概要
『新機動戦記ガンダムW』より「ガンダムエピオン」が完全新規造形のRGで商品化!力強く自然にビームソードを振るうために最適化された新たな可動ギミックを搭載!翼竜をモチーフにしたRGオリジナルアレンジを採用!
■胴体の2軸+1軸のスイング可動、腹部前方展開可動により前屈時の親和性が向上。
■股関節にロック機構を採用。変形と可動を両立し、堅牢かつ大きくスイングさせることが可能。
■手首上部に追加された可動軸と前腕ロール可動によりポーズに幅広い表情付けが可能。
■肩アーマーが展開し、肩位置をキープしたままの腕上げが可能。両手でビームソードを振り上げる力強いポージングにも対応。
■ブレードは膝の動きに追従し、自然な膝立ちを妨げない。
■ウイング部は翼の可動に合わせて小羽が連動展開。根元の軸可動により翼の高さ調整も可能。
■MA形態では角と口が開き表情演出が可能。
■脛に引き出し式のボール可動を内蔵し首がしなる動きを実現。腿の可動軸により翼竜のようにしなやかな首の可動を演出。
■ヒートロッドにはアドヴァンスドMSジョイントを採用。剣のように鋭いフォルムと螺旋を描くしなやかな可動を実現。
■ビームソードとマウントラッチをつなぐケーブルはリード線を採用。【付属品】
■ビームソード×1
■ビームソードホルダー×1
■シールド×1
■ヒートロッド×1
■ハンドパーツ×1式
■ディスプレイ用ジョイント×2種(MS用/MA用)
■リード線×1
■リアリスティックデカール×1https://bandai-hobby.net/item/5798/
価格 4,620円(税10%込) 発売日 2023年09月30日 対象年齢 15才以上
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はじめに
水星の魔女シリーズのあたりからバンダイが新作ガンプラを超大量生産してくれるようになって転売屋も手を引き始めたためか、このところガンプラの新商品を手に入れやすくなりました。
地域差があるかもしれませんが、RGガンダムエピオンも広島市内だと発売日当日どころか翌日日曜日夕方も店頭在庫があって、翌週にはさらに追加で在庫投入という雰囲気になっています。
値引き販売を再開するお店も増えてきていて、需給バランスが落ち着いたのは素晴らしいと感じる一方で「いつでも買えるならいらない」ってなっちゃうユーザーも増えてきているかなと想像します。
メーカーが「転売屋がいた方が売り上げよかったじゃん」とか思っちゃわないように、私は「気になってたプラモデルは店頭在庫が豊富ならとりあえず買う、忙しかったら買って積む、店頭在庫が心細ければ本当に欲しい人にゆずる」くらいのムーブを決めていきたいなと思っています!
今回もこの記事ではシールを貼り付けていない状態のレビューとなります。
RGはシールを貼り付けると情報量と質感が上がるのでシールの貼り付けをお勧めしますが、私は後日ちょっと塗装してから貼り付けたいのでいったん省略です。
パッケージなど
RGシリーズの中では厚めのパッケージで、側面の片側はMS形態で反対側はMA形態が描かれており横面だけが見える縦積み状態の売り場だと初心者さんは別商品と錯覚してしまう可能性がある奴です。
まぁ、初心者がRGを買うことはなさそうなので大丈夫でしょう(?)
組み立て説明図とSEED FREEDOM関連のチラシ入り。
ランナー構成などは最近のRGを基準に考えると特別目新しい感じではありませんでした。
RGの特徴である組み立て済み可動フレーム(アドヴァンスドMSジョイント)がヒートロッドに使われていました。
ランナー上で翼が大味な大判パーツになっている点に驚きましたが、組み立ててみるとこの大味なワンパーツも気にならないような高密度な仕上がりになりました。
組み立て時間はシールなしで3時間くらいで、シールをはるとさらに1時間くらいかかると推測しました。
ヒートロッドはアドヴァンスドMSジョイント仕様なので切り取るだけで関節が組み上げられた状態になります。
この仕様がRGの醍醐味ではありますが、稼働範囲はイメージしていたより少し控えめな印象を受けました。
切り取った後でゆっくりと馴染ませながら動かさないと破損の可能性もあるのでご注意を。
ガンダムエピオン
付属品はスタンド用アタッチメントとハンドパーツとビームソードとエピオンシールド(ヒートロッドつき)です。
ヒートロッドはあまり内側に曲がらないんだなという印象を受けましたが、それぞれの軸を左右に振ればかなり表情がつくので不満はないレベルでした。
エピオンシールドは小さいながらもパーツをいくつか重ねる方式で裏側も情報量高めという印象です。
ビームソードのエネルギーケーブルはリード線で再現されていますが、ちょうどいい硬さなので形状を保ちつつ可動の邪魔にもなりにくくていい感じでした。
ハンドパーツがちょっと物足りなくて、穴あき握り手と穴なし握り拳が左右分、平手が左手のみでした。
造形も微妙ということもあり、自分はRGシリーズで穴なし握り拳を使うことはありません。
なので、ここは代わりに両手分平手の方が嬉しかった…
ハンドパーツに対するモヤモヤ以外はRGとして期待通りの品質で揃っているという感じでした。
背中の大きな翼の影響で自立はかなり苦手です。
脚をしっかり開いたり翼の角度を変えたりすると自立しやすいポイントもあるのですが、素立ち状態の自立はほぼ無理です。
組み立て直後の関節が硬い状態でも無理なので、ちょっと関節が馴染んでくると全然無理だと思います。
残念ながらこのキットには付属していませんが、スタンドを使って飾るのが良いでしょう。
翼のでっかいモナカパーツを見た時に「これ、大丈夫なの?パーツ構成が大雑把すぎない??」って思ったのですが、縁取りパーツをつけることで立体感と情報量が増してさほど違和感のない仕上がりとなりました。
高精度にパーツを密着できる自信があるからこそ採用された方式なんだろうなと想像しました。
ここはバンダイだからこそできる圧倒的な技術力が輝いています。
「普通に組み立てたらこうはなりません」のやつですが、今回もRGらしく内部フレームっぽいものが再現されています。
普通に組み立てた後でこの状態にするのはけっこう手間ですし、装甲がはめ込みを抑えている部分もありその部分は装甲がないとポロポロ外れるので、この状態でガシガシ遊べるものではありません。(メーカーも想定してないです)
でも、装甲の下にこれがあるってだけでドキドキワクワクしますよね。
組み立てるだけで高いレベルで色分けされるのがRGの特徴です。
高密度なパーツが組み合うことで、エピオンの動物的滑らかさと悪魔的シャープさがうまく表現されています。
RGに関してはパーツ同士の隙間も密度の演出に繋がるのでちょっと隙間があいても気にしすぎなくていいのかなというのが個人的な印象です。
後頭部にもカメラが露呈していて目玉っぽくてかっこいいです。
アンテナや頬のパーツの裏側は極小部分ながらもディテールが造形されていて抜かりないです。
バックパックのブースターも実物は小さなパーツなのですが情報量高めで素晴らしい造形でした。
各所に翼竜を連想させるモチーフが散りばめられていて、いろんな部分が悪魔的に尖ってて素敵なデザインです。
これだけゴテゴテややこしいデザインなのに大きく可動を妨げる要素が少なく、それどころか動かすと連動して動くような部分も多いので触っていて気持ちがいいです。
自立してくれたら最高だったんですが、流石にデザイン的に難しいですよね。
肘や膝の可動範囲は最近のキットとしては控えめな部類に入ると思いますが、必要十分には動くので不満はありませんでした。
膝立ちっぽくもできなくはないです。
可動範囲の不満としては、リアスカートが動かないため脚を後ろに出すことができない点です。
しかし、変形の都合でリアスカートは左右に開くので、脚を後ろに出したければこの構造を利用すれば解決です。
肩の関節が複雑な構造で多方向に引き出せるので肩周りの動きは驚異的なレベルです。
組み立て直後であれば保持力も十分なので、ビームソードを片手で大きく振りかぶるようなポーズも余裕です。(スタンドは付いていません)
ビームソードを両手で振り上げたり構えたりも余裕です。
肩の構造を理解してからガシガシ動かしてポーズを取らせるととても楽しい。
極小で地味な部分ですがコックピットハッチは開きます。
コックピット内部の造形などはありませんが、かなり小さい部分なのであったとしても肉眼では追いつきそうにない部分です。
ヒートロッドはシールドに装着しますが、間の部分を全部取っ払って収納状態にすることもできます。
ギャラリーでまとめて何枚か。
初期のRGは動かすたびにどこかがポロポロ取れたり、不注意で破損させてしまいがちだったりと、見栄えはいいけど触ることに対してはストレス度高めの商品でした。
νガンダムのあたりからこれらが軽減され始めて超絶可動も楽しめる商品になってきていますが、エピオンでいったん頂点を極めたかもしれません。
可動範囲という点では前回のRGゴッドガンダムには及びませんが、ストレスなくガシガシ動かせるRGという意味ではエピオンの方が触り心地がいいかもしれません。
モビルアーマー形態
モビルアーマー形態もバッチリ再現されており、外した手首が余る以外は余剰なしの完全変形となります。
エピオンを初めて見た時は「海老反りしてるだけじゃん」って思ってたのですが、RGでは「かなり計算して構造化された海老反り」で再現されています。
MS形態ではつま先に当たる部分がドラゴンの口になっており、開閉できるので表情づけが可能です。
仕込まれている可動軸がちょっとクセのある感じでロールするので生物っぽい動きが可能です。
手首を抜いた穴の奥にも説得力のあるモールドが刻まれていてとにかく高密度ですね。
MA形態に関しては構造はこだわっていて可動軸もいろいろあるのに思ったよりも動かないというのがぶっちゃけの印象でした。
股関節のブロックを多段階に大きく背中側に反らせることで海老反り変形が再現されていました。
裏側のディテールももりもりで「こっちから見たらスッカスカなんだろうな」という悪い予想を完全に裏切ってくれました。
脛の部分を一段階引っ張り出すとボールジョイントが活きるので可動範囲が広がるのですが、それでも控えめなので生き物の動きのようにぐぃんぐぃん動かせる感じではありませんでした。
ここをもっと動かせるようにするとMS形態で見られるようなスタイリッシュな脚の造形がキープできなさそうなので、落とし所としてここの可動が控えめになったという感じでしょうね。
必要最低限は動くので期待しすぎなければ満足できる部分です。
まとめ
HGくらいの気持ちで容赦なくガシガシ遊ぶと破損しちゃうと思いますが、昔のRGを知っている人にとっては「RGでここまでガシガシあそべるの?」って思っちゃうであろう扱いやすさだと思います。
超絶可動というわけではないですが必要最低限は動いてくれる感じがあり、肩関節を引き出せばかなり表情づけがしやすくなるのもいいですね。
エピオンはシャープで刺々しいイメージがあるのですが、それがRGのシャープな造形にマッチするのでかなり良い仕上がりになっているのではないかと感じます。
飾りたい人はスタンドは必須なので何かしらのスタンドを用意した方がいいでしょうね。
小さな不満点はちらほらありますが、それでもRGの傑作の部類に入りそうないい商品だと思います。