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[レビュー]エヴォロイド EVR-01A ジェットン

2022/3/16 - ブログ, ホビープラモデル , おすすめ度★★☆☆☆ , コトブキヤ , エヴォロイド

概要

エヴォロイドは1980年代に流行ったオモロイド(どれほどの人が知ってるか…といいつつ私もあまり知らない)を現代版にアレンジしたようなオリジナルのデフォルメプラモデルのシリーズです。
オモロイドエヴォロイドもガンダムなどのメカデザイナー大河原邦男さんによるメカニックデザイン、SDガンダムなどのコミックを手掛けたときた洸一さんがキャラクターデザインを担当しているシリーズで、コトブキヤが手がける現代版オモロイドとも言えるシリーズだそうです。

3頭身程度のデフォルメメカが変形するというのがこのシリーズの特徴で、戦闘機や戦車に変形する「エヴォロイド」の勢力と、機甲生命体と呼ばれる恐竜や動物に変形する「エヴォビースト」の勢力に分かれており、見た目でどちらの勢力かがわかりやすいのもポイントのひとつ。

主に大人向け(15歳以上)商品を作っていたコトブキヤが対象年齢を8歳以上に下げた初のシリーズということで、今後両陣営共に次々と商品化が予定されています。

コトブキヤが多数販売しているM.S.Gパーツと互換性が取れるようにジョイントは3mmで統一されており、キットに飽きたら追加パーツでオリジナル化して行けるのも楽しいところです。
8歳がプラモ沼にはまるきっかけになることを期待しているようなのでこういう拡張性はふむふむと感じますね。
ただ、M.S.Gパーツは対象年齢が15歳以上なので思い通りに沼がひろがるかどうか…

↓本商品「ジェットン」との組み合わせ例として紹介されているのがこちらのパーツ

今回は、映えある第一弾商品である戦闘機に変形する「ジェットン」をご紹介いたします。
今のところ戦闘メカに変形するエヴォロイド陣営が自分の好みなので!


製品情報

メーカー コトブキヤ
発売月 2021年12月
税込価格 2,860円(税抜価格2,600円)
スケール NON
製品サイズ全高 87mm
製品仕様 プラモデル
素材 PS・ABS
設計 株式会社アストレイズ

パッケージと内容

パッケージは蓋と底が分かれるガンプラのような感じではなく、箱の横からぺろっと開けて中身を出すタイプです。
プラモデルだけどおもちゃのパッケージに近いデザインだと感じます。

お気づきかもしれませんが私は税込2,860円のものを税込1,500円という処分価格で購入しました
1,500円なら全種類集めるレベルで追いかけたいけど、2,860円だと…まだ買っていないRGのガンプラを買っちゃうかな……

説明書は一枚の長い紙をパタパタと折りたたんでいる方式で、設定や漫画など世界観を理解するのに重要な情報がたっぷりです。

ランナーとシールはこんな感じ。
全高9センチないくらいの小さな商品でかつ、頭部のサイズの割に手足がスタイリッシュなキットなのでかなり小さなパーツが多いなと感じました。
これが対象年齢8歳なのか…
正直、対象年齢15歳との違いがあまりわからない…

ロボットモード

なぜか見慣れていると感じるデザインは私たちの遺伝子レベルに大河原邦男さんのメカデザインが刻み込まれているからでしょうか?
80年代に主流だったずんぐりむっくりのデフォルメとはだいぶちがって、かなりスタイリッシュなデザインになっています。
小さいのに情報量も多くモールドもシャープでこれはかなり良い感じ。

シールを貼っていない状態での紹介なので寂しさがありますね。
対象年齢やお値段(安いとは感じない)から考えると、一部彩色済みパーツがあっても良かった気がします。

頭部は戦闘機モードに変形した時に機首になるので後頭部には綺麗なクリアグリーンのキャノピーが目立ちます。
戦闘機モードの写真を見るとどういう変形をするのか容易に推察できるのですが、その変形のためのプロセスは少し手が込んでいて感動的でもあったりします。
キャノピーのフレームもシールで再現するようになっているのですが、こういうところこそ彩色済みとかフレームの別パーツ化とか頑張って欲しかった…

SD体型ではありますがなかなかしっかりと動いてくれます。
キットが小さい=手足が軽いということもあり、関節は緩いけど保持力に問題はないです。

もしもこのキットを青く塗れば…
既視感の正体はザブングルなのかもしれません…

こういうデフォルメででっかくて透明感の強い色付きキャノピーって子供の時から大好きだったなぁ…
私…精神年齢8歳だから対象年齢にバッチリハマるんだろうな…

SD体型ということもあり似たような動きになりますがけっこうガシガシ遊べます。
ただ、小さくて弱そうな部分もあるので力加減には注意が必要そう。

頭の両横にあるブレードアンテナのような部分は外して手持ち武器にすることができます。

あちこちに空いている3ミリ穴を使えば3ミリ軸のスタンドが利用できます。
スタンドは付いていないのでお手元にあるものやお好みのものを自由に使いましょう。

付属の銃剣のような手持ち武器は剣の部分を動かすことができます。
銃についている小さな剣の接続軸も3mmなので他のパーツと差し替えたり、剣の部分だけを他の穴に刺したりもできます。

コアパーツ

共通とされるコアパーツは8歳にはハードルが高いかなと思いました。
パーツ数はこの部分だけで18個です。
形状もシビアなので注意深く組み立てなければならないのですが…

説明書のコアパーツ部分は「向きに注意」のオンパレードです。
説明書だけをみるとわかりやすそうかもしれませんが、実際のパーツは黒くて小さいので形状の見極めにはかなり慣れが必要かと。

手間をかけてコアパーツを組み立ててもジェットンだと変形に必要な肩のスイングしか恩恵がない感じです。

このコアパーツには大きな疑問が湧いてきます。
カスタマイズや組み替え遊びの幅のひとつなんでしょうか、対象形に見えるパーツでもビミョ〜に形が違ってて一旦ばらすと説明書をしっかり見ながらじゃないと元通りに組み戻せない複雑さです。
コアパーツは汎用的だとしても手足頭部は汎用性がないのでこれをブロック玩具のように気軽に遊ぶにはハードルがかなり高いのではと思います。

この方式のメリットが見えない割にパーツ数による製造コストや購入者の組み立ての無駄な手間がかかっているように思えいまのところ歓迎できないですね…
リアル等身の共通フレームと違ってSD等身だとできることに限りがあるので…

共通サイズの胸部パーツにこの製品に必要なギミックだけを取り込みつつ3ミリ穴は余分に空いているみたいなシンプルな構造の方が気軽に楽しめたと思う。

他の商品と組み合わせた時にどれだけ化けるか、ユーザーにこの仕組みの面白さを気づかせて納得させることができるかがこのシリーズのこの先のターニングポイントかもしれません。

なお、コアパーツは同じランナーが二枚入っているのでこんな感じで余剰パーツがあります。
握り拳自体はジェットンのランナーにもついているのでこれだけ余る…
ジェットンに付属のものは色が違うだけなんですけどね…
このこだわりに対する恩恵は小さいかも。

ジェットモード

SD体型をうまく活かした変形で、かわいらしくも戦闘機らしさをしっかりと感じるメリハリのあるフォルムです。
変形後のロック機構やクリックがないのでちょっと決まりきらない部分もあります。

変形の様子がわかるのがこちら。
腕を背中側に倒して腰を180度回してから足の裏を耳にくっつけるかのような面白い変形です。
頭頂部から足の甲にかけた曲線が航空機としての説得力を持たせる重要ポイントと感じるのですが、油断するとすぐに足の裏が耳から離れちゃいます。
足の裏を耳にくっつけるためのロック機構は欲しかったな…

あと、この変形を実現するために地味に作り込まれているのが股関節で、ロボットモードでは垂直になっている二枚の股関節接続用のプレートが左右それぞれ45度くらいづつ開くことで短い足が耳につくまで動くんですよね。

この変形ギミックはだいぶ好き。

胸部中央とふくらはぎの横側についているグレーのパーツは展開してランディングギアにすることもできます。
これは絶賛すべきこだわりだ…

一方でもうちょっとなんとかして欲しかったのは機体の厚みですね。
腕をそのまま背中に回しているだけなのでかなりやっつけ感の強い厚みが出る。
SDなので腕をブースター的なものと解釈できなくもないのですが、もう少し本体にピッタリと密着する設計が良かったな…
腕の接続を長めの棒軸にすることでお手軽に伸縮機能を実装できないかなと思ったり…

キャノピーはきちんと開いてくれてコックピットも造形してくれています。
私の手元には無加工でちょうどよく座らせることができるパイロットフィギュアはありませんでしたが、いいものがあればここに座らせてあげても面白いですよね。(ロボットモードの時はコックピット内部がくるっと90度回ると脳内補完しながら)

ガンダムマイクロウォーズのフィギュアがハマるかと思ったけど、フィギュアが大きすぎた…

もともとSD体型でデザインされたものなので、「リアル等身からの妥協」みたいなのがなく体型を活かした変形になっているのがほんと素晴らしい。
変形シーケンスもシンプルなので何度も何度もガシャガシャ変形させて遊びたくなるいい商品です。

懸念事項

シリーズもコンセプトもデザインもとても面白いのですがシリーズ継続の上で気になる点は色々とありました。

・ちびっこがコレクションするにはお値段が高いのでは?

・一般的なSDプラモに比較するとパーツが細かくて小さいのもちびっこ向けかどうか…

・コアパーツのメリットが伝わるようにしないと、ただ複雑でめんどくさいだけと感じてしまい複数買いのハードルが上がる気がする…(自分は毎回これを組み立てると考えるとちょっと萎える。

・リリーススパンが長い…およそ4〜5ヶ月ごとに2種類づつ販売するようだけど子供は忘れちゃうよ…単価が高い商品なのでそれまでにお小遣いを貯めさせる作戦かもしれないけど、子供の時間の流れは早いから溜める前に忘れてお小遣いも使っちゃうよ…

・対象年齢8歳を中途半端な仕様のための理由づけにしたら怖いなぁ…

最初に見てびっくりした仕様が肩装甲でした。(写真は頭を外して上から見たところ)
昭和の時代のプラモデルのように接続軸の穴を二つのパーツを合わせることで作ってるなつかしの仕様なんですよね。
片方は懸念点がわかりやすいようにはめ込みを甘くしているのですが、はめ込み具合によっては穴が広がっちゃうしパーツ自体も薄めなのでこの穴の劣化は早そうかなと感じました。
実際に触ってみると特に問題には感じないので研究の結果採用しているんだと思いますが、深く考えずにこういう仕様を実装してて組み立て直後はたまたま問題がないだけという感じだと心配事は増えますね…

M.S.Gパーツとの組み合わせ遊びが想定されているようですが、そういう時にこういう仕様の部分が牙を剥きそう…

まとめ

素敵な商品だと思うしちびっこをプラモ沼へ誘うきっかけとしてうまく動けばいいなとも思います。
自分もメカ形の軍勢だけは追っかけて買い集めたいなとも思います。

ただ、前述の懸念事項をうまくクリアしなければコトブキヤさんの思うような流れを確立するのは難しいのかなとも感じました。

いいシリーズなので続いてほしいけど継続に向けての不安も湧いてくる商品だとも感じました。

各機体については↓

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