概要
ガンダムシリーズ最新作『機動戦士ガンダム 水星の魔女』より、デミバーディングをHGで立体化!
■機体背部には大型のバックパックを装備。
■脚部に装着されたスラスターは前方に可動し、ビームサーベルを格納。
■ビームライフルは補助グリップを可動させることで両手持ちで装備可能。【付属品】
■ビームライフル×1
■ビームサーベル×2
■シール×1https://bandai-hobby.net/item/5307/
価格 2,090円(税10%込) 発売日 2023年06月10日 対象年齢 8才以上
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パッケージと中身
コンテストのチラシ、ガンヴォルヴァには入ってなかったなぁ…(謎)
組み立て後のボリュームはあるのですが、ランナーボリューム的にはチュチュ用デミトレーナーとあまり変わらず、同時発売されたガンヴォルヴァよりも少ないくらいに見えます。
なのにこの価格設定なのは「でっかいバックパックがついてるしチュチュ用デミトレーナーと同じ値段になるのもおかしいよね」っていう感じなのかもしれません。
なので、こちらもガンヴォルヴァと同じく1時間かからないくらいで組み立てが完了します。
余剰パーツはこれだけなのでキットのパーツ構成かなり頑張ってますね。
そのまま何かに使えるわけではないので完全に余剰です。
デミトレーナーと違って今回は平手パーツが付いていないのですが、手の甲のパーツに互換性があるのでデミトレーナーの平手を移植することができます。
デミバーディングの手の甲には「フィストバルカン」が造形されているのがデミトレーナーの手の甲との違いです。
このレビューではデミトレーナー(チュチュ専用機)のお話を引き合いに出すことが多いと思うので、デミトレーナー(チュチュ専用機)をご存知ない方は予備知識としてこちらのレビューを合わせて読んでいただければ理解が深まりそうです。
デミトレーナー(チュチュ専用機)との比較
デミバーディングはチュチュ専用デミトレーナーからがっつりとパーツ流用するものだと思ってたのですが、思いのほか新規パーツ中心だったので並べて比較してみました。
頭部はデミトレーナーをベースに一部新規パーツをくっつける感じかと思ってたのですが、完全に新規パーツでデミトレーナーよりもだいぶ小さくなっています。
腰パーツやフレーム的な部分のみが流用されている感じですね。
顔が小さくなって全体的に角張ったラインになったためか、共通の骨組みでもデミバーディングの方がスリムに見えます。
ぐるっと横や後ろを見るとデミバーディングが「強化型」という感じにみえて強そうでボリューム感があります。
ところで、チュチュ専用デミトレーナーの脚部のタイヤ(ウィルダッシュプラス)や膝横のブースター(フレキシブルブースター)などは「プロジェクトチュチュ」の名の下にチュチュ専用に強化したって部分ですよね?(解釈違いなら教えて)
そのタイヤがデミバーディングにもついていて、膝横のブースターは強化されています。
これってブリオン社が「チュチュのカスタムいいじゃん、パクろ!」ってやっちゃったんですかね?
それとも、なにか尊い力が働いてチュチュが乗るのを前提に開発されたんですかね?
後者だと、チュチュにこれを貸し与えた時のセセリアのセリフが「うちらは乗れないし、そっちのポンポン頭に貸した方が生存率上がりそうでしょ?(まぁ、もともとチュチュ用に作ってたんだけどね)」こんな感じに聞こえてきてそれはそれで最高じゃないですか?
デミバーディング
デミバーディング本体にブームライフルプラスとビームサーベルとバオリパックがついています。
リード線はバオリパックを本体から切り離した時に使うものです。
デミトレーナーと比較して角張ったフォルムであり、肩に追加されたブースターが特徴的です。
頭部のクリアパーツは大きなワンパーツで縦長で大きめの六角カメラや頭部をぐるっと回る横の細長カメラまで全部フォローしてくれています。
光がしっかり入ってくれるのでめちゃくちゃかっこいい。
クリアパーツは頭部のみで胸のグリーンやビームライフルのセンサーなどはシールでの再現です。
可動範囲はデミトレーナー準拠という感じですが小さな問題点がふたつ。
ひとつは太ももの横ロール部分が抜けやすいところです。
ここはデミトレーナーと共通のパーツを使っているので不思議な話なんですけど、手持ちのデミトレーナーよりも明らかに抜けやすいです。
接続方向を間違えるとピンの長さが変わるので、最初はそれを疑ったのですがそれでもなく何か引っ掛かりが甘くて割とストンストン抜けちゃいます。
個体差かもしれないし、ここも手を加えれば簡単に対応できるので大きな問題ではないです。
もう一つは、デザイン上の問題で頭部が思うほど動かない点です。
ほっぺたの出っ張りが肩の出っ張りにすぐに当たってしまうので思うよりも首が回せないです。
こういうデザインなので仕方ないですが、頭をぐいぐい動かして表情づけしたい人はほっぺたのパーツを切り落としちゃってもいいかも?(ただ、ほっぺたを切り落としても次はすぐにかめれが当たっちゃうのですが…)
ちなみに、首のボールジョイントを浅めに接続すると頭部を上下にはほんの少し動かしやすくなりますし、思い切り引き出せば頭部が肩の出っ張りを乗り越えることができるので、不自然ながらも結構自由に動かせます。
デミバーディング最大の特徴は背中の巨大バックパック「バオリパック」だと思うのでこちらを装備した姿をメインでご紹介です。
バオリパックはフライトユニットの機能を備えた武装で、本体と分離して単独でも運用できるものです。
バオリの語源は二人羽織とかの羽織から来てるのかな?
バオリパックの丈夫にデミトレーナーの頭部がついてるのが最高です。
これもデミトレ流用などではなくてデミトバーディング用の新規造形でした。
軸で左右に振ることだけができる小型の頭部です。
デミバーディングの胴体を超えるサイズの巨大なバックパックですがギミックもすごいです。
左右のタンク付きスラスターはボールジョイント接続なので自由に動かすことができます。
内側の二つのビームキャノンは独立稼働して、「肘」にあたる部分の関節も動かせるのでかなり自由な表現が可能です。
ただ、左右に振ることはできません。
ビームキャノンの付け根と肘部分で動かせるので、かなり自然な砲撃体勢を取ることができます。
かっこいいなこれ!
バオリパックは切り離すとこんな感じで独立運用できます。(スタンドはキットに含まれていません)
ほんとこれ、二人羽織みたいなポーズじゃん…
デミバーディング本体とリード線で接続でき、リード線はデミバーディング背中中央の穴に差し込むことができます。
バオリパックでめっちゃくちゃ残念なのが他の機体と互換性がないところなんですよね…
背中接続部分のピンのサイズも間隔も共通仕様なんですが上部の出っ張りが他の機体の背中に干渉します。
手持ちの水星の魔女キットで試したところスムーズに装着できるものがありませんでした。(全種持っているわけではないのでできるものもあるかも)
水星の魔女シリーズは当初機体同士の互換性みたいなのを押してたとおもうのでここは残念。
ベースとなっているデミトレーナーに装着させようとしてもこんな感じ。
バックパックの出っ張りが背中にあたるので水平に刺せずひっかけてるだけみたいな感じになり保持力は皆無です。
デザイン優先の結果だと思いますが、こういうギミックは遊びやすさ優先の方が嬉しかったかも。
他の機体にバオリパックを装備させて遊びたい方は、手持ちに3ミリの延長ジョイントみたいなのがあればそれをかませば装備できるかもしれないし、加工に躊躇しない人ならバックパックの上部の出っ張りを切り落としてもいいかも。
プラモデルなので多少の不満は個人の責任の下で自由な選択ができますね。
このへんから武装を纏めてご紹介しましょう。
まずはビームライフルをご紹介します。
デミバーディングが持つものは「ビームライフルプラス」と呼ばれています。
ビームライフルプラスの突起部分を手首の溝にはめて固定します。
比較的大きな武器ですが安定してもたせることができる仕組みです。
ビームライフルプラスはセンサーと一体化された「バッテリーマガジン」の着脱が可能です。
バッテリーマガジンには追加のグリップがあるので、これをつけた状態だと両手持ちが可能です。
ビームサーベルの持ち手は膝横のフレキシブルブースターに収納されています。
しっかり動いてくれるキットなので、自然な感じで抜刀できるのがいいですね。
膝横のフレキシブルブースターはスライドで上下位置を変更できます。
そして、後ろ向きに動かすこともできます。
この辺りはチュチュ用デミトレーナーと同じギミックです。
デミトレーナーと共通パーツを使っているので、腰の前後スイングとロック機構も健在です。
いったん写真をまとめて何枚か。
大きめの武器とよく動く素体でいろんなポーズがガシガシ決まる!
デミバーディングが登場する水星の魔女エピソード20で印象的だった「借りた機体のビームライフルをいきなり打撃武器として使用するチュチュ先輩」も再現できます。(劇中ではまだバオリパックがなかったですね)
それも含めてめちゃくちゃかっこいい!
おまけ
デミバーディングでは股間のハードポイントを使わないのですが、ここを使えばチュチュ用デミトレーナーの大型ビームライフルを装備させることもできます。
重装化が捗る機体でもありますね!
まとめ
デミバーディングのキットとしては最高に素晴らしく、これ単体で無限に遊べそうなポテンシャルを秘めていますね。
水星の魔女の中では高額寄りのキットですが、それ相応のプレイバリューがあるのでかなりオススメです!
頭部が動かしにくかったり、バオリパックを他の機体につけて遊ぶのが難しかったりという小さながっかりポイントはありますが、デザイン優先の商品と理解すれば仕方ない部分だなとも感じます。
私以外にも多くの方がほんのりと「水星の魔女のキットそろそろ飽きたな」って感じているのではないかと思うのですが、新しく出たのを触ると「やっぱすごい!」ってなるんですよね。
そして、デミバーディングや同時発売のガンヴォルヴァは「想像の5倍くらいすごい、たのしい!」ってなるキットでした。
デミバーディングが好きな方にはもちろん、水星の魔女のキットにそろそろ飽きを感じている方にもおすすめです!