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[レビュー]MOBILITY JOINT GUNDAM VOL.4 ローゼン・ズール

2023/4/4 - ホビー, レビューバンダイ , ガンダム , おすすめ度★★★★☆ , モビリティジョイント

価格、販売方法、商品仕様が全部チグハグで「造形はいいけど満足度が低くて自分には合わない商品」と結論づけていたモビリティジョイントガンダムなのですが、造形はいいのでやはり新弾が出ると気になってしまいます。(前回に引き続きの感情)

今回はどうしてもローゼンズールが気になってしまい、このデフォルメバランスで立体化される機会も少ないでしょうから「店頭でサクッと買える感じなら買おう」と思っていたのですが、店頭でサクッと買えたのでご紹介です。

EXパーツも余裕でありましたので「バンシィ買う予定がないからバンシィの分はいらんのになぁ」と思いながらもせっかくなので買いました。
ローゼンズールしかいらない人にとっては悪徳抱き合わせ商法としか感じられないスッカスカの超割高EXパーツです。

発売日の夜にいつもの量販店で買ったのですが、前弾より店頭にあるボックス数が少なくなっているように見え買われている形跡もなかったです。
隣ではモビリティジョイントの第3弾が40%オフくらいで売られていたので、売り手側も入荷を絞ったのかなと想像しました。

組立済み可動ユニット“MOBILITY JOINT”を搭載した食玩ガンダムシリーズ第4弾。
MOBILITY JOINTと各種パーツ&シールで完成するプラ製アクションモデル。
前弾に引き続き「機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)」よりバンシィ、ローゼン・ズール、ギラ・ズール、ギラ・ズール(アンジェロ・ザウパー専用機)の4機のMSをラインナップ。
EXパーツでバンシィ・ノルンやギラ・ズールの武装強化が可能。全7種で展開。
 
●組み立てキット(一部彩色済)(全7種)
1.バンシィ
2.ローゼン・ズール
3.ギラ・ズール
4.ギラ・ズール(アンジェロ・ザウパー専用機)
5.バンシィ&ローゼン・ズール用EXパーツ
6.ギラ・ズール用EXパーツ1
7.ギラ・ズール用EXパーツ2
●ガム(ソーダ味)1個

メーカー希望小売価格: ¥650(税込:¥715)
発売日:2023年4月3日
売場:全国量販店の菓子売場等
対象年齢:15才以上

https://www.bandai.co.jp/candy/products/2023/4549660820857000.html

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2.ローゼン・ズール

ボックスはいつものような感じです。
値上げされてからボックスが少し大きくなっていますが、ローゼンズールは大きくなったボックスにみっちりとパーツが入っています。

中身はこんな感じでパーツ数もかなりのものでした。
黄色っぽい動力パイプだけ彩色済みです。

正直、これで700円くらいなのはかなりお得だなと感じました。
組み立ては説明書を見ずにパズル感覚で進めて15分くらいかかりましたが、あまり馴染みのない機体だったからというのもあるので、機体に深い理解がありパーツを見ただけでピンとくる人なら10分かからないと思います。
なお、シールは貼っていないので組み立て時間にシールの貼り付け時間は含まれていません。

シールはメインカメラだけ貼って、他は貼らない状態でそのまま組み立てるとこんな感じでした。
白い枠で縁取られる特徴的なエングレービングは全てシールでの再現となっています。
モビリティジョイントはユニコーン系を積極的に出そうとしていますが、ほぼ彩色しない仕様のこの商品でわざわざ複雑な塗り分けの機体を選ぶのは商品仕様との相性が悪いのではと思う一方で、だからこそ複雑な色分けをスッパリ諦めてシール仕様で出せる機体を選んでるのかなと思ってもみたり。

第一弾からずっと言い続けているのですが、塗装などを自分でやりこんでいくお手軽なプラモデルと考えると造形も可動も悪くないんです。
ただ、中途半端な彩色部分や組み立て済み共通フレームでコストが上がっていることなど考えると、とにかく中途半端に感じてしまう商品なのです。
今回もその辺りがいつものモビリティジョイントでした。

膝の棘のような部分が別パーツで遠慮のないサイズで造形されており、肩アーマーの大きさも手伝って実際に手にするとボリューム感がある機体でした。

緩めのディテールではありますがバックパックも情報量が必要十分な感じです。
フォルム的に目立ちにくい部分ではありますが、プロペラントタンクの胴体側面はガッツリと肉抜きがあります。

ハンマハンマを彷彿させるフォルムが絶妙なデフォルメバランスで見事に再現されているのが素晴らしいです。

特徴的なクローは開閉するようになっているのですが、開きすぎると袖パーツと爪が干渉することでクローの基部が引き上げられてすぽっと抜けちゃいます。
クローのパーツは基部との接続が緩いので3つを嵌めるのが少々苦労するのですが、すっぽ抜けるとバラバラになりやすい部分なので遊びやすいギミックとは言い難いです。
サイズ的に仕方ないとみるかもしれませんが、クローの付け根にちょっとした抜け防止の突起があるだけでも気持ちの良いギミックになったろうなと思います。

ヘルメットを外すとモノアイを回転させるギミックがあります。
このモノアイのついている円形のパーツはモノアイの回転位置によってはゲート跡がかなり目立っちゃう感じなので、気になる人は目立たない範囲での動きに止めるかゲート跡を綺麗に処理するかがいいですね。

ちなみに、モビリティジョイントシリーズはタッチゲートみたいな仕様になっているので工具なしでもパーツが綺麗に切り取れるはずなのですが、ローゼンズールに関してはゲートが他より太めなのかランナーからの取り外しが難しい部分が多く、取り外し後もゲート跡が激しく目立っちゃいました。
やっぱり、このシリーズもニッパーで綺麗に切り離した方が良さそうですね。

干渉が多そうな形状の割に、可動範囲に関してはこのシリーズの他機体と比べて極端に劣る感じではありませんでした。
ただ、肩の引き出し関節に関してはほぼ死んでいました。
モビリティジョイントのフレームは構造が有効活用できてなかったり、構造から期待するほどは動かなかったりすることが多いのですがローゼンズールもそんな感じです。

このシリーズの最初からずっと付き纏っている「共通フレームにする意味があったんだろうか」という疑問は第4弾まできてもひたすら大きくなるばかりです。

このシリーズの仕様、販売方法、EXパーツの割高感などがずっと苦手なままなのでネガティブな感想が前に出やすくなっちゃうのですが、ローゼンズール単体であればかなり満足度の高いキットになっていると思います。
個人的には第一弾のジオング単体と並ぶくらいの満足度です。
ただ、これに割高EXパーツがないと全力で遊べないというのが絡んでくると、全力でおすすめできるかどうかは「うーん…」ですね。

5.バンシィ&ローゼン・ズール用EXパーツ

バンシィとローゼンズールの拡張パーツセットです。
フルコンプリートしてるファンにとっては第一弾よりもマシになった仕様かもしれませんが、今回の私のように「ローゼンズールだけ欲しくてバンシィはいらない」みたいな感じだと、不要なバンシィのパーツまで抱き合わせで買わされちゃう悲惨な仕様だと気づきました。

セット内容はこんな感じで、いつも通り「これが700円かー」ってなっちゃうスカスカ感でした。
シールのオレンジ色をみて、バンシィの色分けもシール地獄なんだなと察しました。

そのうち、ローゼンズールに必要なのはこれだけです。
インコム用のスタンドは正直不要なものだったので、実際に欲しかったのはシールド2枚と有線パーツだけです。
割高に感じるEXパーツでも彩色は無理だったようで、シールドのセンターの白い塗り以外はシールでの色分けとなります。

ローゼンズールとオプションパーツを並べるとこんな感じです。
「これが1400円のプラモデルです」って言われると「へぇ!いいじゃん」ってなる不思議さがありますよね。
EXパーツを開封して中身がスッカスカで「なんか騙されたー」っていうネガティブな体験がずっと付きまとうから、このシリーズに対してなんか悪い印象を持ってるだけかもしれません。

シールドを装備させるとハンマハンマっぽさが強くなりますね。

シールドのサイズもしっかりとあるのでかっこいいです。

インコム用のケーブルは3パーツに分かれていて、接続部分に45度くらいの角度がついているのでここをクネクネと回して表情づけができるようになっています。
補助用のスタンドが付いていますが高さや角度が固定されていてこういう水平状態の時しか使い道がなくて、そもそもローゼンズールはバランス良く関節強度も十分なので、極端なポーズでない限りは自立もキープも余裕なのでぶっちゃけ不要かも。

水平にインコムを伸ばして長期間飾る人にとっては役立つものかなと思うけどかなり少数ニーズかも。

インコムの延長パーツは3つのうち真ん中を抜いて二つ分の長さに短縮することもできます。
延長パーツの両端は3ミリ軸なのですが、真ん中部分は別規格のピンなので1本だけをつけることはできませんでした。

このインコムの延長パーツを手にした時はジョイントがゆるいかなとおもって心配しましたが、必要十分な強度で自由に折り曲げても自立は余裕というかなり遊びやすいものでした。

いいことばかりじゃないのがいつものモビリティジョイントでして、この延長パーツをつけるときにクローの基部を外すのですが、白いクローのパーツは外れやすくいので取り外しのときに高確率でバラバラになります。
延長パーツにクローをつけるとき白いパーツを抑えるのは直径小さめのケーブルパーツなので、そんなんで大丈夫なのかなと心配になりましたがギリギリ大丈夫なようです。
一度つけてしまえばポロポロとハズレ落ちるということはありません。

クローの着脱時の自然分解がストレスに感じる場合、クローの裏側にセロハンテープを貼るなどハズレ落ち防止策を練った方がいいかもです。


右腕の代わりに装備させるシールドも付いていますが、3ミリ軸接続なので腕をつけたまま普通のシールドのように装備させることもできます。

相変わらず割高感のあるオプションパーツではありますが、圧倒的に遊びの幅が広がるのは確かですね。

まとめ

ローゼンズールのボリューム感と造形の良さのおかげで、モビリティジョイントシリーズに感じるガッカリ感が極めて小さかったです。
こういう異形モビルスーツがお手頃なサイズで販売される機会は珍しいかもしれないので、こういうデフォルメのローゼンズールが好きな人はオンリーワンの商品として買っておいた方がいいかもしれません。

個人的にはジオングに並ぶくらいの満足度でした。

しかし、このセットが1400円ですと言われたらたぶん気持ちよく買えるのに、「あなたが使わないバンシィのオプションパーツも込みで700円です」って言われると急に悪徳商法に感じられて嫌な気持ちになっちゃうのはなんでだろう?
モビリティジョイントも第4弾まででいろいろ進化してるのかもしれませんが、第一弾からの悪印象をずっと引きずっているのでどうしても色眼鏡で見てしまいます。

なお、現時点で第5弾の情報がないのでもしかしたらこの辺りでシリーズは打ち止めなのかもしれません。
個人的には地雷率の高い商品だと思っていますが、ジオングやローゼンズールくらいのクオリティのものが出るのであればここで打ち止めは寂しい気もします…

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