[レビュー]MOBILE SUIT ENSEMBLE EX26 ナイチンゲール
2023/3/3 - ホビー, レビュー( バンダイ , ガンダム , おすすめ度★★★★★ , モビルスーツアンサンブル )
概要
モビルスーツアンサンブルEX26弾に待望の「ナイチンゲール」が登場!
巨大な体躯をアンサンブルならではのバランスで造形!【セット内容】彩色済みフィギュア一式(一部組み立て)
【商品素材】PVC・ABS・MABS
【商品サイズ】全高約75mm
【対象年齢】15歳以上
【生産エリア】中国
【初販】2021年3月15日
https://p-bandai.jp/item/item-1000189952/
【価格】6,600円(税込)
随分前に手に入れてたのですがこのブログで紹介しそびれておりまして、今回の再販(2023年3月受付)が良いきっかけかなと思って引っ張り出してきてからのご紹介です。
随分前にガシガシ遊んだものなので、パッケージの痛みやフィギュアのヘタリがありますが「良い商品なので気になっている人はこの再販のタイミングで買って欲しいな」という思いをこめてのご紹介です。
くるくる動画
パッケージ
パッケージはしっかりとデザインされているもので、写真撮影が難しいナイチンゲールを上手に収めているのはさすがプロのデザイナーという感じ。
ファンネルバインダーが大きいので上蓋にかけてでっかく描かれています。
裏面には同時発売の豪華版Hi-νガンダム(EX27)が写っています。
ナイチンゲール
ナイチンゲールはちょっとしたプラモデルくらいのパーツ数で、ファンネルやスラスターの切り出し数が多いので組み立てに30分以上かかる感じでした。
意味のあるパーツ分割になっている箇所が多いので、独特な機体デザインから受ける印象に反してパーツ流用やカスタマイズなどモビルスーツアンサンブルならではの遊びがしっかりとできるのが意外でした。
この辺りは、キュベレイと違って感動しました。(ちなみに、キュベレイの方がだいぶ後に発売されたものです)
大きな翼のような背中のファンネルバインダーが目立つ造形です。
付属品はスタンド、メガビームライフル、シールド、ビームトマホーク、ビームサーベルと隠し腕がそれぞれ2本ずつです。
本体とスタンドの存在感がとにかく大きい。
ナイチンゲールは見るポイントによって印象が違って、ずんぐりとした重厚感だったり、スタイリッシュな流線型だったり、角ばった無機質さだったりといろんな表情を見せてくれます。
アンサンブルのデフォルメ体型でもそれが見事に再現されていて、造形の時点でモビルスーツアンサンブルの傑作レベルに達していると思います。
本体はかなりずっしりとしており、下半身はゴムっぽい素材(PVC)が多く上半身はプラっぽい素材(ABS)が多いです。
巨大なファンネルバインダーはABSなので下半身のゴムっぽい素材の塊が重しになって安定させてくれているのでひっくり返る心配がないレベルの安定感です。
スタンドもいらないって思えるレベルの安定感ですが、腰に弱点があるのでそれは後ほど。
デフォルメとはいえ、モビルスーツアンサンブル基準の等身でのアレンジだとけっこうリアル体型に近いです。
股間のブロックやファンネルバインダーなど、遠慮なく大きく造形しているのがメリハリになっていてすごく良いです。
流線型の美しさと造形のシャープさが両立するモデルなのでどこからみても美しい一方で、複雑怪奇とも言えるフォルムが写真としては捉え所がなくてかっこいい写真が撮りにくいのです…
手元にあるナイチンゲールはめちゃくちゃかっこいいのに、それをうまく写真に収めることができないもどかしさ…
写真撮影が難しいのは機体が大きいからというのもあるので、機体の大きさが伝わる写真をここで。
Hi-νガンダムと並べて撮ればよかったのですが、ちょっと手元になかったのでνガンダムと。
実際に手に持ってみるとナイチンゲールは巨大なゴムの塊のようなボリュームで、手のひらに収まり切らないようなサイズなんです。
ナイチンゲールのリアスカートが「これ、バスですか?」ってくらいのボリュームで、実際に手にすると写真から受ける印象よりも「でかいな!」と感じるのではないかと思います。
背中の3本のプロペラントタンクもしっかり大きくて、先っちょにアンサンブルの共通規格である3ミリの穴が空いています。
ナイチンゲールは機体の各所に自然な形で3ミリ穴がたくさん空いて、スラスターの穴なんかもだいたい3ミリ穴になっています。
流線型でモビルスーツアンサンブルの遊び方としては融通のきかなさそうなデザインをしているのに、カスタマイズの幅がめちゃくちゃあるんですよね。
かっこいいだけでなく意外と遊びやすいというのがナイチンゲールをオススメするポイントの一つです。
裏側から見てもかなりの情報量で、リアスカートに隠れていた巨大なプロペラントタンク(背中のものより大きい)にも執念のごとく3ミリ穴が空いています。
ほんと、3ミリ穴だらけなんですよね…
プロペラントタンクの比較です。
一番上が背中のもので、真ん中と下がスカート裏のものです。
スカート裏のものは左右の区別があり、背中のものよりもだいぶ大きいのですが接続が特殊なので流用して遊ぶのは少し難しそうです。
背中の方の小さいプロペラントタンク(とはいえアンサンブルのパーツとしては大きな部類に入ります)は3ミリ接続なのでしっかり遊べます。
いったん、付属の武器をまとめてご紹介しましょう。
しっかりとしたサイズで作られているメガビームライフルは本体がワンパーツで、スコープが3ミリ軸での接続となっています。
ライフル本体にあるスコープ接続部分の3ミリ穴は貫通しているので、スコープを逆につけることもできます。
シールドはPVCのワンパーツですが黒とゴールドのペイントの精度が良いので高級感があります。
シールド裏には3ミリ穴がふたつ。
ビームトマホークは判別が難しのですがたぶんクリアワンパーツで赤はペイントです。
ビーム刃のクリアイエローは異素材なのかクリアイエローを塗っているのか判断がつきません。
パーツを繋いでる雰囲気がないので塗ってるのかな?
いずれにしてもとてもかなり綺麗な仕上がりです。(持ち手だけ透明なのは謎ですが)
持ち手の先の小さな突起はどこかにはまるものかと思って試したのですが、ぱっとみうまくはまる場所はありませんでしたのでただのデザインっぽいです。
2本付属しているビームサーベルも気合が入っていて、持ち手とビーム部分を分離させることができます。
フロントスカートの下に入れる隠し腕です。
裏側にガッツリ肉抜きがあるのが残念ですが、このボールジョイントの径が3ミリなのでアンサンブルの普通の3ミリ穴にも接続することができちゃうんです。
可動範囲は小さいながらも珍しい動きが出せるパーツなのでアンサンブルの遊びの幅が広がります。
隠し腕にビームサーベルを持たせることができますが、隠し腕はワンパーツなのでいわゆる手首の部分が回らないのでビームサーベルの向きを変えることができません。
ファンネルは3ミリ軸で接続されていて、一つずつ取り外すことができます。
ファンネルは装着時にファンネルバインダーにしっかり埋もれるので取り外すのはちょっと苦労します。
ファンネルバインダーの裏側の小8個、大1個のスラスターは全部別パーツです。
小さい方はスラスターパーツに3ミリ穴が空いていて、そのスラスターパーツも3ミリ穴で接続するという面白いものです。(大きいスラスターは取り外しできません)
小さい方のスラスターをひたすら繋げるみたいな使い方もできるので、アイデア次第では面白いカスタマイズ遊びができるかも?
ファンネルバインダー等がついているバックパックはアンサンブルの標準仕様なのでバックパックごと他の機体に装備させることもできます。
また、ファンネルバインダーの付け根も3ミリ軸での接続なのでファンネルバインダーだけを他の機体に装備させることもできます。
ほんと、見た目以上に融通がきくパーツ構成でアンサンブルとしての組み合わせ遊びがめちゃくちゃ捗るんですよね!
すばらしい!
けど、ちょっとだけ欠点が…
こんな大ボリュームにも関わらず、腰の接続方法が通常のアンサンブルと同じ感じなので上半身の重さに負けて腰がくるっと回ってそのまま外れちゃう事故は多発します。
太ももの付け根がぷらぷらとゆるい以外は特に目立つ不都合もないのですがとにかく腰は良く外れます。
ガシガシ動かして遊ぶ系の形状でもないのですが、ちょっとどこかを動かしたいなという時でもここがポロポロ抜けちゃうので不便です。
頭部は前後にながーい感じですが、いわゆる顔になる部分は小さいです。
しかし、小さいながらもモノアイの左右可動ギミックがついています。
奥まったところにモノアイがあるので光を当てないと存在を確認できないのですが、光を当てると不気味にギラっとするのですごくかっこいいです。
付属のスタンドはかなりしっかりした作りです。
左側に写っている土台の平ピンをいつも通り股間パーツに差し込んで固定して、右側の受台のような部分にスカートの下のプロペラントタンクを乗せる感じです。
ただ、このスタンド使い勝手が悪いです。
スカートしたの大きなプロペラントタンクの付け根はABSなので、設計者の意図するほど真っ直ぐ伸びずにやや歪んじゃうんですよね。
その歪みがスタンドの受台に届く頃は大きなずれになってプロペラントタンクがちょっと浮いてたり横に滑ったりで全く固定ができないんです。
実質、股の下の土台で固定されてる感じなので安定感にかけますし、先述の腰がくるくる回っちゃう問題もあってスタンドがあってもポーズをつけて飾るのが難しかったりします。
浮遊してるような表現で飾ろうにも高さがイマイチで、本体がしっかりと地面に安定してくれるモデルなのでスタンドのありがたみが分かりませんでした。
スタンドの素材はしっかりしているのでそれなりにコストがかかっていそうな部分です。
このコストを別に回すか少しでも安くしてくれたら良いのにという気持ちもあったり…
シャープな流線型が特徴である胸のパネルも短い3ミリピンでの接続となっています。
肩アーマーはバックパックの穴とここのアーマーの間に細いピンで固定する感じになっています。
胸のパネルは流用遊びの幅がありそうに感じる一方で肩アーマーを動かすとガッツリ浮きやすいパーツでもあるので、動かすときにパーツの浮きがストレスとなるようなら接着するのもアリかも?
あとはギャラリーで。
まとめ
とにかく、パーツごとの造形と、調和の取れたメリハリのある形状と、大型モデルならではのボリューム感が最高な商品です。
写真を見た段階で「いいな」「かっこいいな」「ほしいな」と思った人にとっては期待以上に満足できる仕上がりだと思います。
ほんと、写真よりも現物の方がはるかにかっこいいのでそこは期待しても良いと思います。
そして、「欲しいけどちょっと…」思った人でも普段モビルスーツアンサンブルの組み替えやカスタマイズに魅力を感じている人であれば、見た目からは想像がつかないくらい組み替え遊びやカスタマイズの幅があるので満足できると思います。
キュベレイみたいなガッカリさはないと思うので予算的に問題なければオススメです。
モビルスーツアンサンブルの大型モデルにありがちな特有の欠点(なんか高い、なんか無駄、スタンドいらないかも)に加えて、腰がくるくるすぽすぽ抜けやすいという問題はあるものの、「そもそもガシガシ動かして遊ぶモデルではない」という点に立ち返れば大した問題ではありません。
2023年3月現在、貴重な再販のタイミングでもあるのでモビルスーツアンサンブルのファンで購入を迷ってる人がいるのであれば、「多少無理してでも買った方が良いのでは!?だって、めっちゃくちゃいいよこれ?」と背中を押してあげたいです。
再販を逃すとまたアマゾン等のプレミア価格でしか購入方法がなくなっちゃうので、ぜひぜひ前向きな御検討を!
モビルスーツアンサンブルが好きで、ナイチンゲールが嫌いじゃなければ買った方がいいよ!