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[レビュー]SDマクロス バルキリースペシャルセット1 前編

2022/8/12 - ホビー, レビュー, 平成レトロバンダイ , おすすめ度★★★★★ , プラモデル , マクロス

はじめに

製品概要

1990年の発売以来、長年にわたり再販の機会がなかったSDバルキリーが一部リニューアルでセット販売にて復活しました。
セット販売は2種類あり、「セット1」が当時販売されていた「VF-1S+ストライクパック」「VF-1J+アーマード装備」「VF-1A+スーパーパック」「VE-1 エリントシーカー」の4機体セットです。
当時は1種類が500円で販売されていたので再販にあたって50%くらいの値上げですね。


ちなみに、「セット2」は当時の素体をベースに成形色変え・デカール変えでバリエーション違いを製品化したもので、イラストも描き下ろしとなっています。
私はセット1もセット2も購入しましたが、同じもの(共通素体)を作り続けるのが苦行すぎてセット2は手付かずでパッケージのみを楽しんでいます。

価格セット1・セット2 各3,300円(税10%込)
発売日2021年10月30日
対象年齢15才以上

ちなみに、ネットでは早い段階で「セット1」がプレミアム価格になっていましたが、「セット2」はまだまだ定価で購入できます。
ただ、定価売り系の実店舗ではまだまだセット1を見かけることもあるので、欲しい方はちょっとアンテナを張ってみてもいいかも?
どちらか一つだけを買うという感じでしたら、圧倒的にセット1がオススメなんですよ…
だって、アーマードバルキリーやエリントシーカーがついてますもん。

↑当時もののアーマードバルキリーはかなりのプレミアム価格になっています。

パッケージなど

当時のパッケージイラストが4機分まとめて掲載されたデザインになっています。
パッケージ左上のロゴをみるに、マクロス40周年記念なのでしょうね。
すごい!

パッケージの横側には詳細な説明が描かれています。
ノーマルのVF-1にオプションパーツを装備させるコンセプトのキットで、もちろんストライクバルキリーやスーパーバルキリーはオプションパーツをつけたままでも変形できるというプレイバリューがバッキバキに高いキットです。

ボックス横のイメージ写真は組み立て説明図にもまとめられています。

パーツ構成は素体ランナーとアーマード等のオプションランナーの組み合わせとなります。
素体ランナーは白、オプションランナーはグレー系の成形色です。
素体ランナーには頭部が2種類ずつ付属するので、頭部パーツは2セットづつ合計8個組み立てることができます。(組み立て説明図では余剰パーツ扱い)

当時のBB戦士などでお馴染みの発射ギミック用弾丸パーツが余剰パーツ扱いになっているのですが、こちらは時代的な都合があるようで…

おそらく、昨今の安全基準の関係か当時あったミサイル発射ギミックがオミットされています。
そのためスプリングが入っていませんが、似たようなスプリングを自分で用意できれば発射ギミックを再現できます。
種類によって合う合わないがあるので自己責任で試していただくしかないのですが、ボールペンに入っているバネがそのまま使えるケースがあるんですよね!

ランナー

VF-1シリーズのプラモデルって基本的に頭部と配色が違うだけなんですよね。
なので、このSDマクロスも首から下は共通パーツでできていて、ラインナップの違いは頭とオプションパーツやデカールの違いで再現されています。

共通素体のランナーは2パターンで、頭部の組み合わせが違うだけで首から下は共通です。
頭部はそれぞれ2種類ついており、1枚目の写真がS型とJ型、2枚目の写真がA型とVE-1のものになります。
頭部は4種が2個づつの合計8個も付いてくるので単純に予備にしてもいいし、リペイントや改造の素体にしてもいいですね!

共通素体とは別に4種類のオプションパーツがそれぞれ入っています。
左からアーマードパーツ、VE-1(エリントシーカ)用のパーツ、スーパーパーツにストライクパーツとなっています。
アーマードパーツとVE-1用のパーツはバルキリースペシャルセット1にしか入っていないので、どちらか1セットしか買えないならスペシャルセット1が圧倒的にオススメです!
スペシャルセット2はスーパーパーツとストライクパーツのみが入っており成形色違いも含めたカラバリという感じです。

かなり懐かしい形状のポリキャップは脚の付け根と首とキャノピーカバーの差し替えのために使います。
腕が一番ヘタリそうな構造なんですけど腕にはポリキャップなしです。

あとは4体分のデカールがまとめて付属しています。
このデカールも当時のものからリニューアルされているそうで、当時補えていなかった色分けや形状が微妙で「痒いところに手がどとかなかった」部分が改善されているそうです。

共通素体

オプションパーツは取り外しができるのでノーマル素体を組み上げることもできます。
こちらはJ型ヘッドなのですがかなり角張ったデザインでそこがめちゃくちゃかっこいい!

A型ヘッドも角張っていてカメラ周りのディテールがかっこいい!
当時のSDアレンジとしては相当カッコ良くて先進的だったのでは?

形状的な違和感としてはガンポッドの持ち手位置と、脚の補助翼が大きすぎる点なのですがSDアレンジなのでコレもなしじゃない感じです。

肉抜きはつま先パーツの内側が気になる程度ですね。

たぶん、本体の金型は2種類あるんじゃないかと思うのですが、組み立てていると噛み合わせがいい素体となんか微妙にズレてる素体があります。

この辺も当時キットとしてのご愛嬌ということで。

バトロイドモードの時の主翼は設定とは違って左右が大きく離れているのがちょっと違和感ですね。

可動に関しては当時ものなので期待できず差し込み軸でのみ動く感じです。
バトロイドモードの脚は構造上全く前に出すことはできない一方、肩はほんの気持ち左右に広げられるよう軸が設けられています。
可動はほんと申し訳程度未満なので、可動を楽しむものじゃなくてお手軽変形を楽しむものと思った方がいいです。

可動に関して不満があるような表現になっちゃってますが、当時のBB戦士などを基準に考えれば十分って感じで、低価格で変形ギミックと可動を最低限の構造で両立させているのは芸術レベルだと思います。
今の基準で触るともうちょっと動いてほしさがあるけど、当時基準ならオーパーツレベルですよコレ。

変形シーケンス

このキット、小さいながらもバルキリーらしくバッチリ3モード変形をしてくれます。
頭は流石に無理なので差し替えですがそれ以外は完全変形です。(キャノピーカバーの差し替えが必要な機体はあり)
変形シーケンスのシンプルさと完成度とデフォルメされた各形態のバランス感が素晴らしいんです。

ガウォークの出来上がり!

脚部はバトロイドから90度後ろに回しているだけなんですが、デフォルメのマジックでそれっぽく見えますよね!

機首下部にはお好みにより変形用小型ヘッドをつけることもできますが私は省略しちゃってます。
左からJ型、S型、エリントシーカー、A型です。

キャノピーカバーにドクロマークがついているS型などはガウォーク、ファイター時にカバーの差し替えが必要ですが、J型、A型はカバーの差し替え不要です。
キャノピーカバーの下には操縦席っぽいものが造形されていていいですね!

腕を後ろに回して、脚も後ろに倒して、垂直尾翼を開くとこれまた簡単にファイターに変形できます。
バルキリーの変形ギミックを踏襲しながらもシンプルに落とし込まれている変形なのでストレスなくサクサク遊べるのがすごくいいですね!
最低限のパーツ移動でフォルムが大きく変わってくれるので変形している実感が湧くのが良いです。

足と機種下部にランディングギアを差し込むこともできて、低価格キットながらも本当にこだわりや愛が強い!

金型はCADなどを使っていない当時ものだそうで、はめ込みがズレてたり合わせ目や隙間が大きかったりと今の基準で考えると厳しい部分もあります。
ただ、ちいさなキットなので合わせ目を消したり塗装したりの入門キットとして使ってみるのも楽しいかもしれません。
私も最近ようやくエアブラシに手を出したので、このキットを徹底的に仕上げてみたいと考えています。

ファイターモードでガンポッドを懸架することもできるのですが、ガンポッドが大きすぎてディスプレイさせるにはどうにもならない感じです。
手に持ってブンドド遊びをするためのギミックかもですね。

なお、ガンポッドを懸架させるためには専用パーツを使用することになります。
これはこれでデフォルメ感強くてかわいいんですよね!

長くなったのでアーマード等のオプションパーツ関連のご紹介は後編で!

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