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[レビュー]HG 1/144 ティックバラン(ガンプラ)

2023/2/12 - ホビー, レビューバンダイ , ガンダム , プラモデル , おすすめ度★★★★☆ , ガンプラ , 水星の魔女

概要

価格1,430円(税10%込)
発売日2023年02月11日
対象年齢8才以上

ガンダムシリーズ最新作『機動戦士ガンダム 水星の魔女』より、ザウォートはじめとするMSを乗せることが出来るティックバランを商品化!
■フットレストはスライド可動による収納と展開が可能。
■別売りのアクションベースと組み合わせてMSを牽引した状態でディスプレイ可能。
■「HG 1/144 ザウォート」をはじめ別売りの『水星の魔女』プラモデルシリーズを乗せることが可能。

【付属品】
■シール×1

https://bandai-hobby.net/item/5222/

パッケージと内容

アナザーガンダムの支援機の貴重なキット化で、こんな支援機までキット化されるとは水星の魔女の人気恐るべしですね…
個人的には支援機などは大好きなのでなんとしてでも買いたいと思っていたのですが、バンダイさんの最近の生産力のおかげで発売日に余裕で購入できました。

ファーストガンダムでいうドダイYS的なポジションで形状も似ているのですが、ティックバランは尻尾のようなものが付いておりどちらかといえばエイに近いかも。

同時発売のザウォートとの組み合わせ遊びを前提にしているキットなので、パッケージ写真も組み合わせ遊びの写真が使われています。

組み立て説明図の機体紹介を見るのが楽しみの一つなのですが、ティックバランの紹介はかなりざっくりでちょこんと記載されているだけでした。

巨大なパーツがどどんと大雑把に造形されているランナーなので、開封直後はざっくりとしたやっつけ仕事のキットかと思ったのですがそんなことはなかったのです。
パーツは4色で色分けされており分割や構成も工夫されていて組み立ててみると第一印象に反して「へぇ!すごいじゃん!」が多いキットでした。
大きなパーツに比例してゲートが大きいのでゲート跡もガッツリ残るのですが、ゲート跡は組み立てたら隠れる位置にあることが多くてよく考えられてるなーという印象でした。

ただ、色分けは足りないのでシールで補う部分も多くあります。
RGならパーツによる色分けしてそうだなという部分ですが、こちらはHGブランドなので標準的な仕様とも言えます。

こちらはティックバランの尻尾の先っちょの羽なのですが、薄い翼と尻尾の部分が見事なワンパーツで成形されています。
一般的にプラモデルは細かいたくさんのパーツを組み立てる達成感みたいなものもあったりしますが、ティックバランはとにかくガツガツスピーディーに組み立てる方に舵切りされているようです。
パーツ構成から組み立て方の想像がつくのでざくざく組み立てた結果、組み立て間違いをして手戻りが発生した部分もありましたが、30分くらいで組み上がりました。

巨大なパーツはゲートも太いのですが、ティックバランの一部のパーツは近年見たことがないレベルのど太いゲートで、「これ、本当に切っていいところだっけ?」と不安になるレベルでした。
ニッパーには最大切断サイズが設定されているのですが、薄刃ニッパーだとそのサイズを超えちゃってニッパー自体がダメージを受けそうなレベルです。

私は何度かに分けてゆっくり力を加えながら薄刃ニッパーで戦いましたが、太いゲートに対応したニッパーがある人は最初からそれを使った方が良さそうです。
極太ゲートの部分は組み立てたら隠れる場所なので100均とかのニッパーで戦うのもありかもです。

ただ、極太ゲート以外にも太めのゲートがたくさんあって、太めのゲートは組み立てても隠れない箇所があるので美しく仕上げるにはゲート跡の処理にエネルギーを使うことになるかも。

ティックバラン

エイのような形状で、本体の左右についている翼は上向と下向きに分かれています。
翼に可動ギミックはありませんが、スラスター類(ベクタードノズルと呼ばれている)は可動します。
翼は薄く作られているので落下させてしまうと一撃で折れちゃう部分です。

正面はワンパーツで構成されていてちょっと色が足りないので造形は良くてもやや間延びした印象があります。
後ろはノズルの造形が細かくて高密度な印象です。
後方左右にある菱形のノズルは、ワンパーツなのにかなり奥深くまでディテールが掘り込まれていて造形美を感じます。

裏をみるとこんな感じで、左右についている4つのノズルは申し訳程度に動きます。
モビルスーツがぶら下がる時に握るグリップや、ランディングギア、スタンド用の穴なども用意されているのですが、全部綺麗に収納されています。


大雑把な印象とは裏腹に出来がいいキットのティックバランですが、一番驚いたのがランディングギアが差し替えなしで収納できる点でした。
ここは絶対に差し替えだと思ってたので嬉しい誤算です。

後輪は片側につき6つのタイヤがあるのですが、3つにつながったワンパーツのタイヤを使うのでコロコロ転がったりはしませんでした。
大雑把さを感じるけど組み立てやすさで言えば良い割り切りかも?

前輪も差し替えなしで展開します。
ここも絶対に差し替えだと思ってたからほんと嬉しい…

ランディングギアのカバーは地表すれすれの感じになってます。

スタンド用の穴も美しく収納されているので使わない時に見た目を損なうことはありません。
ティックバランが結構大きいのに加えて、モビルスーツを最大2体くっつけるとかなりの重量になるので、スタンド穴は3ミリではなく太いやつを使います。
アクションベース4についているパーツとのことなので、スタンドが必要な方はアクションベース4を購入するのが確実かと。

本体上部のグリップやフットレストは差し替えなしで展開します。

本体下部のモビルスーツ用グリップも差し替えなしで展開して、けっこう頑丈そうな作りになっています。

後ろ側両端のノズルは上下に大きく動かすことができます。
本体下部のノズルは申し訳程度にほんのちょっとだけスイングします。

ここのノズルの組み立てを私は失敗していたので念の為補足を。

組み立て説明図に「パチン」となるまで入れるよう書かれていたのですが、だいぶ奥まで入れてもパチンと言わなかったのでそのまま組み立てたら、その後本体左右のパーツがはまらずに少し苦労しました。

ここは奥まで入れたつもりでも「パチン」というまでもっと奥深く入れられる部分なので、本体左右のパーツがはまらない人は再チェックポイントです。

大雑把な作りっぽく見えて最初はギョッとしたティックバランですが、板のような飛行ユニットからは考えられないくらいいろんなギミックが用意されていて、差し替えだと思っていた部分も差し替えなしで展開できるのがほんとよかった。
余剰パーツなしでこれ単体でストレスなく遊べるのはいいですね。
人気にあやかって適当にリリースしたのではなくて、ティックバランにも愛が注がれて商品化されたというのが伝わってきます。

ティックバランとザウォート

ティックバランとザウォートの組み合わせ発売を想定しての同時発売でしょうから、ここからは組み合わせ遊びをしてみます。

ティックバラン単体でみると大きいなって感じだったのですが、ザウォートと並べると別にめちゃくちゃ大きいわけではないって感じです。

まずはザウォートを上に載せてみましたが、しっかりとグリップを握って立膝で乗れるのがいいですね。
フットレストには足の裏を固定させる仕組みがないのでしっかりと足裏を合わせたつもりでも浮きができます。

グリップはザウォートのハンドパーツを分解して挟み込んでから持たせる感じです。
なので、がっしり固定できて簡単に外れることもないのですが、手首に負担がかかると手首が抜けて落下事故につながりそうです。

大きく見えたティックバランもザウォートを乗せるとちょっと小ぶりに見えなくもない。
乗せ方に自由度があるのでかなり楽しい。

続いてぶら下がりバージョンです。

こちらもザウォートのハンドパーツを分解して本体下部のグリップを握らせる方式で、グリップは外れるよな構造になっていないので、やはり事故るとしたら手首が抜けた時ですね。

片手でもぶら下がることができますが、手首すっぽ抜けのリスクは高まります。

設定でもキット仕様でもティックバランの上下に合計二機のモビルスーツを引っ付けることができるのですが、二機を乗せるとキットというかスタンドが嫌なぐらつきをし始めるのでその状態で飾るならちょっと工夫が必要かも?
自分は怖かったので一機までにしておきます。

ところで、ザウォートって両手が塞がった時はビームガンをどうしてるんでしょう?
ザウォート本体にビームガンをくっつけるところはなかったし、ティックバランにもつけるところがないですよね?
そう考えると、両手でぶら下がるというシチュエーションはあまりないのかもしれません。

まとめ

ということで、ザウォートと同時発売されたティックバランについてご紹介しました。
デザイン面で好き嫌いが分かれそうではありますが、しっかりと考えられて商品化したものであることが伝わる良キットです。
定価で手に入れば決してお高いものではないので、巨大なオプションパーツ的な感覚で一つ手にしてみるのもいいかも?

組み合わせ遊びが好きな私にとっては買ってよかった商品です。

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