかっこいいのでこれから脳内補完に励んで違和感を消し去って行こうと思います。
1〜2年後にはカラバリで黒いリックディアスも出るだろうなと想像できるので、リペイントせずに待ち続けようと思います!
まとめ
以上、モビルスーツアンサンブル23のレビューでした。
円安や物価高の関係で値上がりの嵐の中、もともと500円でも厳しそうだったモビルスーツアンサンブルはお値段据え置き、でも手を抜かずというお化け商品となってくれました。
バンダイのガチャシリーズによくある「弾を重ねるごとにお値段据え置きが難しくなってだんだん小さくなっていく現象」が垣間見える気がしますが、そんなことどうでもいいくらいに今回どの機体もカッコよかったです。
しかし、シリーズが続いてどんどん種類が増える系のトイは新旧並べて遊ぶのが楽しかったりもします。
今回の「なんかちっちゃい」がデザイン上の理由だけなら進化と捉えられるのですが、円安等の吸収を材料の削減で行った結果なら値上げしてくれた方が幸せかなと思ったりもします。(急激な円安はアンサンブル23が発表されてからだったので設計の段階で材料を猛烈にケチって小さくしたとは考えにくいというフォローを置いておきます)
長く続いてほしいシリーズで無理して品質が下がるくらいなら値上げも視野に入れてほしいですが、ランダム商品で値上げとなると食指が動かなくなるギリギリのラインなのでほんと悩ましいところです。