はじめに
何度か美少女プラモを発売してくれたけどプラモデルということにこだわりすぎて数々の邪神像(一例)を生み出してきたバンダイですが、「瞳はプリントにした方がお手軽でかわいい」ということに気づいてくれたようでついにかわいい美少女プラモをリリースしてくれました。
それが、30 MINUTES SISTERS(30MS)シリーズです。
名前の通りバンダイのオリジナルロボプラモである30 MINUTES MISSIONS(30MM)の派生シリーズです。
どちらも似たようなサイズで3ミリ軸がたくさん用意されているということもあり、それぞれのオプションパーツ類を流用して遊べるのが楽しさの一つですね。
30 MINUTES SISTERS(30MS)シリーズはバンダイさんの企業努力による「安さ」が魅力の一つでもある商品なのに、長らくガチくそゴミ高額転売屋野郎たちのターゲットになり高額転売の代表的な商品になってしまいました。
お値段の安さが魅力の一つであるものに高い値段を払って買っちゃうのって本末転倒すぎますよね…
高額転売屋が全員、酷い人生の最後を迎える未来を早くみてみたいものです…
そんな悪い印象も抱いてしまっていた30 MINUTES SISTERS(30MS)シリーズもちらほら店頭で見かけるようになりましたのでようやく私も「ティアーシャ」を手にすることができました。
※このレビュー記事にはいくつか商品リンクを貼っていますが、定価は2,530円(税10%込)なので販売価格にご注意ください。
概要
価格 | 2,530円(税10%込) |
---|---|
発売日 | 2021年09月25日 |
対象年齢 | 15才以上 |
パッケージなど
箱のサイズは小さめのHGと同じくらいのコンパクトさです。
バンダイの価格基準で箱のサイズからだけ判断すると2,530円(税10%込)は高いと感じるかもしれませんが、美少女プラモ界では破格とも言えるお値段設定なのです。
美少女プラモらしくお顔がよくわかるようなパッケージデザインになっています。
フェイスパーツはコトブキヤの美少女プラモのようにプリント仕様になっています。
今までのバンダイさんの女の子プラモデルは、技術力を駆使して瞳までプラモにしようとしたりシステムインジェクションっぽいことをやったりして、「技術力はすごいけど仕上がりは微妙」な印象があったのですが、フェイスパーツを一般的なフィギュアと同じような製法にしてくださったことで見た目のクオリティは上がっていますね。
髪の毛はもっと大雑把な分割になるのかなと思っていましたが襟足の内側まで別パーツになってくれています。
コトブキヤの美少女プラモと比べるとやや肉厚でエッジもほんの少しだるめですが、同じような商品でコトブキヤの半額以下でこれが実現できるのはすごい!
頭部に髪の毛を接続する部分がボールジョイントっぽくなっていたので可動するのかとおもってワクワクしましたが、パーツパーツ同士がみっちりとくっつくので可動はしません。
髪の毛パーツを取り外しやすくするための接続方式かなと想像します。
くわしく
ちょっと頭が大きく感じますが行きすぎないバランス感覚ですごく良いです。
個人的に極端に胸が大きなキャラとかは苦手なのでそういう方向に倒していないところが嬉しい。
バトルスーツとしてのデザインや色分割もかなり好みです。
このシリーズは3ミリ軸が多数ついているので別売りパーツや別商品の3ミリ軸のアイテムをモリモリと後付けして遊べます。
普段は目隠しパーツのおかげで目立たないのですが、もも前とすねにも3ミリ穴があります。
横ならもう少し使いやすかったかもしれないのですが正面はちょっと使いにくいのですが、これをうまく使ってる別売りの追加装甲もあるので組み合わせて遊びたいところ!
フェイスパーツはウィンク、困り顔、無表情の3つが付属しています。
ほっぺに赤みも入っていてなかなかの仕上がりです。
前髪ブロックとフェイスパーツを外すとこんな感じの構造です。
取り外しに硬い部分がなく交換時にフェイスパーツに干渉する部分もないので取り替えのストレスは皆無です。
ティアーシャは一般的な美少女プラモデルと並べると少し小さくて、子供体型のジ・バニャンと並べるとこんな感じです。
30 MINUTES SISTERSがこういうスケール感なのかと思っていましたが、ティアーシャの前に発売されているリシェッタはコトブキヤサイズに近いそうで、こちらのティアーシャは小柄な子という設定のようです。
首から下は共通素体でただのカラバリだと思っていたのでそのこだわりに驚きました。
可動に関しては必要十分には動いてくれて、肘も膝も90度以上は曲がりますし、股関節の構造やもものロールのおかげで女の子っぽい座り方もできます。
お腹を中心に胸の下と腰の上に可動軸があり、パーツ干渉等でコツが必要にはなりますがここも結構ぐいぐいひねれます。
しかし、あまりガシガシ動かすには向いていない構造で、特に腰の方は激しく動かそうとすると腰横の赤っぽいパーツに干渉してあたっちゃいます。
とはいえ、胴体のラインを自然にキープしながらある程度可動するというだけでも素晴らしく、開発担当者の中でフォルムと可動のギリギリのすり合わせが行われたんだろうなと想像します。
付属の武器類を装備したところ。
ソード、シールド、頭のリボンっぽいパーツ、翼っぽいパーツ、脚のパーツが付属しています。
ソードとシールドはシンプルなワンパーツ構成です。
脚につけるパーツは3ミリ接続ではないので汎用性も拡張性もなくここはとても残念です。
ソードの長さはありますがかなり細身でレイピアに近い感じかも。
先端だけ見ると果物を指すプラスチックピックみたいな感じです。
シールドは3ミリ穴で好きな場所に接続できます。
ティアーシャの二の腕と手首にある赤いリング状のパーツは3ミリピンのありなしが選べるので、装備に合わせて差し替えます。
二の腕の赤いリングをピンありにすればシールドを肩につけることもできます。
ハンドパーツは武器の持ち手と握り拳です。
握り拳は小さく平べったさもあり少しイマイチ。
握りては自然な手の形にも見えるのでポージングにも使えます。
このシリーズはオプションパーツも豊富に出ているのでキットに付属しているパーツは必要最低限で、必要な人はオプションを買ってくださいというコンセプトのようです。
↑こんなやつ。
オプションパーツの価格もお手軽で、こちらはどこにでも在庫があるレベルでなんなら大幅値引きもされているので本体さえ手に入ればあとは気楽に遊びの幅をググッと広げることができます。
消費者としてはとてもありがたい販売方法です。
女の子っぽい笑い方など。
足裏のソールパーツの色分けとディテールが気に入っています。
スタンドは腰や背中の3ミリ穴に直接刺して使うこともできます。(商品にスタンドはついていません)
おまけとして30MMシリーズの首のジョイントに30MSのヘッドパーツをつけられるようにするアタッチメントがついています。
かわいいかどうかはまったく別の話ですけど一応付け替えができますね…
こちらの素体は一時期300円くらいで叩き売りされていた30MMのポルタノヴァです。
色にこだわらなければ執筆時点でもかなりお安く買える良い素体です。
逆に30MSの体に30MMの頭をつけると不気味な近未来感があって面白いかも…
30MSは30MMの派生シリーズなのでオプション類の流用もできます。
こちらは私のお気に入りの30MM別売りオプションパーツであるマルチバックパックを背負わせたものです。
サイズもフィット感もばっちりです。
こういう組み合わせ遊びが気軽にできるのが嬉しいですね。
ありがたいことに30MMシリーズのバックパックを装備させるための変換パーツがついています。
なので背中や腰の穴が中央に一つの3MSでも、横並び2ピンのバックパックを装備できるようになります。
これは本当にありがたい。
以上、30MSシリーズからティアーシャのご紹介でした。
私の印象をまとめると
・気軽に遊べる美少女プラモデルとしてはかなり良い
・付属の追加武装は貧弱なので別シリーズと組み替えて遊んだ方が楽しい
・バンダイ特有の肉厚感やチープさはあるけど頑丈さでもある
・お値段の安さを含めての魅力なので、高いお金を出して転売屋から買うくらいならコトブキヤのシリーズを買う方が幸せ
定価以下で購入できるならプラモデルファンには触ってみてほしいというキットですね!
このままオプションパーツなどもどんどん増えてシリーズが大きくなればこの限りではない魅力が生まれそうです。